政治学者宇野重矩によれば、
保守主義とは、様々な人生経験を経た、それなりの年齢に達した人間の分別ある思想、というニュアンスがあった。
ところが最近は若者が保守化していて、年寄りがどちらかというと逆だという。
しかし年寄りの中にも超右翼的なタイプもいる。
その意味では「思想の年齢モデル」は崩壊している。
日本の代表的な保守政党と言えば、「自由民主党」だ。
その原点は戦後の吉田茂にさかのぼる。「軽武装・経済国家」だ。
この系譜を継ぐのが岸田文雄や麻生太郎などになるだろう。
しかしこの10年来の流れを見ていると、今の自民党には思想的な核はない。
スカスカである。
そして目に付くのが目先の票にこだわる思想性の欠如と倫理観の喪失。
保守政治家が見失っては絶対にいけないものだ。
そしてこの「思想性の欠如」の行きつく先が宗教団体との癒着である。
統一教会は明白に「反日」であり「反社会集団」と考えてよいだろう。
本来このような集団と結びついてはいけないのだ。
票欲しさに節操を捨てる、何とも情けない。
自民党はこの際、「創価学会」との関係も見直すべきだろう。
しかし自民党の茂木幹事長には何の反省もないようだが。
今の政界の状況を見ていると、与党も野党も「ガラガラポン」で分解して新たな形を作り直したほうが良いような気がする。
早いうちに「安倍派」が分裂して政界再編成の幕開けにして欲しいものだが、権力に執着の強い政党が生き延びる。
下手に「倫理観」など持つなということだが、何とも心寒い風景だ。