みちのく童話会スタッフブログ

第3回を持ちまして、みちのく童話賞は終了ました。これからはみちのく童話会として、活動をしていきます。

みちのく童話会

 東日本大震災から10年のくぎりの2021年、東北地方の皆様から第1回みちのく童話賞を開催し、第3回まで、たくさんの作品、作家との出会いがありました。  童話賞終了後は、みちのく童話会として、活動を続けています。

「おばけ提灯」(『東北まつり物語』)がラジオで朗読されました。

2024-11-27 | 日記

    

      

秋田放送ラジオ「あさ採りワイド秋田便」マヤの子育てランドコーナーで、二週にわたり、朗読が放送されました。お囃子のBGMでプロの物語アナウンサーが朗読してくださって、最高! こんないい物語だったんだなと思えました。

こちらでのお知らせを失念しは、てしまって、残念。来月、再来月は、「戦うキリタンポ鍋」「Tのかまくら」の朗読があります。改めて日時をお知らせしますので、リアルで聴ける範囲の方、ラジコで聴ける方、ぜひお聴きください。

 イラストはおしのともこさんです。


『ゴール!おねしょにアシスト』が国土社から発売中です

2024-11-20 | 日記

こんにちは! スタッフの井嶋敦子です。

11月12日に、国土社から『ゴール!おねしょにアシスト』が発売されました。

 
 4年生の海斗は、おねしょのせいでサッカーに自信をなくしていた。
 転校してきた礼流(れいる)にもおねしょがあり、治療していることを教えてもらう。
 海斗のおねしょが良くなってきたとき、まほもおねしょに悩んでいたことを知る。
 海斗・礼流・まほの3人は、飯島ジュニアフットボールクラブの仲間。
 サッカーでもおねしょでもアシストしあって、ゴールを目ざそうと約束する……
 
この本は、2021年の季節風大会ナンセンス・ファンタジー分科会で合評していただいた作品が元になっています。
編集者さま、画家さまのおかげで、こんなかっこいい本になりました。
思えば前著『ひまりのすてき時間割』もナンセンス・ファンタジー分科会からの作品でした。
 
礼流の容姿の希望を画家のこばやしまちこさまに伝えるとき、
「元浦和レッズの永井雄一郎風に」と画像を添えてお願いしたところ、
まさかご存じないだろうと思っていたのに、
浦和レッズファンで好きな選手だったと教えていただき、胸キュンでした。
サッカー好きのこばやしさまのイラスト、躍動感があってすばらしいです。

 
本は薄手で手に取りやすく、本文のフォントはゴシック体。

 
本が苦手な男の子にも読みやすいかなと思います。
おねしょをしている子にも、昔おねしょしていた子にも、読んでもらえるとうれしいです。
 
先日、秋田魁新報文化部の記者さんの取材を受けました。
うまく話せているといいな。
 

小説 星降る王国のニナ 大人気漫画のノベライズ

2024-11-13 | 日記

こんにちは!

スタッフのもえぎ桃です。

青い鳥文庫から『小説 星降る王国のニナ』が発売になりました!

こちらは王道のハイファンタジー‼️

リカチ先生原作の漫画は第46回講談社漫画賞少女部門を受賞⭐️

現在、テレビアニメも放送中です。

原作は一気読み必至のおもしろさで、ノベライズは1〜2巻の後半までの内容となります。

よろしくお願いします!

 

<ノベライズのお話>

書く方むけのお話です。作品については書いておりませんので、興味のない方はスルーしてくださいね。

 

星ニナで、ノベライズは3作目となります。

ノベライズ。書く前は「おもしろいストーリーが先にもうできあがってるのだから、オリジナルより楽なのでは?」と思っていましたが、とんでもない勘違いでした。。。

あくまで私の場合ですが、ノベライズで毎回苦しむのは、主に次の3点。

①絵が美しすぎて文字に起こせない

②場面の再構成ができない

③漫画ではおもしろいギャグが文字だとオチない

 

①絵が美しすぎて文字に起こせない……

文字にしようとして初めて気づいた、漫画の「表現力」のすごさ。

例えば、見つめられ見つめ返し、劇的に2人の関係性が変わったことがわかるシーン。

ぐぐっと引き込まれる、心がキュッとする、そんなシーン。

え?これどうやって書けばいいの?となります。

セリフがないし、なにより美しすぎる!

「彼の美しい瞳に見つめられてドキッとした」じゃダメでしょ?笑

だいぶ苦しみましたが、今は「このシーンを文字で超えることはできない」と最初にあきらめてハードルを下げまくって、それから「せめて雰囲気壊さないように、ベストな表現を!」と、延々と試行錯誤して書いています。

 

②再構成ができない

ノベライズはほぼ原作通りのシーン、セリフで進めます。

例えば、漫画では遠景から入って、その後にメインキャラが出てくる場合。

児童書だとメインキャラが最初に出てきて、そこから遠景に戻ったほうがわかりやすいかな?と思いますが、こういった再構成みたいなことは私はあまりしないようにしています。

当たり前のようですが、これがけっこう大変なときもあります。

まず、脚本(すみません、本当の脚本がどんなものか知らないのでイメージです)ぽくなってしまう。

複数のキャラがわちゃわちゃしていると、誰のセリフか文章でわかるようにするのが私の筆力だと大変。。。

「原作通り」と「小説としておもしろく」の両立。遠い道のりです。がんばります。

 

③漫画ではおもしろいギャグが文字だとオチない

ツッコミのセリフ、ちょっとしたひとこと。漫画では笑っちゃうシーンが、おもしろくできない……。

漫画のコマの中にある空気感やキャラの表情、そしてセンスあるセリフ。

これを文字でどうとらえていけばいいのか。毎回悩みます。

これも「超えられないけれどもベストな表現を探そう」とずっと手探りです。

 

つらつらと書いてしまいました。

ではでは、今日も1日がんばりましょう!

 

 

 


トモダチデスゲーム 完結巻です!

2024-11-11 | 日記

スタッフのもえぎ桃です。

青い鳥文庫『トモダチデスゲーム』の最終巻が、11月13日発売となります📘

2年半でシリーズ8巻となりました。

SNS、倫理、犯罪、裁判、ゲーム課金、特殊詐欺、そして学校や友達のこと。

デスゲームですが、裏テーマとして社会学的な概念や知識をどこかで入れたいと思った作品です。

「概念や知識」というのは、「答え」ではない、という意味です。

例えばトモダチデスゲーム3巻「嘘つきは泥棒の始まり」では犯罪ゲームと裁判ゲーム。

「犯罪はダメ」と説くのではなく、「犯罪って何?」「犯罪するとどうなるの?」ということがなんとなくわかる。

そもそも犯罪をなぜしちゃいけないの? どうして罰するの?

おもしろく読んで、”なんとなく”、犯罪というものの概念が内に作られていくような。

 

最終巻では「選挙」が裏テーマ。

おりしも選挙イヤーですが、現実の選挙とはまったく関係ありません。

選挙って何?というのが、”なんとなく”わかるといいなと思います。

筆力の都合でうまくは書けませんでしたが、挑戦できたことにまずは満足!

どうぞよろしくお願いします。

 

https://cocreco.kodansha.co.jp/aoitori/aoitoribooks/0000398521


みちのく童話賞受賞者のご活躍

2024-11-05 | 日記

       

みちのく童話賞は、3回開催しましたが、私たちみちのく童話会スタッフは、引き続き東北の書き手を応援しています。受賞者の皆さまのその後のご活躍も、耳に入ってきています。

第1回大賞受賞のみどりネコさんは、みちのく童話会スタッフとなっていただき、このたび、「東北6つの物語」シリーズ・『東北ふしぎ物語』でアンソロジーデビューを果たしました。「Tのかまくら」という秋田県横手市の行事かまくら祭りで起きる不思議な出来事を、書いています。ぜひお読みください。「東北6つの物語」シリーズ、年内発売の第2期でも書いてますよ! お楽しみに!

  

 同じく、第1回委員長賞受賞された宮古一加さん(受賞時は別名)は、第36回日本動物児童文学賞で、見事大賞をご受賞! 作品名は「亀吉の瞳」です。読ませていただきましたが、よかったー! これからますますご活躍される予感がします。

      おめでとうございます!! 

 そして第2回、第3回と連続受賞の祐峰将護さんは、今年岩手芸術祭児童文学の部で優秀賞をご受賞されました。

 他にも、大きな賞で最終選考に残った方もいらっしゃいます。きっと近いうちにデビューされるのではと、期待でいっぱい。頑張ってください!! 


「東北6つの物語」執筆裏話

2024-10-27 | 日記

 先日で、「東北6つの物語」第1期3冊の執筆者裏話完走しました。

 途中別のお知らせが入ったりしてましたが、このたび、ずっと続けて読むことができるよう、並べかえましたので、改めてお楽しみいただけたらと思います。(イラストこぼれ話は、途中に挟んだままです)

 東北は一気に冬に向かっています。

 おいしいものを食べて、冬支度をなさってくだい。

      

 第2期「東北スイーツ物語」「東北こわい物語」は年内発売予定です。

 そして年明けには「東北偉人物語」。こちらも進んでおります。

 お楽しみに! 


東北おいしい物語  「冷麺 じゃじゃ麺 わんこそば」

2024-10-21 | 日記

 

こんにちは。みちのく童話会スタッフ ちばるりこ です。

みなさま 食欲の秋ですね。ぜひ、東北の美味しいものを味わっていただきたいです。

私は、盛岡三大麺をテーマにした物語を書きました。

 

 

 

わんこそばも じゃじゃ麺も すごくおいしいのですが、

私にとって一番インパクトがあったのは冷麺でした。

初めて冷麺を食べたときのエピソードを紹介します。

案外、地元でも食べたことがないっていう人もあるもので、

かくいう私も冷麺を初めて食べたのは、大学生の頃でした。

その当時、高校生だったにもかかわらずグルメだった従弟が、お勧めのお店に連れて行ってくれました。

従弟は、当然のように「特辛二つ」と一番辛い段階の冷麺を注文。

そのときは、そういうものかと思ったのですが……。

冷麵を口に入れ、あまりの辛さにビックリ!!

急いで、卵を食べようとすると、従弟が「それはまだ早い」と。

スイカを食べようとすると、「それは最後だ」と。

「とにかく麺をすすれ。休まずに食べろ」と食べ方の指示をします。

「辛い辛い」「もう二度と食べるもんか」と心で繰り返し、涙を流しながらも、なんとか完食。

そのときの感覚は忘れられません。

まるで、マラソンを完走したアスリートのような充実感。

しばらくすると、あの味が忘れられなくて、また食べに行きました。

その繰り返しで、すっかり冷麺好きになりました。

物語中の伝と兄ちゃんのかけ合いは、私と従弟のほぼ実話なのです。

初めて食べる方は、別辛で注文した方がいいかも。

 

 


「はじめての芋煮会」野泉マヤ(『東北おいしい物語』執筆裏話)

2024-10-16 | 日記

 こんにちは。みちのく童話会スタッフの野泉マヤです。

『東北おいしい物語』では、山形の芋煮会をテーマに書きました。

       

山形の芋煮は、本当に美味しいんです!取材をすればするほど(芋煮を食べれば食べるほど)、ハマります。

私が住む宮城県でも芋煮会はするのですが、毎年必ずするものではなく、バーベキューのかたわらで汁ものを作るくらいのわき役です。

それが山形では、芋煮が主役なんです。芋煮を作るところから楽しむんです。なんでも、正月、お盆、芋煮会という年中行事レベルらしいです。取材をしていて、芋煮愛も感じました。

すっかり有名になった「日本一の芋煮フェスティバル」は、毎年9月に山形市内の河川敷で行われます。巨大な鍋で、大量の肉と野菜を入れて、パワーショベルでかき回して……。パフォーマンス的には、すごいけど味は期待できないなと思いつつ、取材のために参加してみました。

ところが、予想を大幅に超える美味しさでした!

そりゃそうなんです。材料は砂糖以外、全て山形産。美味しい山形牛、美味しいしょう油、美味しい日本酒、美味しいネギにこんにゃく。里芋なんて、この芋煮のために特別な畑で作るそうです。そしてそれらを、山形市内の一流の料理人たちが味付けするんです。とても贅沢な一杯なんですよ。

このイベントは、心から芋煮を愛する人たちでなければ、決してできないだろうなと思いました。

日本一ではなくても、秋は、山形県内のあちこちの市町村で芋煮イベントをしています。地域によって具材が微妙に違い、「おらほが一番美味しいんだ」という芋煮論争も起こるとか。

とにかく、百聞はひと味に如かずで、食べてみてください。

でも、食堂やレストランのは、イマイチですよ。やっぱり、芋煮は川原で食べないと。

澄みきった青空の下、白い雲と遠くの山々、そして飛び交う赤とんぼを眺めながら味わう。

それが、芋煮です!

    

(画像は、芋煮発祥の地と言われる中山町の、鍋かけの松。江戸時代は、こうして芋煮をしたと伝えられる)

     


東北ふしぎ物語イラストこぼれ話 オマケ

2024-09-29 | 日記

「東北ふしぎ物語」編著/みちのく童話会 装画/ふるやまたく 挿絵/おしのともこ 国土社

 

童話会スタッフのおしのともこです。

ここだけの話。

 

ふるやまたく氏の素敵な表紙。

 

「ケサランパサランの冬」の長い髪の女の子、百歌。


はじめ私が描いたイラストは

ショートボブだったんだけど


ふるやまさんに合わせて

ロングヘアに修正しました。


このイラストの女の子、可愛いですよね!

 

 

実は作者の千秋つむぎさんにそっくりなんですよ。

 

 

#みちのく童話会#東北ふしぎ物語#ふるやまたく#千秋つむぎ


東北ふしぎ物語イラストこぼれ話 その2

2024-09-29 | 日記

童話会スタッフのおしのともこです。

「東北ふしぎ物語」イラストこぼれ話の続きです。

 

「ケサランパサランの冬」千秋つむぎ/作

百歌のまっすぐさ、律の心の揺れ。

純粋な2人に、ドキドキしながら読みました。

捕まえると、飛んでいきそうな

さわると、消えてしまいそうな

不思議な存在のケサランパサラン。

百歌と律に訪れた

奇跡のような、魔法のような時間。

この物語を読んでいる子どもたちの願いも叶いますように。

祈る気持ちで描きました。

 

 

「消えた人々〜三内丸山遺跡」岩崎まさえ/作

一万年以上も続いた縄文時代。

そこにいた人たちは、どんな暮らしだったんだろう。

子どもの頃見たアニメに出てくるような

動物の毛皮の服を着て、マンモスの肉を焚き火であぶり、子だくさん。

そんなイメージは、三内丸山遺跡に行って変わりました。

自然と共生する豊かな暮らし。布を折り、服を作り、木を植える。

知るほど興味が湧いてきます。

公平、千春、連が疑問を持ち、自分達で調べた様に

この本をキッカケに興味を持ってくれたら嬉しいです。

 

 

 

「渡り鳥のサンクチュアリ」野泉マヤ/作

私の実家の近所に「野鳥観察舎」と「鳥獣保護区」があり

子どもの頃はよく遊びに行きました。

望遠鏡で観察したり、鳥の資料を見たり

ケガをした野鳥の小屋もあって、野鳥は身近な存在です。

今住んでいる宮城県でも、近くに白鳥の飛来地があり

多くの白鳥やカモが飛来します。

近くで自然を感じられる豊かな土地に住んでいること、

この自然を守ってくれた祖先に感謝です。

そして私達も豊かな自然を

次の世代に繋いでいくことが必須だと感じています。

 おしのともこ拝