面白い記事を読んだ。この記事で二つのことが今後重要だなと思った。https://gendai.ismedia.jp/articles/-/72386?page=2
によると宅配ロボットが現実的になってきた。そのためにロビーストが関連法案を整備させたとある。ロビーストと政府の法制度策定のダイナミズムで今後のスマートシティー構想が現実的になるのだ。翻って日本はどうか。ロビーストが不在で政府のみが研究会などで委員の先生方と議論し、ビジョンを作成していく。ロビイング、ロビーイングともいう。
これまではこれで何とかうまくやってきたのだがこれからのスマートシティー構想を迎え撃つには危惧を覚える。第一に研究会の委員の先生方では力不足なのだ。
彼らはいろいろな総合的知識からみて検討するビジョンが道を踏み外さないかどうかのチェッカーとして極めて有能だが新しい道を切り開いていくには向いていない。ましてや未来を拓くビジョニストではないしビジョナリー・カンパニーの経験も実績もない。下記の記事ではスターシップ・テクノロジーズがビジョナリー・カンパニーだ。
ビジョンの原案を作る政府の職員に変わるのがビジョナリー・カンパニーのロビーストであり、そのうえでチェッカーとして研究会の先生方が国民にとって有意かどうかを審査するならば納得だ。ビジョナリー・カンパニーのロビーストや在野の有能なデザイナーからコンペを募ることも政策のダイナミズムを生み出すために有力だろう。
(総務省は2020年度予算「データ利活用型スマートシティ推進事業」に係る提案を公募している。)
配達費を削減するために、「スカウト」と呼ばれる宅配ロボットを開発。昨年1月、ワシントンやバージニアなど一部の州で商品の配達テストを開始した。
アマゾンはまたバージニア州議会(の議員ら)に働きかけて、スカウトのような宅配ロボットが公道を走ることを認める法案を今年2月に可決させた。この法案では(積載する荷物も含め)最大重量230kgの宅配ロボットが、歩道ないしは車道(の路肩)を走行することを許可している。
ただ一旦、州議会で可決された同法案を見たバージニア州知事が「流石に、これでは危ない」と心配したらしく、「宅配ロボットが歩道や路肩、交差点等を移動する際には、必ず歩行者に道を譲り、その進路を不合理に妨害してはならない」とする追加条項を付け加えた。
このようなチェッカー機能は必要だろう。これこそ委員の先生方の仕事だ。
尚、映画『女神の見えざる手』はロビーストをテーマとはしているもののどこかうさん臭い日陰の存在として描いている。これは現在の日本人の持っているロビースト観とマッチしたものになっているが上記の記事にあげたロビーストは正攻法で攻める。
日本にもこうした正統派ロビーストの出現が待たれる。米国ではおよそ3万人のロビイストが存在すると言われ、法律でロビイストとしての登録を行うことが義務付けられ<wbr />ている。