めるつばうのおもうこと

めるつはミーム機械としてばうを目指します。

金比羅

2007-09-03 11:44:17 | art
金比羅っていうと、どうも 笙野頼子がでてきてしまうか
あの歌
♪こんぴらふねふね♪
程度だったのだけれど、芸大の美術館を見てきた。
「金刀比羅宮 書院の美」展

さて、琴平山(象頭山)ぞずさん
歌にもあるし覚えてはいたけれど、そうかこれのことか。と一人納得。
なんだか、"観光"ていうイメージが強かったので、金刀比羅宮の歴史の古さに
驚いたのと同時に、書院があってああいった絵が描かれていることを知らなかった。

若冲はおなじみでもあるけれど、何度見てもグラフィカルな手法をとっている。
ボタニカルアートを観ているようだ。
植物を升目に描いていく。他が部屋全体として捕らえるような描き方をしているに
対して、細部を見ていくつくりだと思う。
いや逆に細部を全体として捉らえてみろということかもしれない。
そして運搬できなかった壁の部分の絵などはなんとプリントされている。
この技術はとてもすごいと思う。違和感は無い。

応挙の描きかたはやはり日本画っぽく、そういう意味で異質な若冲に惹かれるのだろう。
虎ってあの時代日本にいたか、または輸入したかして実物をみていたのだろうか?
なんとなく、手足が短くてかわいい。正面から見た虎の顔は情けなくてかわいい。

金比羅詣で自分がいけない場合”こんぴら狗”というのがあったと書かれていた。
犬に代参させるという。
道中は金比羅参りの人々が世話を焼き、帰りも面倒を見てくれていたという。
なんだかかわいい。でも猫では不可能だろう。

同時開催で『芸大コレクション展:歌川広重《名所江戸百景》のすべて』
があったが、これは120枚もの絵で構成されていて見るのが少々疲れたが
こちらも面白いものだった。東京の今の風景を知っているからなおのこと
その差異の面白さと、描き方の面白さがあいまって、じっくりと観てしまう。
ゴッホにも影響を与えたというのは知っていたが、具体的な作品は知らなかった。
これも対比としての面白さがあった。
この展示の私のテーマは"対比”ということになるのだろう。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。