メイサと7人の外国人たち

アラサー元お水とキャラの濃い外国人達の冒険記

もっと知りたいな…

2018-09-27 13:20:18 | 咲人
クズ野郎(と言っているがそんな彼を好きだった上に微妙に引きずってるのは私です)と再度連絡を取り始めたものの、私と繋がる人たちは何一つ変わらなかった。
元はと言えば当てつけのつもりで連絡しだした焼けウンチメンバーズ(差し詰め私はおトイレ小町)の1人、
咲人との電話もほぼ毎日続けていた。


ある日、珍しく休日が合った私たちは昼間に電話していた。
せっかくの休みに一日中家にいるわけにもいかないので、2時間くらいで電話を切った。




さ、買い物でも行こ!
あとはー、お気に入りのカフェでお茶してー、あと何しよっかなぁー♩



予定通り気ままな買い物を終え、カフェにたどり着いた。
道中、咲人に『また時間があるとき電話してね』と連絡すると、『えー!?俺、君が出かけなきゃ行けないから切ったんだけど!?』と返事が来て笑えた。



オーダーした紅茶とケーキがやって来た。
私は甘党じゃないが、このチョコがまぶしてあるケーキは大好きだ。
それから、ちょっと濃いめに出した紅茶にミルクを入れて飲むのも。


『はー?違うわよ。今日じゃなくてまた別の日って意味!
ま、私も暇なら、だけどね😜』


サクッと返信し、紅茶をカップに注いだ。
良い匂い。
あーーーー休日最高!!!





ピロリン



今まさにケーキにフォークを突き刺さんとしていたところだった。
着信音に引き寄せられ携帯を見ると、咲人からメッセージが届いていた。
トーク画面を開くと、そこにはこんな事が書いてあった。





『はいはい。
ところでさっきはありがとう。楽しかった。
今度話すときは、ビデオコールにしない? :)』






すっ




すごく嬉しい………っ!!!!





さっき話したばかりなのに、すぐにそれを提案してくれたことも
私からしか提案した事がなかったのに、言ってくれたことも
最後にスマイルマークをつけて、ちょっと可愛く見せようとしているところも
みんなみんな、とても嬉しかった。




ちょちょちょちょっと待て。
落ち着いて返信して私ぃーーーー!
プルプルするな指!(笑)





ポチポチポチ





『あなたが洋服着てればね(笑)』





送信した後、いつ話せるかなぁと頬杖をついてしまった。
できるだけ早く話したいな、なんて思った。




今なんかどう?いや、Wi-Fiあるけど外で話すのはしんどい。
…夕方頃、連絡できるか聞いてみようかな…






ポチ…ポチポチ……





『あと…』





濃赤に染まった爪が目を惹く私の指は、キーボードの上に影を落としたままで。
私は次の言葉を紡ぐ事ができなかった。




もし、思ったままに言えるなら………





私、今すぐあなたと話したい。





ででででもそんな事、言えない〜〜〜!!!(涙)





紅茶冷めるし。(そこ?)






私はまた頬杖をついた。






だって、咲人と話すと本当に楽しいんだもん
あなたの事、もっと知りたい。
すごく。
そう言ったら、何て言う?








ポチ………ポチ………






『咲人と、すぐまた話したいよ』





かっ


書いてしまった………


送信ボタンを…………押すのか?私!?


お、押すのか………?






漫画のようにプルプルと指を震わせながら(笑)
私は自問自答を繰り返した。





うーーーーーーーー



えぇい、送っちゃえ!






ピロン






送信完了の文字が画面に飛び出て、ふぅ〜〜〜と私は長い息を吐いた。
もぉー最近こんなのばっかりじゃん!
おもむろに目の前のケーキを口に運んだけど、どこか味がぼんやり遠くに感じられた。
味なんかわかんないよ〜なんて可愛げのある言葉が浮かびそうだ。
実際はそこまで動揺してるわけでもないけど、それでもいくらかドキドキしている自分に気づいた。



咲人、なんて返すかな。
今日、このあとまた話せるかな?
私はあなたと話したいけど。






これは恋だ。



言葉の通じない恋。



それはとても可笑しくて



だけど起こりうるのだ。




だけど私はまた考えた。




私は何がしたいんだろう。
正直私にはそんなに時間がない。
この国に居られる時間は限られている。
それは過ぎてしまえば本当に一瞬になってしまう。
一分一秒にフォーカスできる克己してる私じゃないけど、少なくともボーイフレンドよりは仕事の方が大事。
ほんでもって咲人は遠くの国に住んでいて、会ったこともない。
おまけに同じ条件の仁さんで痛い目に遭ったばっかだし。(お忘れかもしれませんが彼らは同じ国の人です)




もう一度紅茶を注ぐと、柔らかな湯気が立ち上った。
ほんわりしたそれを見て、鼻からは良い香りを嗅いでいると、考えてたことをバカらしく感じた。
グズグズした気持ちも何も忘れてしまったもん勝ちじゃなかろうか。
結局なるようにしかならない。
私の悪いところは短気で突発的なところ。
良いところは、大胆でポジティブ!(笑)




自分の滑稽さにプッと笑ってしまったが、おかげで残りのケーキも美味しくいただけた。




つづく。


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