【週刊ゲーム市場分析】「ソウル・サクリファイス」が初週10万本、オリジナルタイトルが健闘を見せるVITA

2013年03月20日 | 団長は断腸の思い
ゲームソフトの週間販売本数からゲーム市場を分析する記事の第84回。
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※前作データ等はすべてゲームデータ博物館様(ファミ通データ)より転載。
※年間販売本数データ等はGEIMIN.NET様よりお借りし、独自集計。
※アニメディスクの販売枚数はアニメDVD・BD売り上げまとめwiki様よりお借りしています。
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■ピークは過ぎるも、根強い人気を誇る「初音ミク」シリーズ

今回の首位はPS3「初音ミク -プロジェクト ディーヴァ- F」(11.4万本)。いつものようにシリーズの販売実績を掲載してみた。


※ダウンロード版は含まず

セガよりリリースされている「初音ミク」のリズムアクションゲームは、3DS「プロジェクトミライ」も含めて4機種で発売。直近の4タイトルはすべて機種が違いうので単純な比較がしにくいが、PSPの「-プロジェクトディーヴァ-2nd」をピークとして、以降は減少しているのは読み取れる。しかしVITA版の“完全版”となる今作でも初週10万本以上を販売しており、今後に完全新作が発売されれば、これ以上の本数を記録することになりそうだ。


■本体値下げと相次ぐ有力タイトルの発売でVITA市場は活性化

「初音ミク」に迫る初週本数となったのが2位のVITA「SOUL SACRIFICE(ソウル・サクリファイス)」(10.6万本)。以下はVITAの初週本数TOP10のランキング。「ソウル・サクリファイス」は3位の初週本数となった。


※ダウンロード版は含まず

ハイライトしてあるのはVITA値下げ後に発売されたタイトル。まだ値下げから2週間だが、TOP10中4タイトルを占めている。VITA本体は前週に続いて6万台以上を販売したが、本体の値下げと有力タイトルの発売が相乗効果となり、市場が活性化していると言えそうだ。


■オリジナルタイトルでは3DSに迫る健闘を見せるVITA

今回の「ソウル・サクリファイス」はシリーズの続編や既存のキャラクターを用いていないオリジナルタイトルだが、ここで今世代の携帯ゲーム機(3DS・VITA)のオリジナルタイトルの初週本数ランキングを掲載してみた。



3DSの「ブレイブリーデフォルト」と「ファンタジーライフ」が他を圧倒しているが、ランクインしたタイトル数を見ると、3DS・VITAともに5タイトルずつで分け合った。ハード普及台数の圧倒的な差(現時点で3DSが累計1088万台、VITAが129万台)を考えると、VITAのオリジナルタイトルは健闘している言えそうだ。VITAのユーザーはシリーズの続編に限らず、未知数のオリジナルタイトルにもチャレンジする、いわゆるイノベーターやアーリーアダプター層が多いのは間違いないだろう。今後もVITAは、メーカーにとってもチャレンジできるハードとなっていくのではないだろうか。


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