かって友人たちに「もし中国が攻めてきたらどうするか?」という質問をしたことがあった。
異口同音に出てきた答えは「アメリカに守ってもらう」であった。
おそらく今の日本人の大部分もそう思っているだろう。
トランプが大統領になったら、「自分の国は自分で守れ」と言い出すかもしれない。
至極まともな意見なのだが、日本政府はどんな反応を示すだろうか?
戦後、日本はアメリカに追従することで国力をつけ、バブルのころには一瞬の蜃気楼であったが経済力でアメリカを凌駕するところまで行った。
しかしバブルはあえなくはじけ、いまだにその後遺症から立ち直れていない。
中曽根、宮沢政権くらいまでは、従属の中の自立を目指したが、安倍政権以降の姿は「盲従」である。
日米軍事同盟はいわゆる世にいうところの対等な同盟ではない。
日本は軍事基地を提供する代わりに日本の領土が侵されたときに米国から守ってもらうという内容。
原則として、米軍が台湾周辺で攻撃されても日本は米軍を守る義務はない。
ただ安倍政権の時にいろいろ理由をつけて、「日本の存続が脅かされるとき」などの理由で米軍を守るとした。
米軍基地が日本から撤退したら日本は独自でこの国をどう守るか、ということを考えている政治家はいるのだろうか?
経済力でも軍事力でも中国とは圧倒的な格差が出来た。
少々ポンコツのアメリカの武器を買っても追いつかない。
中国と国土を接するベトナムやフイリッピンなどは中国と対峙しているが、外交もしっかりやっている。
自立自尊の心構えと外交力を磨くことで「中国と戦略的互恵関係」を維持することが極めて大事になる。