翌朝。
頬杖をつき、ぼぅっと窓の外を見る。
家で淹れるカフェラテは、味はそこそこだけど香りは良い。
でもこんなに良い気持ちなのは鼻腔をくすぐるコーヒーの匂いだけじゃない。
私、咲人のこと好きなんだなぁ。
咲人に会ってみたいなぁ。
咲人は私に会ってみたくないのかな。
じゃぁなんでこんなにしょっちゅう電話してくるんだろう。
本当にただの日本語の練習なのかなぁ。。。
私は咲人とのトーク画面を開いた。
昨夜送った日本語のローマ字版や、彼が送ってきた可愛い絵文字が視界に飛び込んでくると、
なんとも言えずニヤけてしまう。
また話したい。今すぐ話したい。
ていうか会って話したい。
でもそれには少し障害がある。
うん、と腕を伸ばしたまま天井を見上げた。
窓から入る柔らかな光はまだ白い。
昼間とは違うそれが、この小さな部屋の天井をさらに白くする。
私はこの街で、予定が組みにくいスケジュールで働いている。
一方の咲人はいわゆるフツーの土日休みだ。
彼が私に会いに来てくれるとしても、私が彼に会いに行くとしても、
一体いつそれが可能になるのか。
学生の仁とは違い、社会人はそんなに自在に予定が組めない。
ま、咲人に会いたいなんて言われたことないけど。
私はブスッとブスらしくチョコレートをかじった。
いや、チョコレートは美女も似合うと思いますけどね。
ほろ苦くて甘いそれは文字通り甘美だ。
あぁ美味しい。
私は目を瞑った。
実は次の土日は休みだ。
珍しく2日続けて。
こんなことなかなか無い。
こんな機会なかなか無い。
こんなチャンス…………
…………ポチ
ポチポチポチポチ
私はこんな文章を書いた。
『ところで、咲人は今週末は何か予定があるの?』
送信ボタンを押すと、思わず両手で頬を覆った。
き、聞いちゃった。
何か予定あるのかな?
それとも、「ないよ。君に会いにそっちまで行く以外はね」「えっ本当に?咲人」「Why not メイサ?」
なーーーーーんちゃってなんちゃってなんちゃってーーーー!!!…………
落ち着け
私は妄想暴走族な自分を制し、ため息をついた。
そんなにうまく行くはずないし、そもそもこういう事に関しては一回痛い思いしてるじゃないか。
ちょっとは学習しろっつーの。
いや、もちろん咲人と仁とでは全然キャラクターは違うけど。
だからと言って、似たようなシチュエーションなのに、この人こそは!!ってすぐ思っちゃうのは
いささかアカンタレなんじゃないでしょーか?
あ、だからか。
私アカンタレでした。
ま、そんな悲しい事実はさておき、私は咲人からの返信を心待ちにしていた。
しばらくして、おそらく昼休みであろうタイミングで咲人から返信が届いた。
『今週末は何にもないよ。君は?』
ふむ。。。
『私も。いつもは土日は働いてるんだけど、今週末は国の祝日でもあるからお休みなの』
ピロリン
『うーん!いいね!じゃぁ
何か計画しよう(^^)』
!?(΄◉◞౪◟◉`)
けっ
けいかくぅ〜〜〜〜〜〜〜っっ!?!?!?!
私は思わず目を見開いた。
咲人が"Let's make a plan :)"と言っている。
レッツ?レッツ?一緒に何かするの?
え、うそ本当?
頭とハートがパンクしそうだ。
ま、待って待って待って。
まだ私の国に来ると決まったわけじゃない。
私に来いとか言うかもしれない。
イヤ行きゃいいのかもしれないけどそこは男の人に来てほしい、とか思っちゃう私。
そもそも私の街には何度も来た事があるから、興味ないだろうし。
う、うーん。どんな計画なんだろう……
ポチポチポチ
『いいね。どんな計画?』
それから夜中まで連絡はなかったのだけれど
不意に目覚めた私は、ベッドの中で予想外の彼の返信を読む事になった。
続きます。
頬杖をつき、ぼぅっと窓の外を見る。
家で淹れるカフェラテは、味はそこそこだけど香りは良い。
でもこんなに良い気持ちなのは鼻腔をくすぐるコーヒーの匂いだけじゃない。
私、咲人のこと好きなんだなぁ。
咲人に会ってみたいなぁ。
咲人は私に会ってみたくないのかな。
じゃぁなんでこんなにしょっちゅう電話してくるんだろう。
本当にただの日本語の練習なのかなぁ。。。
私は咲人とのトーク画面を開いた。
昨夜送った日本語のローマ字版や、彼が送ってきた可愛い絵文字が視界に飛び込んでくると、
なんとも言えずニヤけてしまう。
また話したい。今すぐ話したい。
ていうか会って話したい。
でもそれには少し障害がある。
うん、と腕を伸ばしたまま天井を見上げた。
窓から入る柔らかな光はまだ白い。
昼間とは違うそれが、この小さな部屋の天井をさらに白くする。
私はこの街で、予定が組みにくいスケジュールで働いている。
一方の咲人はいわゆるフツーの土日休みだ。
彼が私に会いに来てくれるとしても、私が彼に会いに行くとしても、
一体いつそれが可能になるのか。
学生の仁とは違い、社会人はそんなに自在に予定が組めない。
ま、咲人に会いたいなんて言われたことないけど。
私はブスッとブスらしくチョコレートをかじった。
いや、チョコレートは美女も似合うと思いますけどね。
ほろ苦くて甘いそれは文字通り甘美だ。
あぁ美味しい。
私は目を瞑った。
実は次の土日は休みだ。
珍しく2日続けて。
こんなことなかなか無い。
こんな機会なかなか無い。
こんなチャンス…………
…………ポチ
ポチポチポチポチ
私はこんな文章を書いた。
『ところで、咲人は今週末は何か予定があるの?』
送信ボタンを押すと、思わず両手で頬を覆った。
き、聞いちゃった。
何か予定あるのかな?
それとも、「ないよ。君に会いにそっちまで行く以外はね」「えっ本当に?咲人」「Why not メイサ?」
なーーーーーんちゃってなんちゃってなんちゃってーーーー!!!…………
落ち着け
私は妄想暴走族な自分を制し、ため息をついた。
そんなにうまく行くはずないし、そもそもこういう事に関しては一回痛い思いしてるじゃないか。
ちょっとは学習しろっつーの。
いや、もちろん咲人と仁とでは全然キャラクターは違うけど。
だからと言って、似たようなシチュエーションなのに、この人こそは!!ってすぐ思っちゃうのは
いささかアカンタレなんじゃないでしょーか?
あ、だからか。
私アカンタレでした。
ま、そんな悲しい事実はさておき、私は咲人からの返信を心待ちにしていた。
しばらくして、おそらく昼休みであろうタイミングで咲人から返信が届いた。
『今週末は何にもないよ。君は?』
ふむ。。。
『私も。いつもは土日は働いてるんだけど、今週末は国の祝日でもあるからお休みなの』
ピロリン
『うーん!いいね!じゃぁ
何か計画しよう(^^)』
!?(΄◉◞౪◟◉`)
けっ
けいかくぅ〜〜〜〜〜〜〜っっ!?!?!?!
私は思わず目を見開いた。
咲人が"Let's make a plan :)"と言っている。
レッツ?レッツ?一緒に何かするの?
え、うそ本当?
頭とハートがパンクしそうだ。
ま、待って待って待って。
まだ私の国に来ると決まったわけじゃない。
私に来いとか言うかもしれない。
イヤ行きゃいいのかもしれないけどそこは男の人に来てほしい、とか思っちゃう私。
そもそも私の街には何度も来た事があるから、興味ないだろうし。
う、うーん。どんな計画なんだろう……
ポチポチポチ
『いいね。どんな計画?』
それから夜中まで連絡はなかったのだけれど
不意に目覚めた私は、ベッドの中で予想外の彼の返信を読む事になった。
続きます。