衆院選もいよいよ佳境に入ってきた。
「勝負は下駄をはくまで分からない」とよく言われるがその通りであろう。
3選挙区に共通するのは、自民党の大物議員に野党共闘が実を結んだ立憲民主党の候補が挑む。
※香川1区
自民党の平井卓也デジタル大臣は、当選8回で祖父も父も政治家で、しかも母親は四国新聞社の社主だ。
地元財界を牛耳っており自民党にとっては鉄壁の選挙区だ。
もっともこのところ持ち前の傲慢さが出て、いろいろスキャンダルが噴出している。
平井卓也に挑む小川淳也(50歳)は東大を出た総務省のキャリア官僚だった。
しかし何か思うところがあったのだろう、32歳の若さで衆院選に出馬した。
実家はパーマ屋を営むごく普通の庶民。地盤、看板、鞄なしの徒手空拳で、あるのは志だけ。
今までは主に比例復活で当選していたが、今回は一部報道によるとリードしていると言われている。
私はかねがね国会での鋭い小川淳也の質問に注目してきた。
論理的で、切り替えし話法や再質問が上手い。何よりも庶民目線に立った志が爽やかだ。
おそらく今後人間的な厚みと政治力をつければ、日本を背負って立つ政治家になるだろう。
※千葉8区(柏市、我孫子市)
自民党の候補者は桜田義孝元オリンピック担当大臣だ。こちらも8期当選のつわものだが、中身には?がつく。
対抗馬は立憲民主党の本庄知史。
東大法学部卒、京都出身の47歳、永らく岡田克也議員の政策秘書を務めた。
2年前から地元に住み着いて地道に駅頭での演説やこまめに公園などでの対話集会をこなして来た。
今のところ本庄知史候補のほうが優勢だという。
いよいよ「桜田門外の変」が起きるのであろうか。
※東京8区
自民党の候補は大物中の大物石原伸晃だ。10人程度ではあるが派閥の領袖でもある。
石原に挑むのが立憲民主党の吉田晴美。立教大学、英国バーミンガム大学院卒の45歳。
民主党小川敏夫法務大臣の政務秘書官を務めていた。
ここは今や注目区になった。
令和新鮮組の山本太郎がこの区から立つと宣言し大騒ぎになった。
しかし潔く山本太郎が東京比例区から立候補することを決断し、さらには共産党もおりて、吉田晴美の一本化がなった。
「雨降って地固まる」の典型例だ。
今のところ拮抗しているという。
石原を倒せば大金星になろう。