「歩くZ旗」みね姉のひとりごと ~矜持 国を護るということ~

私たちを護ってくれている自衛隊を、私が護りたい!そんな気持ちで書いてきました。今は、自衛隊との日々の大切な記録です

南スーダンでのPKO活動について

2014年05月18日 | 陸上自衛隊


昨日の記事で、集団的自衛権は、


PKO活動以外では、陸上自衛隊にはあんまり関係ない、


というようなことを書きましたが、


実は、ちょうど昨日、


南スーダンでのPKO活動に行かれていた方の講演を聞きました。
(あ、防衛協会の総会での講演会です)


第5使節団第9施設群群本部第3科の安在一等陸尉のお話です。






それにしても、自衛官の、


パワーポイントを使っての分かりやすく丁寧な説明には驚かされます。


企業のパワポ資料は、自己満足で不親切なモノが多いですが、


自衛隊のパワポ資料は、


「いかに、民間人に分かりやすく伝えるか」


「どう作ると、民間人が分かりやすいか」


という事を、とてもよく考えて作られているなぁと、いつも思います。


本当に、手抜きしないよね、いろんなことに。


で、話に無駄がないんですよね。


余計な話はしないんです。


だから、とてもわかりやすい。


民間企業も、少し見習ったら?と思う(笑)


朴訥として、話が上手いわけではないですけど、


こういうお話は、分かりやすいのが一番ですから。






さて、安在一尉は、本部付隊長として、半年以上、首都ジュバで


滞在している隊員たちの、食事の用意などの生活面の支援を主に、されていたそうです。


当然日本は、工兵(って書いてあった)として、インフラ整備を主に活動しています。


道路つくりとか、橋作りとか。


で、ちなみにこの工兵には、中国軍や韓国軍もいました…ので、


聞きたくて仕方なかった質問は、


「韓国軍が作った道路や橋のクオリティってぶっちゃけどうなの?」


ってことでしたが、きっと、人前では本当のことを言ってくれないと思ったので、


Q&Aの時には、質問しませんでした(笑)


あと、中国軍が駐屯しているエリアは、石油が多く産出しているエリアなんだって~。


ちなみに、この南スーダンは、すぐ北のスーダンから分離独立した国ですが、


部族間闘争だのスーダンとの国境未確定地域だの、元将官が率いている反政府勢力だのと、


日本じゃ考えられないくらい不安定で、危険な地域です。


この話を、


反政府勢力とか、分離独立とかって、誰かが資金援助や武器を提供して支援しないと、


こんな貧乏な国が勝手に内乱起こせるわけないよね~?と思いながら聞いていたのですが、


そもそもこれらを裏で糸引いているのが中国なんだそうです。(←森田社長談)


でた!!!!


こいつら、自国の利益のためなら、他の民族を踏みにじっても構わないっていう奴らよねぇ


で、自分たちは、工兵置いてインフラ整備のするという建前で、


ちゃっかり石油を横取りしてんのねぇ。


あ、でも中国や韓国とは、よく協力していたのだそうです。


なんか不思議~。






さて、中国なんかは置いておいて、


我らが陸上自衛隊の活躍なのですが・・・。


素晴らしいの一言です


雨季には、道路が陥没して、


道路というよりもはや水路と化している道には、


水が干上がると、そこは、住民たちのゴミ捨て場となっている、ひどい状態。


そのゴミをまず、丁寧に広い、


コンクリートを節約するために、丁寧に石を積み上げて側溝をつくり、


道路を作っていきます。


その仕事は見事というしかありません。


ココは結構地層が固いらしく、


ショベルカーのショベル部分がすぐにボロボロになるのだそうです。


だけど、圧倒的に様々な物資が不足している地域なので、


そう簡単に替えは手に入らないので、


隊員さんたち自ら、鉄板を取り付けて補強して作業する、というようなことをしていたのです。


安在一尉は、隊員に2つのことを徹底させたとのことでした。


1つは、「無理、というな」ということ。


「どうやったらできるか」


を考えるようにするということでした。


2つめは、「常に笑顔でがんばる」ということ。


これは、外で働く隊員たちのために、


ここでは娯楽がないので、せめて、


おいしい食事をつくろう、温かいお風呂をすぐに入れるように用意しよう、


ということで、モチベーションを維持するためにしていたのだそうです。


ちなみに、川から140トンの水をくみ上げても、浄化処理すると40%しか残らないので、


真水はとても貴重でした。


食事も、野菜などは、隣の国などから仕入れていたそうですが、


検問にひっかかるため、到着したときには、野菜が腐っていることがほとんど。


これだけ聞いても、いかに、我々日本人の生活が恵まれていて幸せかが分かると思います。


そんな中での活動だったのです。






お話の中で、私がもっとも素晴らしいと感動したのは、


自衛隊は、単なる工兵として道路や橋をつくればいい、という考えで赴いたのではなく、


南スーダンの国づくりというコンセプトで赴いていることです。


おそらくですが、こういうコンセプトを持って


このような地に駐屯している軍隊って、ないのではないでしょうか?


南スーダンは、小学校しか出ていない人たちがほとんどで、国民はまともな教育を受けていません。


そして、生活をしてくために不可欠な仕事する技術を持っていないのです、ほとんどが。


自衛隊は、道路を作る時に、地域住民を雇用し、


ノウハウを与え、自分たちで道路を作れるようにしました。


これまで、側溝にゴミを捨てていた住人には教育をして、ゴミを捨てる住人はいなくなったのです。


また、食事を作る技術や、ウェイターとしての接客技術を教え、彼らが仕事に就けるよう、


さまざまな民生活動も行った事です。


よく言います、飢えた者に魚を与えても意味がない、賢者は、魚の釣り方を教える、と。


こんな軍隊って他にあるんですか???


これほどまでに、善意に満ちて、建設的な軍隊って他にもあるんですか?


その話を聞いて私は、大日本帝国がその昔、


朝鮮半島や各東南アジアの国で行ってきたことを、想起しました。


私たちの祖先は、侵略などしていません。


欧米の植民地だった国に、中国の属国でしかなかった国に、


独立と尊厳と文化を伝えたのですから。


現代において、その一端を垣間見たような気持ちがしました。


自衛隊に継承されているのは、現在において失われつつある、


本来の日本人としての、もっとも大切な部分であるように、私は感じます。


そして、さらに美しいのは、自らの功を声高に触れまわらない所です。


なんでしょう…わかってくれる人だけ、分かってくれたらいい…


いや、


分かってくれる人がいるのなら、とてもありがたい!それで充分!


そんな気持ちを感じます。


だから、私は、できるだけたくさんの人に、


自衛隊、すごいんだぞ~~~を、


たくさん、たくさん、お伝えしたいと、いつも思っているのです…。