自民党の総裁選は、石破茂が高市早苗に対して薄氷の勝利を収めた。
自民党としては最後に良識派?が勝利したということか。
しかし、9人も総裁選に立候補した割には議論が深まらず、危うい部分が可視化されたと思う。
※自民党の議員と党員の右傾化が際立ったこと。
高市議員の主張はかなり右寄りで(靖国参拝、中国に対し強硬、夫婦別姓反対)米国は危惧していた。
もう一つの問題点は裏金疑惑や統一教会問題に後ろ向きかつ擁護の姿勢。
自民党の3割程度ならまだしも5割近くを占め、首相になる可能性もあったのだ。
これこそ「穏健保守」と思われていた自民党の変質である。
安倍第二次政権が出来て以降、安倍晋三を中心とする保守派は日本会議や統一教会を利用して党員拡大を図ったことが窺える。
この勢力がこぞって高市支持に回ったのだろう。
※裏金疑惑や旧統一教会問題の解明が進まないから国民の不満は溜まったままだ。
石破総裁は最初の意欲は何処へやら、大きくトーンダウンした。
最近では、選挙で勝てる候補なら黙認するということのようだ。
最後は有権者が判断せざるを得ないだろう。
※派閥解消の掛け声は世を忍ぶ仮の姿、最終段階で麻生太郎や菅義偉、さらには岸田文雄までが登場だ。
それにしても麻生太郎の節操の無さ、なんとしたことか。
主義主張はそっちのけで、石破茂への遺恨で高市早苗を担ぐという中国の春秋戦国レベル。
麻生は岸田首相に「麻生・茂木・岸田の3派体制を維持しようと」電話したらしい。
さすがに岸田は「高市では外交がガタガタになる」として拒否したようだ。
石破茂も「軍事オタク」の部分はあるが基軸は「穏健保守」だろう。
立憲民主の野田佳彦も「穏健保守」を名乗っている。
本来両者が手を結べば「より良き日本」が出来ると思うが、歴史はそのようには動かないようだ。
どちらが勝利を収めるかこれからの1年が勝負だ。