(1991年)ソビエト連邦消滅
この日ゴルバチョフ大統領が辞任し、連邦を構成する各共和国が主権国家として独立を果たす。
これによりソ連邦は消滅した。
ベルリンの壁崩壊は、世代的なものか大して感慨はなかったし、銃殺されたチャウシェスク大統領の遺体映像はショッキングだったものの、ルーマニアの民主化も正直なところピンと来なかった。
しかし、ソ連崩壊には少なからず感じるものがあった。
あのアメリカと肩を並べる(並べていた筈の)超大国が、こんなに脆くも崩れるものか、と。
ペレストロイカは、毒薬ではないにしろ確実に劇薬だった。
思えば8月のクーデター発生のニュースを耳にした時、ある種の「古臭さ」を感じたものだ。
その手段・首謀者の思考様式に、前時代的な印象を持ったのである。
そんなやり方を採ってるような国に未来はないな、と薄々感じてはいた。
にしても、その年の終わりに連邦そのものが消えてしまう程事態が加速するとは思わなかった。
巨大で強靭な組織ほど壊れる時はあっという間という「真実」を目にした事件だった。
今やソ連という単語には化石のような匂いすらする。