植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

半紙不随 オークションは、便利ですが、、、

2020年09月16日 | 書道
 性懲りもなくヤフオクで、チョロリと書道用品に入札しておりますが、落札率は、巨人の捕手炭谷の打率程度で0.200いけばいいくらいです。大体就寝前9時半頃に入札して寝てしまいますので、目覚めると大概は他の方が落札して終了しています。

 それは、それでいいのです、どうしても落札したい、いくらでも金は払うなどという品物は皆無なのですから。自分の小遣いの中からこのくらいの値段で落札出来たらリーズナブルでラッキーというのりで金額を決めますので、それ以上にどなたかと競って、金額が吊り上がりむきになって落札できるまで金額を上げるというのが、最も恐れるパターンであります。
 
 ヤフオクは、最終期限がありますが、時限の直前に入札額が更新されると自動延長されるので、相手が諦めるまで際限なく価格競争が起きるのです。
 先日も、「和紙・画仙紙 大量 17㎏」というオークションがあり、相当古いシミだらけの全紙・画仙紙6束(恐らく500枚位)で大半が中国製でした。出品物にはマジックで一枚130円から200円と購入時の単価がメモされていました。ということは、数十年前に、総額7,8万円くらいで購入したと思しき、シミだらけの古紙なのです。それが、落札価格が74千円を超えたのです。

 夜10時過ぎまで1万円台だった(ワタシはこの辺が妥当だと思います)のが、30分を過ぎて突然入札額が跳ね上がり2,3人の短時間の入札合戦が起きたのです。中にもしかして珍しい紙が入っていたのかもしれませんが、恐らく、入札者二人がヒートアップして意地で落としに行ったのではないかと思います。勝負事全般ですが「アツくなったら負け」ですね。落札した人は、一夜明けてなんとも複雑な損した気分になっていなければいいのですが。

 ワタシの知る限り、書道紙には骨董価値はありません。未使用の白紙にはなんの付加価値もつきません。製造してから1年前後ねかせると良いとは聞きますが。書家・名士が書いてなんぼ、書き損じ、練習紙は丸めてゴミ箱行きの消耗品であります。新品で現に市販されているものですら、ヤフオクでは3割引がいいとこです。
 ワタシの経験では、古い中古筆、使いかけの年代物の半紙などは大体販売価格の1割から2割の値段での落札が相場です。先日落札した「全紙」は1束50枚で、「13千円」の表記がありましたが、2束3700円で落ちました。昨夜落とした半切100枚は、売り物になっていた未使用の商品で定価14千円のものが3千円足らずになったのです。

 
 そういえば、あの最年少棋聖・王位の藤井 聡太君が書いた「封じ手」の紙の現物がオークションに出され、一枚数千万円の値がついた、と報道されています。確かに歴史的な紙きれではあるのですが、これは常識外れ、いたずらと考えるべきでありましょう。将来の値上がりを見越して、あるいは蒐集家だとして、ワタシが買うなら、せいぜい(買いませんが)50万円という所でしょうか。いずれにせよ、その値段で決済が為されるとは思えないのですから、人騒がせな話でありますね。

 それで、書道紙の話に戻りますが、まだ先日落札した全紙は使っておりません。全紙は、一枚200円くらい、大きい作品用となるのでおいそれと練習などには使えないのです。
 その代わり、同じ日にネットで販売されていた新品の半紙は到着し、既に何度か書いております。「半紙屋さんe-shop」というネットショップで買い求めた1000枚18千円の手漉き半紙「明星」、高額なものです。お試しのセットを2回取り寄せ、実際に書いて試し、気に入った紙を発注したのですが、残念ながらと言うべきか、ほんの少しだけ厚さが異なりました。幾分厚みが大きかったのです。
 これは、手漉きでも、恐らく台湾あたりからの輸入品ではないかとみていました。手漉きと名がつく以上、機械漉きに比べて、厚みや品質に多少のばらつきが出るのが当たり前なんですね。台湾製の高品質な紙の共通点は、ふっくらしっとりとした触り心地、適度な筆との摩擦、漂白されているので白さが際立つ、というものです。

 試し書きです(あくまで練習で書いたものです)
字の巧拙は、置いといて(笑)、書き味はとても良いです。筆が余計に滑っていかず、適度なカスレに少しの滲みが出ます。墨色も鮮やかに出るので、ヘタな字でも上手に見えるのです。

 高ければいいというものでもなく、練習もせずにいれば、どんな紙に書こうが上手くはなりませんわね。弘法さんは「筆を選ばず」と言いますが、ワタシら中級者は「紙を選ぶべし」、であろうと思います。
 

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