(1999年)スキャットマン・ジョン死去
スキャットによる独特の唱法で注目を浴びたシンガー。
全く予備知識のなかった当初、失礼ながらただの色物的存在かと思ったが、実は彼は吃音症を患っており、そのハンディを逆手にとって生まれたのが唯一無比のあの歌い方だと知り、認識を改めた。
ハンディを嘆くのでなく、それを肯定的に働かせる発想は素晴らしいし、また、インタビュー等で見せる明るいキャラクターも大変好感を持てた。
デビューは52歳、亡くなったのは57歳という遅咲きだったが、決して不幸な人生ではなかったと思う。
人間どんな困難に遭遇しても考え方ひとつで道が拓けることを実証した彼の姿は、同じ障害を持つ人に限らず、多くの者に生きるヒントを与えてくれたのではないか。