日中韓と豪州、ニュージーランド、東南アジア(ASEAN)の15か国は、昨年11月15日「地域的包括的経済連携」(RCEP)に正式に合意し協定に署名した。
この協定は、今後のアジアの行く末を大きく左右する重要なものだが、日本ではコロナ過の真っ最中でほとんど注目されない。
アメリカが大統領選で身動きの取れない時に、中国が一気呵成に締結までもって行った。
日本はインド参加に最後までこだわっていたが、結局インドは参加せず、逆に日本も外される可能性が出てきたのでやむなく署名したのが実情だ。
RCEPはTPPなどよりもレベルが低いという評価があるが、このようなスタイルのほうがアジアの現状に向いている。
東アジアには所得格差のある国が混在するからだ。
高所得国ーーシンガポール、ブルネイ、日本
中所得国ーータイ、インドネシア、マレーシア、フイリッピン、中国、韓国
低所得国ーーカンボジア、ラオス、ベトナム、ミャンマー
発展格差からくるこの所得格差は、生産工程における分業体制をとることが出来る。
労働集約的な仕事は低所得国で行うのが有利なのだ。
このようなネットワーク分業が、ヒト、モノ、カネの相互交流と相互依存を強める。
ひいてはそれが相互補完になる。
日本の国内企業は中国集中のリスクを認識しASEANへ直接投資を増やしている。
トランプが愚かにもアジア軽視政策を取ったがために、中国にアドバンテージを許してしまった。
RCEPにアメリカは入っていない。それだけに日本の踏ん張りが望まれるのだ。
幸い民間企業はその辺のところを分かっているようだ。
日本からの直接投資は約3兆8千億円(2019年)で、中国は約1兆6千億円だ。
日本は、アジアに民主主義が根付くための手助けをRCEPを通じて行うべきだ。
タイやミャンマーで軍政が続くことの懸念を日本的なスタイルで表明すべきだろう。
(軍政とのパイプを保持する)
(経済制裁などの北風手法が効果的とは思えない)