川瀬有希の時の旅


「今日は何の日」と題し、過去のその日に起こった出来事を、自由気ままに語るブログです。

11月21日/ 今日は何の日

2012-11-21 00:15:00 | スポーツ

(1978年)巨人江川「空白の一日」事件

当時の野球協約では、ドラフト会議で交渉権を得た球団がその選手と交渉出来るのは、翌年ドラフト会議の前々日までとされ、11月22日に会議を控えたこの21日は、前年指名球団の交渉権が消滅している状態にあった。
また、ドラフト対象選手を「日本の中学・高校・大学に在学している者」から「日本の中学・高校・大学に在学した経験のある者」と改定された新条項の適用は22日の会議からとなっていて、当時アメリカ留学中だった江川卓は、21日の時点ではドラフト対象外と解釈することも出来た。

以上、協約の盲点を突いたいわゆる「空白の一日」を利用し、読売巨人がドラフト外選手として江川卓と入団契約を締結したことから、球史に残る騒動が勃発。

セ・リーグ会長はこの契約を認めず、22日のドラフト会議で阪神が江川との交渉権を獲得。
巨人側も反発し、リーグ離脱・新リーグ発足をちらつかせるなど強硬姿勢を見せつつも、コミッショナー裁定に従い、江川との契約を白紙に。
が、翌年1月、小林繁投手とのトレードというかたちで阪神から江川を獲得するに至った。

これら一連の騒動で、以降江川は(巨人共々)常にダーティーなイメージを背負うことになる(これを機に巨人ファンを辞めた人も多いと聞く)。
高校時にすんなり巨人入り出来ていれば、江川もそんな負のイメージを持たれることもなかっただろうし、何より、これはよく言われることだが、実力がピークにあった時期にプロで活躍出来なかった江川も可哀相ではある。

それにしても、読売の唯我独尊な態度は今も昔も変わらないなぁ……。