魔女を探しに

～『魔女』とは誰だったのか？～
というコピーで開かれた「魔女の秘密展」。
　　　（於：ラフォーレミュージアム原宿）

とんがり帽子に黒マント、ほうきに乗って空を飛ぶ・・・
そんなイメージが強い「魔女」なのですが、
実は、中世ヨーロッパでは歴史の裏側で悲しい思いをした女性が
（中には男性や子供までも）いたのでした。

全体的にダークな雰囲気の会場でしたが
決して興味本位ではなく、魔女にされてしまった人たちの
本当の姿、そのようにしてしまった当時の環境、気候、政治、
などが少しずつ分かっていく展示になっていました。

中世ヨーロッパでは、キリスト教社会で
その聖書の経典が法律のようになっていました。
しかし、キリスト教が入る以前から、特にドイツなどでは
薬草を煎じて治療をしたりできる人たちがいたため
特別な力があるので、魔力を持っていると思われ
それがエスカレートして、何か問題が起こったり
果ては、災害が起こったり疫病が流行ると
それも「魔女」と呼ばれた彼女らのせいにされたのでした。
キリスト教の「神」と相反する位置にある「悪魔」とされたのです。

特に貧困にあえぐ人たちがその不満のはけ口として
普通とは変わった人（服装や身体的なことや言動）を
つかまえて「魔女」ではないかと問い詰め
魔女裁判をして拷問にかけ、
自白させ、違うと言ってもどちらにしても
処刑をするという、かなり強引な裁判が横行しました。
それで犠牲になった人たちの何と多いことか！

拷問に使った鉄製の手かせ、足かせ、トゲトゲ椅子など
ゾッとするような道具も展示してありました。



↑これは、展示場を出たところにある撮影ＯＫの場所で
そばにあるマントや帽子をかぶって写真が撮れます。
前にいたカップルが写真を撮りっこしてました♪
さまになってたな～(*^^*)

最近、「魔女」というと可愛らしいキャラクターのアニメなどが多いですが
本当の魔女はこんな哀しい歴史があったのでした。


私の世代では「奥様は魔女」というアメリカのテレビドラマが
とても印象的で、楽しかったですねえ。
アニメでは「魔法使いサリー」とか「魔女の宅急便」が
思い出されます。

長くなりますので、この辺で。でも最後にひとつ。
中世の魔女狩りの裏では、猫もたくさん犠牲になりました。
猫の容姿が妖しいのと、魔女のそばにいたということで
たくさん殺されたのでした。
その影響で、ネズミが増え、ネズミが持ち込んだペスト菌から
ペストが大流行した・・という図式です。
（これは過去に、ある森の研究者のお話で知りました）
ココちゃん、中世に生まれなくて良かったね～(=^・^=)

時には『魔女』に想いを馳せてみませんか？