グエルム

なんというか、こういった”怪物もの”は本体が出てしまうと
ハイ終了！っていう感じのばかりで観る気はほとんどなかったのだけれど
人に勧められてでＤＶＤを借りた。
なんといっても大好きなソン・ガンホがでているからそれだけでもいいかな？
というところもあったし・・・。

たしかに、ギーガーズ＝エイリアンのクリエイティビティは高い。
それとは比べることはできないが、今回のこの怪物はまあ、そんなもん？
っていう感じだ。でも最初から出すところがとても気に入った。
後出しで、しかもたいした造形でなかったらブチ！っとなってしまう。

冒頭シーンで延々と並ぶホルムアルデヒドの瓶とそれを舐めるように
パンする映像はとっても期待してしまう。
そして、ソン・ガンホ。いやーいいです。いい感じです。パンツのずり落ち加減
も愛らしいです。だめっぷりもかわいいです。
ポン・ジュノは『殺人の追憶』で私的にはとても高い評価をしている。
そして、この映画の皮肉っぽいところがとても好き。
バイオ・ハザードとして隔離されるところとか、家族総出で救出に向かう時に
お父さんが役人に賄賂渡す場面などとても面白い。これは
その前に警官に賄賂を渡そうとして失敗する皮肉な場面とあいまっていい味だ。
そしてお父さん、銃に弾が入っていないことを確認する場面も悲しくておかしい。
最後がハッピーエンドではないけれど、かといって絶望的でもない。
不思議な縁で親子になっている場面が象徴的だ。

しかし、なんでUSAMRIDではなくてCDCなんだろう？？