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まさおレポート

神谷秀樹「孫正義の借金はもう限界」 なんだかなあ

神谷秀樹氏の文芸春秋投稿記事「孫正義の借金はもう限界」に違和感を感じた。株価をさらに貶めようとの意図を感じたからだ。事実のみを語るのは評論家の常としてなんらおかしくないのだが、それにたいして嫌味や皮肉に伝聞てんこもりの文章に仕立て上げては、確かに売れる記事にはなるがなんだかなあ。

意図してか、あるいはせざるか、株価を貶める提灯記事(そんな言葉あるのかしらないが)は株価操縦の疑いなきにしもあらずでは。あるいは言論の自由で守られるべきなのか。

それになによりも、予測性、先見性こそ価値があり、記事として誇るべきだが孫さんが株価で今苦しんでいるのは誰の目にもあきらかなことを”あとづけ”でデータを並べ立てて皮肉、悪意てんこもりの記事にするというのはなんだかなあ。これは評論家に対して期待過剰かな。

この記事はまとめとしては参考になるが、皮肉、悪意てんこもりすぎ、前面に出すぎて、背後に意図を感じてしまうのが残念な点だ。


孫さんは株主総会で「何十年も待ってくれとは言わないが、長い目で待ってほしい」と訴えている。

孫さんが資本家を標榜し始めたのはトマ・ピケティーのr>gに共感したからだと密かに考えている。これはトマ・ピケティーが長期にわたって資料を集め分析した画期的な研究だが、資本家のリターンrはつねに経済成長率gを上回っているという偉大な研究成果で、歴史の事実だろう。

孫さんはこれを自らの情報革命に取り入れているとわたしは勝手に憶測している。つまり個々の事業成長growthよりもファンドとしてのreturnが常に大きいと理解したのではないか。かねてからの300年企業存続願望から組み立てた結論なのだろうと。

トマ・ピケティーのr>gは歴史的なスパンの研究であり、短期の視点ではない。しかし立場上これを株主やファンド投資家にに言うわけにはいかないだろう。

孫さんが株主総会で「何十年も待ってくれとは言わないが、長い目で待ってほしい」と訴えているのはそういうことだろうと推測している。



ウォーレン・バフェット>参考になるがウォーレン・バフェットも叩かれていた時期が

ソフトバンクグループの米国預託証券は、昨年2月に47ドルと最高値を付けていたが、この5月には最安値が17ドル割れと約3分の1まで落ち込んだ。

ウォーレン・バフェット(91)4月に入って市場全体の株価が大きく下がる中で、同社の株価は持ちこたえナスダックを上回った。


7%の利回り>無茶な経営だと誘導したい感みえみえ。

投資家に高利のリターンを約束し、金融機関からも借金して運用額を膨らませているからだ。サウジの皇太子からの投資は7%の利回り


ナスダック市場 20年11月から、170億ドル(約2兆円)大規模のファンド 4月から現在までにその2倍以上も下げSBノーススターはこの4月52億ドルも損を出して清算に。


経営者の努力を嘲笑している

この春、孫さん「金策」に走り回っている


ソフトバンクGが運営するビジョンファンドの株を担保に アポロからは合計51億ドル(約6500億円)借りる


Zホールディングス株を子会社から借り受け1000億円を調達した(これも3月)。


大きな問題を抱える会社>目論見通りの価格となるかどうかはわからないんだったら”大きな問題”と書かない方がよい。

アーム株担保で80億ドル(約1兆円)借りた アームは優良企業といわれるが、大きな問題を抱える会社だ。アームを買ってもらう予定だったエヌビディアの株価もピークから半分以下に落ちている。目論見通りの価格となるかどうかはわからない。


孫さん個人もソフトバンクGの持ち株33%を担保に340億円借りた(3月)。「ペッパー」はドイツ企業に売却した(4月)。インドネシアの新首都への投資案も「見直し」(3月)。


ソフトバンクGの借入金は純資産に対して10%に抑えるとしていたが、それが3月末で20%に上昇。現在は25%に近い


他は担保に値しない>歯に衣きせぬはいいのだがそこまで言っちゃっていいのかな

担保価値があるのはアリババとアームくらい 他は担保に値しない。市場の強烈な逆風に出資先の価格は落ちる一方で、資金化をどの程度進めることができるのか。


反論できない社風>誰に聞いたんかな 風聞としては有名だが根拠なしだと

部下は孫さんが決めたことには反論できない社風と聞く。その結果、破綻先が多く出てきてしまうのだ。孫さんがAIの未来を語り、人類の幸福を語っても、その夢は雲散霧消してしまう。


雑居オフィス転貸業>いい方に悪意が。こうしたいい方ならなんでも貶められる。

「ウィーワーク」(米国)実態は、昔ながらの「雑居オフィス転貸業」5月の底値が4.5ドルで時価総額は40億ドル。孫さんが付けた価格の10分の1にも満たない。


孫さんのお眼鏡に適い>皮肉が鼻につく

「グリーンシル・キャピタル」孫さんのお眼鏡に適い15億ドルも出資を受け、急成長し資産を膨らましたが、2021年に破綻「サプライチェーン・ファイナンス」その実態は売掛債権の回収会社。


出資した企業「DiDi」株価はピーク時の18ドルから9割減、「クーパン」46ドルから8割減、「ウーバー」は56ドルから6割下げ


習近平に聞いたんかいと言いたくなる

アリババ株が暴落 株価はピークの約300ドルから現在80ドルと4分の1 こうなっては習近平の心変わりを待つしかない。


お行儀がよくないことで知られる>こういういい方だと意図的な伝聞ととられがち

彼が雇ったファンド・マネジャーの多くは、お行儀がよくないことで知られるドイツ銀行(トランプ前大統領の御用達)から飛び出したインド人グループ。彼らを束ねる孫さんにアラブの王家など魅了されたわけだが、今ではマサの目と鼻を信頼したことを後悔しているかもしれない。 

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