行雲流水の如くに

円安は日本の国力衰退の表れ

世界中の人はドルベースで物事を考えるが、日本人だけが円ベースで考える。

円は戦後360円でスタートしたが、日本の国力が上がるにつれてどんどん円高になった。

ところが円高になると、「大変だ、大変だ」と大騒ぎして「円高亡国論」にはまり込む。

実は円高の方が、日本の実力が向上しているのだ。

 

たとえば1ドル80円の場合、GDP500兆円は約6兆2500億ドルだ。

ところが1ドル130円になれば、GDP500兆円は約3兆8400ドル。

「ドルあたま」で考えれば円高の方が国力が上がっている。

安倍晋三元首相が「悪夢の民主党時代」と誹謗中傷していたが、民主党政権時代の2011年前後が1ドル80円前後だった。

リーマンショック後の日本はいち早く立ち直って「有事の円買い」だったわけ。

そして今は135円前後。

皮肉なことではあるが「アベノミクス」というぬるま湯政策で日本の国力は衰退の泥沼から抜け出せない。

浜矩子氏が当初から「アホノミクス」と指摘していたことは正しかったわけだ。

 

岸田政権は「アベノミクス」から脱却を図りたいようだ。

しかしその気配を察知した安倍晋三が財務金融委員長の越智隆雄を怒鳴り上げたという。

何としても「安倍院政」で岸田傀儡政権作りに励んでいる。愚かなことだ。

祇園精舎の鐘の音が聞こえないようだ。

「諸行無常のゴーン」という音がしているのだが。

 

日本が衰退の過程から抜け出して活力を手にする道は、

「アベノミクス」という異次元緩和を抜け出して円高方向にもっていくことだ。


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