写真はシカゴ商品取引所。1995年に訪れたが撮った写真がないのでwikiから転載。
ケインズの投機に対する有名な言葉、
「投機家は、企業の着実な流れに浮かぶ泡沫としてならば、なんの害も与えないであろう。しかし、企業が投機の渦巻のなかの泡沫となると、事態は重大である。一国の資本発展が賭博場の活動の副産物となった場合には、仕事はうまくいきそうにない。…このような傾向は、われわれが『流動的な』投資市場を組織することに成功したことのほとんど避け難い結果である」『雇用・利子および貨幣の一般理論』
異常な投機あるいは投資(日本の国家予算の数倍の投機マネーがごく一部の投機あるいは投資筋に左右される。)に対する現代の危機はウェブサイトのあちこちでお目にかかることができる。投機と投資は違うのだと言う人は必ずいるが、白か黒かに分けることは現実的には無理だ。
異常な投機あるいは投資は戦争であり国際犯罪であるとマハティールのように宣言する政治家が世界にも日本にもでてくるだろう。米国はすでにアメリカン・ファーストに舵を切り、その流れのなかからは国外投資を制限することもおおいにあり得る。そのときは自国への投資を奨励していることとの矛盾に気がつく。
しかしこれは核軍縮と同じで、論理ではなくリアリズムでのり切るだろう。核とマネーこの巨大なパワーは、所詮世界秩序は論理ではなくリアリズムなのだと思い知らされる。ちなみに保守か革新かはこのリアリズムを認めるかどうかによって定義でき、私もいつのころからか保守になっている。