MAICOの 「 あ ら か る と 」

写真と文で綴る森羅万象と「逍遥の記(只管不歩)」など。

不忍池岸に「有明(関東有明)」を見つけた。

2010年04月16日 | あらかると
昨年の調査でも「有明」ではないかと思っていたが、調査、比較などが進まずなかなか結論が出せなかった。でも再調査の結果「ありあけ」と断定しても問題なさそうなので、投稿して記録に残す。なお、ホームページも近日中に掲載予定です。
巻頭の写真は三好学「桜花図譜」から「有明」

蕾の色が淡紅色、花は白色で弁の外側にわずか紅色を帯びる


萼裂片が長楕円状披針形で船底型(山と渓谷社・新・日本の桜より)、鋸歯がなく全縁。
小花柄には毛がない。


花序は、散形花序と散房花序が見られるたが9割以上が散形花序だった。


以上からして、下記の国立遺伝研究所の「有明」の資料とも一致している。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー記ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
有明と呼ばれる品種には「関東の有明」と「御室の有明」と呼ばれるものがある。「御室の有明」は京都、仁和寺にあって、株立状に育っているが、両者の差異は他にない。本種、関東系の「有明」は、蕾は淡紅色、花は白色で弁の外側にわずか紅色を帯びる。「オオシマザクラ」の性質が、この品種の生成にかかわっていると思われる。

樹高:亜高木   芽の色:淡茶芽   葉縁鋸歯(裂片)の形:単鋸歯 重鋸歯   
葉縁鋸歯の先端の形:芒形   成葉の裏側の色:淡緑色   成葉の裏面の毛の有無:無し
成葉の表面の毛の有無:無し   成葉の形:楕円形 長楕円形   葉柄の毛の有無:無し
開花期:4月上旬 4月中旬   開花期の展葉度:開花と同時期   
花色:白色 花弁(外側)に濃紅色が残る   蕾の色:淡紅色   花の咲き方:一重咲   
花弁の枚数:5枚 6-10枚 旗弁有り  花の大きさ:大輪(3.6-5.5cm)  
花弁の形:円形(丸形)雌ずいの数:1本   雌ずいの葉化:無し 雌ずい(花柱)の毛:無し
花序の形:散形状一総の花数:3 4   花柄の長さ:長い1.6-2.0cm 長い2.1-2.5cm 
小花柄の長さ:短い1.6-2.0cm 中位2.1-2.5cm   小花柄の太さ:中位  小花柄の毛:無し
花の香り:有り(弱い)   実(結実性):有り(少し)   咢筒の形:鐘形   
咢片の形:長卵状三角形   副咢の有無:無し   病害虫に対する抵抗性:有り 
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