今日はガルンガン四日目です。昨夜は見事な満月を見ることができました。ガルンガンは210日毎に巡ってくるので、ひょっとすると月の周期である28日あるいは29.5で割り切れるのかと思ったが割り切れません。
ガルンガンとは何かという問いかけに対してもバリ人には幾つかの答えがあります。
①祖霊を迎える行事。②ブト・カロに対する供養。③邪悪にたいする善の勝利を記念する日。の三つの解釈がバリ人に自然に受け入れられているが、③が教義上の共通見解とされているという。(バリ宗教と人類学 吉田竹也 風媒社)
②ウク歴は210日が一年になるので、ガルンガンはウク歴の新年にあたる。かつてバリ人に年齢を尋ねるとこのウク歴でカウントされた年齢を答える人がいたとか。実際は60歳の人も90歳近くになってしまうので、聴いた方は混乱してしまうという話をどこかで読んだことがある。
③ガルンガン前日にペンジョールと呼ぶ竹の幟を各家の門の横に立て、豚をつぶして料理を作る。
④ガルンガン当日の午前中は親族の寺にクバヤの正装をして供物(gebogan)を持って詣でる。屋敷寺にも同様に詣でる。火葬前の死者がいる家は墓場まで供物を持っていく。
子どももさりげなく踊り出すが、身のこなしが実にさまになっている。
家寺で祈る。
村の寺で祈る。
⑤ガルンガンの午後はバロンが村の道を練り歩く。
練り歩くバロン。猪のバロンも。
バロンの後にガムランの一隊が続く。
⑥ガルンガンの10日後にはクニンガンの儀式が行われ、各寺に詣でる。クニンガンのクニンは黄色という意味で、黄色いご飯ナシ・クニンを炊いて食べる。クニンと言う生姜風のものをすった汁で色つけと風味付けをおこなう。娘はこのナシ・クニンが大好物だ。
⑦クニンガン後にはチャロナラン劇が村の中心地で催される。