娘の高校入試が終わったので、タイの地方都市ウドンタニへ住む私が知る範囲でタイの高校入試を簡単にまとめておく。
タイでは中学受験をやって、マタヨムと呼ぶ課程の中高一貫校へ進学するのが普通で、モー(マタヨムの略)1〜モー3(日本で言う中1〜中3)の評価が学校の定めた基準を上回っていれば、高校入試無しにモー4(日本で言う高1)の普通クラスへ進学出来る。
高校入試が必要なのは、
①モー4で、ソコボー(理数ギフテッド)やIP/EP(英語)等の特別クラスを希望する生徒
②中学とは別の上位の学校へ進学したい生徒
③評価が学校の定めた基準に達せず、同じ学校での進級を断られた生徒
…となる。
①の場合は、学力の差は生活習慣の差でもあり、同じ学校の同じ特別クラスを受験するなら、そこそこに勉強していれば通りそう。
但し、各県のトップ校の1組(理数ギフテッド)を目指すとなると、競争相手はバンコク周辺の難関校を目指して受験勉強している生徒なので、モー1から計画的に受験勉強しておかないと難しい。
②を飛ばして③の場合だが、通っていたのが人気の進学校だと、他校からの受験で競争が激しく、同じ学校へ入るのは、困難な場合が多いらしい。
一部の特別な学校を除いて公立校の試験日は統一されているので、チャレンジせずに1ランク落とした普通校か職業校へ行く生徒が多い。
後回しにしたが、本題の②へ入ろう。
先ずは各県の公立トップ校。
日本では私が育った山口県だと、各市にそれぞれ進学校が有ったが、タイの地方だと人気の公立進学校は県央部に1つだけがほとんど。
タイ東北部だと、ウドンタニ・コンケン・ナコンラチャシマ・ウボンラチャタニ等都市部の公立トップ校は、周辺県からの受験生も居る。
自宅から通学出来ない生徒は、学校周辺のアパートを借りるのが普通。
ウドンタニでトップのウドンピット校について話を進めると、やはり人気なのはソコボー(理数ギフテッド)クラス。タイの規則だと1校1クラスらしいが、ウドンピット校は生徒数が多いので、5クラスある。
今年の入試は、数学が1問4点で25問の百点満点で、試験時間は45分。理科も1問4点の百点満点で、試験時間は30分。国語と英語は、それぞれ1問2点の五十点満点で、試験時間は25分だった。
近年は教科書の範囲を超えた設問に批判があり、難問は出なく、スピードと正確さで競う傾向。
1組トップクラスだと、理数は80点を超えて、国英が40点超えの合計250点オーバー。1組の最下位で200点ちょい。5組最下位で140点台らしい。同じ学校の同じコースでも分布が断崖絶壁なエベレスト型で差が激しいのがタイらしい。
下位になるほど理数の得点が少なく、国英の点が高い傾向だそうだ。
強いのはモートン(中等部)でもウドンピットのソコボーだった生徒で、そこへウドンピットの普通科やウドンで人気の私立校の生徒に周辺県のトップ校のソコボーの生徒が加わる。
ウドンの公立二番手三番手校のソコボーの生徒も受験するが合格率は高くなく、普通科なら通った話はよく聞く。
普通科はモートンから横滑りの生徒が多いので、新たに受け入れる生徒数はそれほど多くない。
今大学生の息子が受験する頃は、縁故や寄付入学の話も耳へ入ったが、最近はよく判らない。
受験勉強は、1組を狙うと大変だが、そうでなければウドンピットのモートン(中等部)のソコボーの生徒が集まる塾へ通って、3年間真面目に勉強すれば通る。
他の地域の公立校もそうだろう。
簡単そうに思えるが、3年間続けるのは難しい。
自己管理が出来ればビデオやネットの塾でも良いが、自信が無ければリアルに先生が教える塾が向いている。
長くなったので、今週はここまで。
続きは来週!