まさおレポート

工藤美代子「悪名の棺」の記事から「顔」について思いは飛ぶ

この著者も知らないし「悪名の棺」もまだ読んでいないのだが、笹川良一を扱ったものだという。日本船舶振興協会の設立者で、毀誉褒貶に富み、その名前を知る人は多い。改めてネット検索をしてみると、この人物が戦前には大和号でヨーロッパに飛び、ムッソリーニと会談したり、戦後はハンセン病の撲滅に尽力して国際的な評価を得ているという事実などを知った。50歳を超えた男が母親をおぶっている銅像を見かけた人も大勢いるだろう。一面日本の黒幕と呼ばれて児玉誉士夫などと並ぶ国粋の巨魁でもある。

この人は私の故郷である箕面市に生まれている。箕面第二中学の頃は上級生に笹川某氏もいて、笹川一族だと聞かされたことがある。この中学は桜の木を敷き詰めた立派な体育館があり、住之江競艇の権益で潤う市ならではのものだった。住之江競艇は笹川氏の故郷の縁で箕面市が取り仕切っていた。(今でもそうなのだろう)

この笹川良一氏の銅像の顔に大変関心がある。この顔は箕面に昔から住んでいる人の顔の特徴をよく現していると思っている。子供の頃に近所で見かけた幾人かのおじさんの特徴が感じられる。これは言葉では表現できない特徴で、絵画か写真の力を借りないと伝わらない。人の顔にある種の特徴を読み取る能力があるというのは、長女が生まれたときに大勢のベビーから教えられなくてもすぐに見つけられたことで実感した。もっと研究してみたいテーマでもある。

そういえば今滞在しているバリの女性にもときおり故郷の近所のおばさんによく似た懐かしい風貌を見出すことがある。箕面とバリに歴史的な血縁のあるはずもないが、その昔に南方の島々から日本列島に漂着した民の末裔の特徴がでているのではと妄想してみるのも楽しい。こんなこともバリに長く滞在している隠れた理由の一つかもしれない。
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