日毎の糧

聖書全巻を朝ごとに1章づつ通読し、学び、黙想しそこから与えられた霊想録である。

主の声に聞き従わなかった

2014-08-14 | Weblog
  エレミヤ43章 

  4節「こうして、カレアの子ヨハナンと軍の長たちすべて、および民の全員は、ユダの地にとどまれ、という主の声に聞き従わなかった」(新共同訳)

  1節「彼らの神である主がエレミヤを遣わして伝えさせたすべての言葉を、彼が民の全員に語り終えたとき」。小見出しは「エジプトへの逃亡」。42章の続き。アザルヤとヨハナンおよび高慢な人々はエレミヤに向かって、あなたの言っていることは偽りだ。我々の神である主はあなたを遣わしていない。主はエジプトへ行って寄留してはならないと言ってはおられないと全面否定したのである(2節)。ここで彼らの態度は一変している。「高慢な人々」とは、神の聖意に対して自分の意志や考えを先行させる人である。彼らはエレミヤと行動をともにしている書記官バルクが唆して、バビロンに捕囚として連れて行こうと企んでいるのだと言った(3節)。
  4節「こうして、カレアの子ヨハナンと軍の長たちすべて、および民の全員は、ユダの地にとどまれ、という主の声に聞き従わなかった」。そして、ユダの地の残留民をすべて集めた。そこには男女、子供、王の娘たち、すべての人々、また預言者エレミヤとバルクもいた(5~6節)。彼らは、主の言葉に従わないで、集められたすべての人を連れてエジプトの地、タフパンヘスにたどり着いた(7節)。
  8節「主の言葉がタフパンヘスでエレミヤに臨んだ」。小見出し「エジプトにおける預言」。主がエレミヤにつげたのは、大きな石を手に取り、ユダの人々の見ている前で、ファラオの宮殿の入り口の敷石の下にモルタルで埋め込めるという象徴行為であった(9節)。
  10節「彼らに言いなさい。イスラエルの神、万軍の主はこう言われる。わたしは使者を遣わして、わたしの僕であるバビロンの王ネブカドレツァルを招き寄せ、彼の王座を、今埋めたこの大石の上に置く。彼は天蓋をその上に張る」。バビロンがこの地を支配するというのである。エジプトとバビロンとの関係は、ユダの国を挟んで対立していた(37章11節)。しかし形勢はバビロンに傾き、エジプトの王であるホフラは倒されることになる。多くの者が疫病にかかり剣に渡される(11節・44章30節)。
  13節「また、エジプトの太陽の神殿のオベリスクを破壊し、エジプトの神々の神殿を火で焼き払う」。口語訳「彼はエジプトの地にあるヘリオポリスのオベリスクをこわし、エジプトの神々の宮を火で焼く」。岩波訳「…エジプトの地にあるベト・シェメシュの諸々の柱を~」となっている。バビロン遠征軍は国土をも荒らし、「平然として」(岩波訳)この地を去っていくと告げられた。

  神の御声に従うことを否定し、その予言は偽りだと言う高慢な人々とは、「己の腹を神とする者」であり、その行き着くところは滅びである(フィリピ3章19節)。日本人の宗教人口は、実際より数千万人多いと言われる。それは複数の宗教を持っているからである。このような宗教心をもって神社仏閣に参拝する人々をテレビ映像で目にする時に、激しい悲しみを覚えずにはいられない。