私の愛車トヨタ ハイラックスビーゴの走行距離が60万キロになったので、15万キロ毎のタイミングベルトの交換時期。運転席のメーターパネルの黄色い警告ランプ「T-BELT」が点灯して通知される。
さてどこで交換しようかと取り敢えず集落の整備工場へ相談するが、簡単な見積もりをさせると部品代だけで5千バーツを超えて却下。
「timing belt vigo」で検索するとテンショナーやベアリングが含まれた一式が千5百〜3千バーツで売っており、前回ディーラーで交換した時は工賃込みで5千バーツ弱だった。
この集落の整備工場は、エンジンやミッションの分解整備も普通にやっており腕は確かなのだが、私が外国人だからか店主が居ると割高になってしまい残念。
それなら前回同様にディーラーで整備しようと伺い、21日(火)の朝一で予約した。料金を尋ねると「8千バーツくらいかな?」と言われ、前回よりかなり高いが、点検やオイル交換料金も含まれているだろうと思っていた。
21日の朝は早めに出発したつもりだったが、朝の渋滞へ巻き込まれて予約の8時より数分遅れでディーラーへ到着。
私はタイ語が幼児レベルなので、事前に翻訳アプリで作った
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を見せるとタイミングベルトが判らない様子なので、ボンネットを開けて指で示して確認。
依頼内容は「タイミングベルトとフロントベルト(補機ベルト=昔で言うファンベルト)の交換」。
店内のソファへ座って待っていると、係員の女性が来て見積もり金額約7200バーツ(3万円弱)を示して了承を求められる。
「前回は5千バーツなのに、今回は何故高いのか?」と尋ねると「物価上昇」と答えるが、どう考えても2千バーツ高くなる訳が無い。
自宅で仕事をしている妻へ電話し、「整備代金が馬鹿高いので電話して内容を確認しろ」と指示。
しばらくすると折返し電話があり、「整備内容へ燃料噴射バルブの清掃があったので止めさせた。それでも前回より千バーツ高いので、タイミングベルト一式とフロントベルト以外の整備をしないように言い、もし依頼以外の整備をしても代金は払わないと念を押した」と言う。
タイミングベルトの交換は15万キロ毎で、それに合わせて燃料噴射バルブの清掃をするのは合理的。但し、私の場合は一年前に街の整備工場で洗浄しており、今回の洗浄は不要。顧客へ整備を薦めた後に、了承を得てからやるべきで、依頼してない整備を勝手にするのはマズいだろう。
2時間弱で交換が終わり会計へ。ここで支払い前にスマホの翻訳アプリを使って請求書の内容を精査したかったが、会計係の職員は明細を見せずサインだけ求められる。
サービス担当の職員から「タイミングベルトとフロントベルトを交換しました」と言われて鍵を渡されたので、大丈夫だろうと思って代金約6200バーツを支払い帰宅した。
自宅へ戻り、袋へ入れて助手席の足元に置いてあった交換済部品を確認するとメーカー純正でもないプラボトルが2本ある。
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どうやら添加剤らしい。領収書の明細を見ると税込み996バーツ。
あと千バーツ高かったのはこれだ!
メーカーからベルトの交換時に添加剤の使用が指定されているなら文句は言えないが、本来自動車の運行へ必要な薬剤はエンジンオイルや燃料へ入っており、ワザワザ添加剤を使用する必要は無い。更なる性能の向上を期待して車両の持ち主が好みで入れる物だ。
農園で仕事をしていた妻を呼んで説明すると「あれだけ言っても、まだ依頼しない整備をするなんて酷いね。こんなのを許すと良くないから、千バーツだけど取り戻す」と言い始めた。
妻がネットで検索すると同様の事例が出てくるらしい。「顧客の無知を利用したボッタクリ」と書いてあるそうだ。
昼前に妻が電話すると、サービスの担当者は「ごめんなさい」と言うばかり。妻は「ごめんなさいだけでは済まされない。あれだけ言ったのにやったのだから、代金は当然返してもらう」と言うと、「上司と相談して、折返し電話します」と言って電話が切れた。
13時半まで待っても折り返しの電話は無く、「これはスルーで逃げ切りパターンじゃないの?」と妻へ言うと、「こんな事もあるかなと思って朝の電話で担当者の名前を聞いたのよねw」と笑う妻。
ディーラーへ電話を入れて担当者を呼び出し
妻「〇〇さん、どうなっているの?貴方で出来ないなら上司と代わりなさい。貴方がやった事を直接話すから!」
担当者「私が自分で払いますから、上司と話すのは勘弁してください。」
妻「あらそう。それでは振込先の口座情報を送るから、私とラインで繋がってくれる?スマホの電話番号は〇〇✕△…。今日中に振り込んでね!」
「担当者個人のお金で賠償すると言われてもマイペンライしてやらないの?」と私が尋ねると、「そう言えば可哀想だから私が許すと思って言ってるのよ。その証拠に振込先としてワザと私の口座のQRコードを送ったら、口座番号と名義人名が欲しいと言ってきた。当然ディーラーから返金してくるわ」
15時頃に電話が入り、「返金するにはお客様のIDカードと住居登録証が必要です」と言ってきた。
妻が「貴方が悪い事をして、返金するのに私のIDカードが要る?顧客へどこまで迷惑を掛けるの?分かったわ。じゃあ今からそこへ持って行きましょうね。」と言うと、「あっ!じゃあ要りません。会計担当者が要らないと言いました。今から送金します。」
…と言うことで、996バーツの返金完了。
結局タイミングベルト一式とフロントベルト(補機ベルト=昔の言い方でファンベルト)の交換料金は、約5200バーツ。前回の約4900バーツから物価上昇と言われて理解出来る金額だった。
タイミングベルト一式とフロントベルトの交換を依頼し、本来の料金は約5200バーツであるにも関わらず、依頼してない燃料噴射バルブの洗浄と添加剤ニ種類を無断で追加し、料金を4割(約2千バーツ)増やして請求する。
顧客の無知につけ込んだ悪徳商法だと私は思うが読者の皆様はどう思われるか?
しかもやっているのは街の小さな整備工場ではなく、トヨタの正規ディーラーであり、日本のディーラーも出資していると聞いている。
いったいどうなってるの?
私はトヨタのファンで、日本では車にもサービスにも満足していたし、株主でもあった。
タイでも日本と同様のサービスが提供されるのを心から願っている。
少なくとも顧客を裏切らず、真っ当な商売をすべきだろう。
以前だとネットで日本のお客様相談室と連絡が取れたが、最近は日本で販売して日本で使用する車のみの対応で、海外からだと連絡が取れなくされている。
腹の虫が収まらないので、串を通して日本のアドレスを利用して自動車会社のIR担当へコンプライアンスや販売会社への指導について質問して見るつもりだ。
目先の利益を追って顧客からの信用を失えば、待っているのは地獄。
妻が何人かの友人と話したが、既に良い評判が無いのが残念だった。
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m(_ _)m