遂にアメリカが新型コロナウイールスの感染者数で世界1になった。(10万4860人)
何とも不名誉な記録である。
いち早く中国からの流入を制限したのだが、全くと言っていいほど効果が無かったわけだ。
またアメリカには米疾病予防管理センター(CDC)という日本とはくらべものにならないくらいの予算と陣容を備えた組織がある。それでもこのありさまである。
ボーダーレス化した社会では、いくら「水際作戦」をとろうが増水したウイールスはじわじわと堤防の決壊を目指してくる。
全世界が目の色を変えて国境閉鎖に勤しんでいるが2~3週間程度の閉鎖では収まるまい。
なぜ「新型コロナウイールス」だけこんなに目の色を変えるのか?
アメリカでは、17~18年のシーズンにインフルエンザで、患者数4500万人に上り、死者は6万1千人に達した。
今シーズンはここまで酷くはないがかなりの死者が出るだろう。
しかしほとんどだれも注意を払わない。
原因がはっきりしていて、ワクチンもあり治療する薬もあるからだという。
だがこれだけ死者が出るということは、医療を受けられない人間がごみのように扱われているからではないのか?
日本でもインフルエンザによる死者は毎年3000人以上が亡くなる。
タミフルと言う治療薬があってもだ。
本来もっと注目すべきなのに誰も気にしない。おかしな話だ。
1950~60年代にかけてがアメリカが一番輝いていた時期だろうか。
「アメリカンドリーム」の時代だ。(日本も少し遅れて「坂の上の雲」の時代を迎えた)
しかし今やアメリカは一握りの富裕層が牛耳り、大多数の人間はカネに縛られる「奴隷」に近いのではないか。
言論の自由が無いと言われる中国と大した変わらない。
明らかにアメリカの医療制度は崩壊している。
今の制度は一握りの富裕層と保険会社と製薬会社のためにある。
トランプがいくら獅子咆哮しようが、カネを注ぎ込もうが、社会システムそのものが軋みを立てて後退りしようとしている。
アメリカに再生はあるだろうか?
サンダースが若者に人気があるわけに大きな変革の芽があるのかもしれない。
「重要なのは、一人の偉大な指導者ではなく、名もない人たちの無数の小さな活動の積み重ねである。そのような人たちが歴史に残るような大きな出来事の土台を築いてきたのだ」 ハワード・ジン