エリック・クラプトンが率いていたロックバンド、デレク・アンド・ザ・ドミノスの唯一のオリジナルアルバム。
ブラインド・フェイス解散後にアメリカに渡ったクラプトンが、デラニー・アンド・ボニーのメンバーやアメリカ南部の音楽をやっているミュージシャンに出会い、インスパイアされて生まれたのがデレク・アンド・ザ・ドミノス。
メンバーはジム・ゴードン(Dr)、カール・ラドル(B)、ボビー・ウィッチロック(Key)、にエリック・クラプトン(Vo,G)の4人。そこにオールマン・ブラザーズ・バンドのデュアン・オールマンが参加して生まれたのが本作です。
「Layla」ばかりが注目されがちですが、クラプトンのブルースへの深い造詣を表現したような、アーシーで味わい深いブルースの世界が広がっていることも魅力。
クリームで見られたような緊張感のあるインプロヴィゼーション/サイケデリックではなく、リラックスした自信たっぷりで伸びやかな演奏に仕上がっています。そうした特徴がこのアルバムを時代を超えて愛され続ける名盤にしているのだと思います。
多くの可能性を秘めたバンドでしたがセカンドアルバムのレコーディング中にクラプトンとゴードンが仲違いしてしまい解散することになってしまいます。
【トラックリスト】
1. I Looked Away
2. Bell Bottom Blues
3. Keep On Growing
4. Nobody Knows You When You're Down and Out
5. I Am Yours
6. Anyday
7. Key to the Highway
8. Tell the Truth
9. Why Does Love Got to Be So Sad?
10. Have You Ever Loved a Woman
11. Little Wing
12. It's Too Late
13. Layla
14. Thorn Tree in the Garden
Layla
有名な逸話ですがこの曲はクラプトンが親友のジョージ・ハリスンの当時の妻、パティ・ボイドへの想いを歌ったラブソングです。俗っぽく言うと不倫の歌ですね。
前半のギターがうねるハードな曲調から一転して、メロウな作風に変わるドラマティックな曲調はクラプトンの抑えきれない感情を表現しているかのようです。
Thorn Tree in the Garden
アルバムの最後を飾るアコースティック主体の楽曲。作曲はクラプトンではなく、ボビー・ウィッチロックですがLaylaでの余韻を引き立てる重要な役割をしています。
【和訳】
庭に棘のついた木がある
僕の言っている意味が分かるかい
君の気持ちを傷つけたくないけど 本心ではないみたいだ
君がいなくて寂しいんだ
彼女は僕が好きになった唯一の女の子
僕が理解してるただ一人の人
愛を分かち合った唯一の人
君がいなくて寂しいんだ
でもとても不思議に見えるんだ
彼女が僕に背を向けて
最後の別れも言わず立ち去ってしまったことを
彼女が道を歩いていて、出会うすべての男を愛したとしても
誰がその理由を答えられるのだろう?
神よ、それが僕ではないことを祈ります
もし二度と彼女に会えなければ、その手を握ることは出来ない
もし彼女が誰かの腕の中なら、諦めるしかない
でも僕は彼女が恋しいんだ、今でも恋しいんだ
多分、近いうちにどこかで
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