まさおレポート

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アルゼンチン経済 胃袋で感じた経済事情 朝食はパンと紅茶のみ、一方チリはパンにハム、チーズが食べ放題

2007-04-23 | 紀行 チリ・アルゼンチン

 

 

旅の予習では経済破綻、債務不履行国の代表のように言われているアルゼンチン、果たして私の皮膚や胃袋で感じた経済事情はどんなものであったか。

外務省のHPから抜粋してみると現在でもかなりひどい経済状態らしい。

「メネム政権時代(1989-1999)には、兌換制(1ドル=1ペソの固定相場)の下で、自由開放経済政策、民営化・規制緩和策を促進。この結果、1990年代には高い成長率を達成。しかし、1999年1月のブラジル金融危機の影響もあり、デラルア政権時代の2001年後半には金融危機や経済危機に転化し、途中退陣。これを受けて、続く政権は対外債務のモラトリアム、兌換制の放棄(自由変動相場制への移行)を行い、IMFとの交渉を行ったが、現キルチネル政権下の2003年9月に合意に達する。キルチネル政権は、2004年8月にIMFとの合意に基づく経済構造改革を中断。IMFとの再交渉、再合意による経済再建と債務問題解決が重要課題。」

しかし、経済成長率は-10.9%(2002年)、8.7%(2003年)、9.0%(2004年)、9.0%(2005年)と、既にマイナス成長は脱しここ数年は順調に成長してきている。国民一人あたりGDPは3,720ドル(2004年、世銀)とある。チリの5800
ブラジルの4300ドルと比べると、かなり低い。

ブエノスアイレスからパタゴニアに飛び、バスで北上しボリビアまで抜けた印象では、アルゼンチンの経済状態は悪くなかった。むしろ、チリのほうがインフラ等が進んでいないように感じたのだが、国民一人当たりでは、1.6倍だ。

あえて、チリのほうがよかった点を上げると、ホテルの朝飯だ。これはチリが圧倒的によかった。アルゼンチンの朝食は、どこへいってもパンと紅茶のみ、一方チリはパンにハム、チーズが食べ放題だ。胃袋で感じる経済状態だ。

アルゼンチンでは、サルタからフフイの町へ行った折、公園で行われた大規模なデモにぶつかった。ドライバー氏は「彼らは働かなくて、抗議ばかりしているんだ」と批判的だった。政府は仕事を用意して、その仕事につけば、少ないが一定の給与を払うらしいが、その労働を厭ってデモをしているとの説明だ。デモ参加者はすべてインディオで、テントを張ってのんびりデモをしている。時折、まじかに大きな爆発音が聞こえ、銃声かと緊張する、かなり危険な雰囲気であった。

スラムへの立ち入りや夜間は外出を控えたので、表面的な観察しか出来ていないが、大きな課題を抱えながらも徐々によくなっている感触であった。時折、バスで隣り合わせたアルゼンチン人の旅行者に経済をたずねても、回復基調にはあるようだ。

それにしても、ホテルでも、レストランでも、クレジットカードは歓迎されなかった。現金主義だ。おそらく納税対策なのだろう。これでは正確な経済実態の把握は無理だ。そのあたりの国民総生産に与える影響は考察されていないのではないか。








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