みちのく童話会スタッフブログ

第3回を持ちまして、みちのく童話賞は終了ました。これからはみちのく童話会として、活動をしていきます。

みちのく童話会

 東日本大震災から10年のくぎりの2021年、東北地方の皆様から第1回みちのく童話賞を開催し、第3回まで、たくさんの作品、作家との出会いがありました。  童話賞終了後は、みちのく童話会として、活動を続けています。

「童話塾in東北」中止のお知らせ

2020-05-30 | 日記

 お知らせです。

「童話塾in東北」は、2020年秋に第7回童話塾開催を予定し、楽しいワークショップ、編集者の方を迎えての熱血合評会など、充実したプログラムを準備しておりました。

 しかし、新型コロナウイルスの状況がいまだ不確定なことから、残念ながら、今年度の開催を見送り、次年度へ延期することとなりました。
 「童話塾in東北」は、東日本大震災からの復興を願って、取り組んでまいりました。2021年は、震災から10年目の年となります。
 さらにブラッシュアップした童話塾として、準備を進めてまいります。
 開催の詳細については、また改めて、お知らせいたします。
 皆様とお会いできる日を、楽しみにしております! 

くれぐれもお大事になさってくださいませ!

 

 スタッフ一同

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 実は(というか、もうおわかりでしょうが)、企画を進めるにあたり、別団体としておりますが、童話塾in東北のスタッフとみちのく童話賞スタッフは、ほぼイコールです。

 秋から冬にかけてのイベントは、皆さん悩みどころだと思います。

 私たちも、ズーム会議やメールでのやりとりをして、上のような結論に達しました。

 童話塾に参加をご予定していた皆様、ぜひ、みちのく童話賞に向けて、作品を書いてください!!(お)

 

 

 

 宮澤賢治の愛した花巻市イギリス海岸


長崎県夏の読書感想文コンクール課題図書になりました『「兄ちゃんは、戦国武将』・『ぼくたちのだんご山会議』

2020-05-28 | スタッフ新刊・活動紹介

 スタッフの著作から2作、長崎県夏の課題図書コンクールの課題図書に選定されました。

 高学年部門で、佐々木ひとみ作『兄ちゃんは、戦国武将』(くもん出版) 

 

 中学年部門で、おおぎやなぎちか作『ぼくたちのだんご山会議』(汐文社)

 

 長崎の子供たちが、どんな感想文を書いてくれるか、楽しみです。ほかの地域の皆様も、ぜひ読んでみてください。

 


『ばかみたいって言われてもいいよ』吉田桃子(講談社)2巻発売です

2020-05-25 | スタッフ新刊・活動紹介

「みなさん、こんにちは。

 

児童文学作家、吉田桃子のお手伝いをしている、しろうさ&ミントくまです。

今日は、ぼくたちが新しい本の紹介をします!

3月に出た「ばかみたいって言われてもいいよ」の2巻が、5月20日に

発売になりました!

1巻の、その後のお話だよ。

今回、主人公の杏都(あんづ)ちゃんは、離れて暮らす妹の月乃ちゃんに自分が住む商店街を

紹介しようと町やお店の様子をSNSにアップするんだ。

そうしたら・・・なんと、記事が拡散されて、すごく話題になっちゃった!

嬉しいけれど、同時にアンチ意見もあがってしまい、杏都ちゃんは、怖くて外に出られなく

なっちゃった! せっかくの夏休みなのに・・・。

だけど、そんなとき、またしても隣に住む男子・詩音が行動に出てくれて・・・?

ミントくま「1巻につづいて、画家の「ゆの」さんの絵がとってもかわいい表紙だね!

中のもくじページには、詩音のイラストが! わあ~! 詩音ってこういう顔をしていたんだね(ドキ!)」

しろうさ「3巻は7月のおわりごろに出る予定だよ。

そのころには、コロナが少しでも落ち着いていればいいな・・・」

 

吉田桃子・ミントくま・しろうさ「みなさんの無事と健康をお祈りしています。またお会いしましょう!」

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 ミントくん、吉田さんの本の紹介、ありがとう!! また遊びに来てね(お)。


『あぐり☆サイエンスクラブ春 まさまの田んぼクラブ!?』西日本読書感想画コンクールの課題図書になりました。

2020-05-23 | 日記

                         

 西日本読書感想画コンクール:小学校高学年の指定図書に『あぐり☆サイエンスクラブ 春―まさかの田んぼクラブ?』堀米薫作:黒須高嶺 絵:新日本出版社が、選定されました。

 東北は、まさに今田植えの季節。子どもたちは、田んぼをどう描いてくれるでしょうか。楽しみです(お)。


児童文学作家を目指して② 《楠章子先生との出会い~次は私の番》 丸山千耀

2020-05-21 | スタッフ便り

 

児童文学作家を目指して② 《楠章子先生との出会い~次は私の番》  丸山千耀

私は拙作『星屑のブロンシュ』を執筆するまで、

漠然と「作家になりたい」としか考えていませんでした。

しかし、大学2年生の児童文学を学ぶ講義で楠章子先生にお会いし、

「児童文学作家になる!」と決意しました。

 

楠先生の授業では、

何歳のどの子に向けて書くかによって、

テーマや登場人物の設定の仕方、物語の書き方などが大きく変わることなどを学びました。

例えば、幼年さん向けなら、

シンプル(簡単)な文章・内容を、ストレートな表現で描くことが大事になります。

 

また楠先生は、相手の心を動かす原稿の書き方を勉強する方法として、

「作品の構造分析」を教えてくださりました。

作品全体を見た時に1章は何のために存在するのか、

登場人物の気持ちはどのように変化しているのか……。

感覚で物語を書いていた私にとっては、大きな気づきを得た時間でした。

児童文学は先生の授業で初めて書いたのですが、

心の中で火花がぷちぷちと鳴っているような、

身体が生き生きとしたことをよく覚えています。

 

思い返せば、私は誰かの光となる物語が書きたいと考えていました。

窮屈な気持ちを抱いている人の心をほぐせるような、

そんな物語が書きたいと思っていました。

 

大人になると思うことがあるんです。

子どものころ、いろんな児童書を読んでいたから、

つらいことも苦しいことも、乗り越えることができたのだと。

実は小学生のころに、楠先生が執筆された『神さまの住む町』は読んだことがあり、

胸のあたりが、じーんと温かくなったことを覚えています。

作品の舞台になっている町に行ってみたいとも思いました。

また、大学見学の際にお会いした越水利江子先生の『忍剣花百姫伝』については、

同作品の人物を登場させた物語を書いて一人で楽しんでいたことがありました。

次は私の番ではないかと、勝手に思っております。

私も、柔らかい魂を持つ子どもたちに、

「一人の人間として大事にしたいこと」「苦しくてもきっと小さな光はあるということ」

が伝わる物語をそうっと届けることができたら、

やさしい世界を構築するためのお手伝いができるのではと信じています。

 

長くなりましたが、

物語を読む、書く行為には心を強くする力があると思っています。

ただ、物語を書くというのは楽しさだけでなく、不安も少し付き纏うような気がします。

私はまだ、児童文学作家になれていません。

でも、児童文学作家になりたい!と

社会人になった今でも強く思い、行動し続けることができたのは、

学校や大学の先生・同期、児童文学作家の方々、童話塾で出会った方々など、

大変素敵な縁に巡り合えたからだと思っています。

そして、「賞」というお守りをいただくことができたからです。

私は、みちのく童話賞も、

児童文学を書き続けるための「お守り」になると考えております。

みちのく童話賞が、子どもや大人、そして社会全体のやさしい希望につながると良いなと、

心から願っております。

 

私も、これまで出会った方々への恩返しの気持ちも込めて、

誰かが持っている暗くて硬い体験や感情を、

温かく柔らかいものに少しでも変えることができる作品を書くため、

静かに心を燃やし続けます。

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 丸山さん、熱い思いを、ありがとうございました!! 

  楠章子先生は、現在も東北芸術工科大学で講師をされています(通年ではないので、HPなどでお調べください)。

 この文章に刺激されて、作家を目指す方が出るかもしれません。

   *写真は、丸山さんのお友達からの提供です。「奥の細道」って、感じですね。ありがとうございます。(お)


児童文学作家を目指して① 《そして東北芸術工科大学へ》  丸山千耀

2020-05-19 | スタッフ便り

はじめまして。

みちのく童話賞スタッフの丸山千耀(まるやま ちあき)と申します。

2018年に山形県にある東北芸術工科大学の文芸学科を卒業し、

今年で社会人3年目になります。

 

私が作家になりたいと思ったのは小学生のころでした。

今年で25歳になるので、十数年前のお話です。

小さいころから内気で、休憩時間も一人で本を読んでいることが多く、

クラスメイトからは「真面目だね」とか「一人が好きなんだね」と言われていたような気がします。

でも、本当は友達とおしゃべりしたかったし、外で遊びたいと思っていました。

読書は孤独の寂しさを埋めてくれるもの、そう考えていました。

 

小学生のころから読書と同じく、よくしていたのが、

物語を書くことでした。

自分が考えたお話を真っ白の紙に書いて、家族に見せていました。

クラスの担任の先生に読んでもらったこともあります。

1年生のときの担任の先生は、私が書いた物語に、

「よくできました」のシールを貼り、クラスみんなの前で褒めてくれました。

 

小学校の卒業文集に、

私は堂々と「作家になりたい」と書きました。

中学生になっても、高校生になっても、私の夢は変わらず作家でした。

ただ、実際は作家になれるほどの完成度の高い物語は書けておらず、

どうしたらいいのだろうと悩んでいました。

 

東北芸術工科大学。

高校2年生のころ、進路を悩んでいたときに目に飛び込んできたのが、

山形県にある、芸術やデザインを学べる大学でした。

同大学には、本物の作家や編集者、評論家の先生方がいらっしゃいました。

物語はどのように構築すればいいのか。どのようにキャラクターを作ればいいのか……。

読者の心を動かす物語を書くために欠かせないテクニックを、

たくさん教えていただきました。

また、自分が書いた原稿を丁寧に見ていただき、

どうしたらより良くなるのかアドバイスもしてくださりました。

私は負けず嫌いなので、納得するまで何度も書き直し、

先生に提出していたような気がします。

先生も大変だっただろうと思いますが、

ご指導のおかげで、自分の作品が、

同大学の文芸学科が中心となり執筆・編集する文芸誌「文芸ラジオ」1号に載りました。

そして、なんと第2号には文芸ラジオ新人賞受賞作として『星屑のブロンシュ』が載ったのです。

驚きました。

あの時の感動は、今でも忘れていません。

文芸学科の先生方や文芸ラジオ編集部の皆さまには感謝の気持ちでいっぱいです。

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 作家を目指している若い方にとって、刺激となるレポートでした。②もありますので、お楽しみに!(お)

 


紙芝居「コロナくん、どうなるの?」 動画

2020-05-18 | スタッフ新刊・活動紹介

 井嶋敦子さん、自作紙芝居「コロナくん、どうなるの」をご自身で演じて、動画配信をしました。ぜひ、ご覧ください。

 「食べられないよ、アレルギー」(童心社)という絵本を、これまで何度も演じてらっしゃるだけあって、さすがです。

 今、自粛で家庭にいるお子さんに、ぴったりだと思います。

 (紙芝居は、ひとつの舞台。読むではなく、「演じる」と言います。その元になるものは、脚本。奥が深い世界です)

  

  この紙芝居、仲間関係が知り合いに広め、学校の先生、学童で働いている方、絵本の活動をしている方、などなど、すごい勢いで広まっています! 眼に見えないウイルスを、子どもたちに伝えるためのもの、求められていると思います。収束しても、このウイルスは、また現れることでしょう。そんなことも、わかりやすく、大人にとってもためになる紙芝居です。


紙芝居『コロナくん、どうなるの?』井嶋敦子

2020-05-15 | スタッフ新刊・活動紹介

井嶋敦子さん《小児科医としては、後藤敦子さん》が、新型コロナウイルスのことを、子供たちに伝える紙芝居を制作しました。コロナくん、どうなるの?   (←クリックしてください)

無料でダウンロードできます。

 

毎日テレビでやっている。保育園や幼稚園に行けない子も多い。マスクしろ、手洗いしろと、大人は言う。人がたくさんいるところには行けない。おじいちゃん、おばあちゃんにも会えない。そんな子達に、わかりやすく、物語として、伝わると思います。

これは、個人だからできること。出版社などでは、企画会議で検討して、文章を吟味して、ラフを吟味して~と、早くても半年はかかる。半年後には、事情が変わっている可能性が大きい。でも「今」知りたいことってある。井嶋さんも、今緊急に! との思いで作られました。

 お医者さんであり、童心社から紙芝居を出した(制作した)ことのある井嶋さんだから、できたこと。

 

 厚めの紙にダウンロードするか、厚紙に貼るか、公共の場で使うならラミネート加工をして、消毒など、一手間は必要。でも、子供たちのために、ぜひ! 


岩手の図書館と東日本大震災のこと

2020-05-13 | スタッフ便り

   みちのく童話賞スタッフだより。本日は、岩手県立図書館に勤務している岩崎まさえさんのレポートです。

 岩手県は、いまだ新型コロナ感染者ゼロ。皆さんが第一感染者にならないよう、緊張して暮らしているという話も聞こえています。図書館の職員の皆様も同様でしょう。頑張れ。(お)

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  佐々木ひとみさんが河北新報に連載中の『がんづきジャンケン』は、東日本大震災が 舞台です。作品を読みながら、あのときはいろんなドラマがあったなぁと、振り返っています。

 私の勤める県立図書館でも、忘れられない出来事がありました。

 岩手県内の図書館をつなぐ、搬送便とよばれるコンテナがあります。県立から市町村立

に毎週一往復していました。連絡資料や本の相互貸借などに使われていました。あの大地震後、この搬送便はストップしました。各地に甚大な被害が出ていたからです。

 ところが震災から一ヶ月後、止まっていたはずの搬送便が、日が暮れようとしていたときに届きました。陸前高田市立図書館からでした。沿岸部にあるその図書館の職員は、全員死亡もしくは行方不明というときでした。

 コンテナには『ありがとうございました。3月11日』という言葉が添えられていました。大地震が起こる、ほんの少し前に搬送業者に託されたものだったようです。

 届いた資料は、津波に襲われた事を知らせるように、砂混じりで濡れていました。すでにカビが生えているものもありました。

 資料の修復に携わった職員は、みな無言で作業をおこないました。感謝の言葉を添えてくれた職員のこと、搬送車の運転手のこと、だれもがこの資料の辿った道のりを思うと、胸が塞がるようでした。 

 震災後、県立図書館には『震災関連資料コーナー』が設置されました。歳月と共に、想定外と呼ばれたあの震災も風化していきます。しかし、どんなに時を経ても、このコーナーは決して無くしてはならないと、職員は誓っています。

 このコーナーには、児童書も入っています。堀米薫さんの『きずなを結ぶ震災学習列車』『思い出をレスキューせよ!』『語りつぎお話絵本3月11日』も、所蔵されています。                               岩崎 まさえ

 

                                                  


みちのく童話賞受付は来年です

2020-05-12 | 童話賞

 ちょっとエゴサーチしてみましたところ、ある公募を紹介するサイトに出ていて、びっくり。ところが、〆切りが2020年12月31日となっています。 

 応募作品の受け付け開始は、来年ですよ~。まあ、応募先をまだHPで公開していないので、大丈夫でしょうが。

 詳しいことは、8月にHP、それからこちらでも、発表します! 

 でも7枚の童話というのは、確かですので、筋トレ的に、書いていてください! 筋トレ、大事ですよ!!

 毎日書かなきゃ、筋力は落ちます。

 プロは、書かない日はありません。(お)

  

 象潟!