川瀬有希の時の旅


「今日は何の日」と題し、過去のその日に起こった出来事を、自由気ままに語るブログです。

2月11日/ 今日は何の日

2012-02-11 01:00:00 | テレビ・ラジオ

(1989年)『三宅裕司のいかすバンド天国』放送開始

土曜深夜にTBSでオンエアされた番組で、バンドブームを牽引した名物プログラム。
この、通称『イカ天』から多くのバンドが飛び出し、日本の音楽シーンを賑わせたが、メジャーデビューの敷居を実質低下させ、粗製濫造的様相を呈した点は否めず、当時から番組に対して賛否両論はあった。
とは言え、「FLYING KIDS」や「BLANKEY JET CITY」のような実力派バンドを世に送り出した功績は、やはり認めるべきだろう。

高校生だった僕は、このブームに背を向けていた。
何かポリシーがあって反発した訳でなく、ただ単に興味がなかっただけ。
第一、番組のある土曜深夜は決まって寝ていた(笑)。
あの頃、午前零時を回っても起きてることなんてまずなかったので、最初から縁がなかったというか(だから、バンドブームと聞いても、実のところピンと来なかったことを告白せねばならない)。

そんな僕でも、忘れられない放送回が存在する。
ただ一度、番組を観る機会があり、今となれば、オンエア時のあの〈空気〉を、リアルタイムで感じられたのはラッキーだった。

その夜は何故か寝付けず、かと言って勉強する気にもなれなかったので、暇潰し目的でテレビをつけた。
色々チャンネルを変えてるうちにイカ天に出くわし、『これが今話題の番組か……』と軽い気持ちで眺めていると、チャレンジャーとして登場したあるバンドに目が点になった。
何だか風変わりな出で立ちで、正直『何だこれ!?』って感じだった。
演奏された曲も余り好きになれず、絶対負けだと思ってたのに、予想に反し審査員は皆絶賛、勝ち抜いてしまったではないか。
自分には音楽的才能がないというか、音楽の評価って分かんないもんだなぁと思ったものだ。
個人的に、彼らには惹かれる要素がなかったので、翌週以降番組をチェックすることもなく、土曜の深夜はぐっすり眠る日常に戻り、そのバンドことはすっかり忘れていた。

が、その後、彼らの活躍を否応なく目の当たりにすることになる。

あの夜の、全然興味の持てなかったバンドがリリースした曲は大ヒットし、彼らは一躍時の人となった。
そのバンドの名を「たま」という。
まさかあんな奇妙な(と僕には映った)バンドが、イカ天の代名詞的存在にまで上り詰めるとは夢にも思わなかった。

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