我ら日本人は下ネタに対する寛容度の高いお国柄だと思う。飲み屋でのバカ話でも下ネタはふんだんに飛び出し、涙を流さんばかりに大笑いしてウサをはらす。しかし開高健『食卓は笑う』のような語り口のジョークにまでは至らない。
都市生活にくたびれたあなたが、ふらり、田舎へ旅に出る。肩がコッてしようがないので、世ふけにアンマを呼ぶ。品の良い盲目のお婆さんがやってきてにがい肉をしこしこともみほぐしてくれる。お婆さ . . . 本文を読む
カフェで盲目の男が唄う、レストランの前で両足の切断されたように無い男が物乞いをする、通りで成人男性が音楽に合わせて幼児のように飛んでいる、いずれもモロッコの街角で見かけた風景で、すでに10年以上が経つ。
だから何だと問われると返答に困るが記憶が遠ざかるのが嫌で記してみた。 . . . 本文を読む
旅には「行きどき」というものがある。サハラの砂漠などもその代表的なところだろう。行き倒れになる可能性もあるサハラ砂漠の移動、砂の上で絨毯一枚の上で寝るテントはサソリや虫の恐れもある。今では自爆テロも怖い。旅には国際情勢や旅人の年齢によって「行きどき」がある。
サハラ砂漠のど真ん中にテント村があり数十人がテントに宿泊できる。(実は遭難一歩手前でたどり着いたがそのことはここでは触れな . . . 本文を読む
注 写真はアンコールワットの塔
バリに向かう機内で読んだ小説からある記憶が浮かんできた。2006年の事になり記憶がおぼろだが、モロッコのメクネスを旅行していたときに訪れた地下牢がときに根源の恐怖を思い出させる。それは17世紀のムーレイ・イスマイルの時代にキリスト教徒を弾圧するための地下牢で平地の地下を穿ってあり、広さは200平米もあっただろうか。高さは優に20メートルはある。この中に4万人も閉じ . . . 本文を読む
フェズ
4/15 フェズフェズは上図の世界遺産テンプレートでみるようにモロッコの北西部に当たる。13世紀に栄えた古都で建築やタンネリなど見るべきものが多い。
その街で見かけた肉屋のショーケースは素朴だが旨そうな空気を漂わせている。モロッコはイスラムで豚肉を食べない。右端のハムにみえる塊はイスラム圏なので豚肉のハムではない。チキンソーセージや羊肉の燻製、レバー、卵。このサラミかソーセージ . . . 本文を読む
4月20日 メクネスからマラケシュへ列車に乗ってみる。立派な鉄道インフラに驚く。
マラケシュ
ヘルメットとジュラバの組み合わせが新鮮で。見慣れた人には何でもないだろうが。街の中心街は花が植えられ手入れが行き届いている。
マラケシュのホテルのバーで。ヨーロッパ風重厚さとは異なってやはりモロッコ風としか言いようのない社交空間。ウィスキーをロックで頼むと水割りが出てきた . . . 本文を読む
ボルビリス
4/18 ボルビリスに向かう途中、ムーレイ・イドリスが興した町を遠望。(ローマが去った3世紀にムーレイ・イドリスはこの地を都とした)メクネスから70km離れたこの地ボルビリスはモロッコに残る唯一のローマ遺跡で2世紀のものだという。(建築が開始されたのは紀元40年頃で168年には8つの門と城壁が造られたという)
ボルビリスへの道すがら小花が咲き乱れる。
ボルビリスは紀元 . . . 本文を読む
アガディール
アガディールのレストラン 真っ白な伝統衣装に身をつつむ7人の楽団員 食事中に演奏してくれる 笛、太鼓、後はなんだろう。
テーブルの上の背の低い四角な水差しに赤いバラが贅沢に挿されている。
タルーダント
4/28 タルーダント
ホテル パレサラムの中庭に、恐らく豆科の黄色い花を . . . 本文を読む
4/17 メクネス千年の古都メクネスに向かう途中に出会った羊飼いの男。イメージの羊飼いに最も近いと思って撮った。ポロシャツを着ているが風貌は太古のままに違いない。4/17 メクネスフェズからメクネスへ向かうバスで隣り合った二人の若い女性。17,8才だろうか我々にガムをくれた。我々は手持ちのお菓子をあげた。カメラを撮らせてもらうと少しはにかむ表情がいい。
4/17 メクネス我々はモ . . . 本文を読む
サハラ砂漠
サハラ砂漠を半日も走って突如現れるテントホテル。このテントホテルまで遠路はるばる泊まりに来た。点在するドラムと大きな金属製の水がめが目につく。ドラムは夕方からの演奏に使うのだが水がめは雨水を受ける?粗い頑丈なラグが砂の上に置かれている。都会のレストランなどでインテリアに使われるラグは本来こんな使い方をするのだ。
テントホテルのレストラン。ここの白いバターが忘れられないほ . . . 本文を読む
エッサビラ
5/1エッサビラ近辺 我が家にある画集「窓」(東山魁夷)に出てきそうな格子窓と花と鳥の巣。
5/1 エッサビラタルーダントからエッサビラに向かう。山道を車で走っていると突然現れた小さな村。ここでちいさな店に入りちょっとした休憩をとる。何気なく頼んだ豆の煮込みをつまんでみると感動もののうまさだ。羊肉のスープと塩だけで煮込んであるがひよこ豆と混然となって実に旨かった。  . . . 本文を読む
エルラシーディアからワルザザードまでの街道をカスバ街道と呼ぶ。街道に沿って多数のカスバ(隊商の宿)が点在している。
バラの首飾りを売る青年<4/12ワルザザード近郊を車で移動中にバラの生産地で有名なところを通り過ぎようとした。すると大きなバラの首飾りをもったまだ少年の面影を残した青年が車に手を振っている。車をとめてその首飾りをいくつか購入した。ついでに近くにあった雑貨屋でバラ水を求めた。バラの首 . . . 本文を読む
ヒースロー空港
4月9日 英国ヒースロー空港近くのホテルホリデイイン。ミニバーもない部屋。出発の朝、セフティーボックスが壊れて取り出せないアクシデントもあった。そんなこともあってモロッコ・マラケシュ行きボーディングにぎりぎりで間に合う、ヒヤヒヤのチェックアウト。それでも東南アジアからやってきて、やっとイギリスのうまい黒ビールにありつけたのはなにより。この黒ビールはギネスではなく地元のもの。う . . . 本文を読む
アトラス越え
4月12日 アトラス越え途上。玉を切り取られた雄羊の肉 玉は4人で食べた。ここではちょっと慣れないと生臭いかなと感じたが、この後いろいろ食べたところ、焼き具合によってか、素材のせいか、まったく問題なく旨い。食べた後、確かに体が温まる。テストステロンの固まりだから当然か。
4月12日 アトラス越え途上。昼食のタジンをチェックする。家の料理、台所仕事はまったくしないが、外 . . . 本文を読む
アイト・ベン・ハドゥ
マラケシュからアトラス山脈を越えてワルザザート近郊のアイト・ベン・ハドゥまでやってきた。荒涼とした山並みを抜けるとこのようなカスバが出現する。旅でこのようなカスバに辿りつく安堵感が身に染みてわかる。「人間の生きる営み」という言葉が浮かぶ。これで2回目の訪れになる。前回は映画のロケ地になるところだと説明されて単に「そうか」との感想を持ったきりであったが、2度目ともなるとそ . . . 本文を読む