行雲流水の如くに

自衛隊中東派遣に見る意思決定の危うさ

中東地域が極めて危険な状況になっている。

我が国が輸入する原油の90%近くがホルムズ海峡を通過するわけだから、航行の安全のために我が国として何らかの措置をとる必要はあるだろう。

しかし「アリバイ証明」(やってる感を演出する)のためだけに行うとしたら、大いに問題がある。

 

第一に我が国船舶の航行の安全を確保するという理由であれば、今回のような調査・研究目的の派遣は意味がない。

そして何か問題があれば海上警備活動に切り替えるというが、それは送り出す側の責任放棄だ。

現地の部隊がその時々の状況で判断しろということだ。

今回の意思決定から透けて見えるのは、「イランとの友好関係を忖度しつつ、米国寄りの政策に沿って行動する」という政治的な自衛隊派遣の意図が見え見えだ。

派遣される自衛隊員にとっては極めてむづかしい任務になる。

 

第二に問題は自衛隊の派遣以前の根本的な対応策が全くなされていないということだ。

それは原油輸入先の多様化である。

国家戦略的に考えればロシアのサハリンから北海道の稚内へパイプラインで引いてくるくらいの発想が必要だろう。

さらには石油の備蓄も現状の180日程度で良いのか、詰めた検討が必要だろう。

 

第三の問題点は、このような重大な問題をなし崩し的に既成事実を積み上げていこうとするやり方だ。

本来国会で十分議論すべきだ。

自民党からは勇ましい発言が飛び出すが、大体このような手合いに限って本当のリスクが発生したらコソコソといなくなる。野党の批判は批判として受け止めて国民的合意で自衛隊員を送り出すべきだろう。

第二次安倍政権になってこういうやり方が多発している。

そして何か問題があれば隠ぺい・改ざん・廃棄と健全なる国家の体を為していない。

 

1973年(昭和48年)石油ショックのころのありさまを経験している年代も少なくなった。

この時日本は歯を食いしばって省エネと技術革新で乗り切った。

 

石油が来なくなれば原子力を動かせばよいと内心で喜んでいる勢力があるかもしれない。

とんでもない話である。

後ろ向きの解決策でなく、100年後の日本が輝くための政策を危機の時には取るべきなのだ。


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