詩と写真 *ミオ*

歩きながらちょっとした考えごとをするのが好きです。
日々に空いたポケットのような。そんな記録。

境い目(わたしはからだ)

2018年11月03日 | 
半身の月が窓を通り抜けて
レースのカーテンで吐息をもらす
青白い部屋

頭の重さを預けている枕
その隅っこから
砂をこする秒針の音がする

そうだこれは血液の音
心臓が私の中心から
私の指導を遠く離れて
押し出し続ける血液の
規則正しい生活

闇の中の
しずけさの中では
それが見えるような気がする

夢の深く色の世界
心はたっぷり
あるひとつの形をかたどる
どれほどたくさんの愛
重みのないおそれ
胸の縁まで満ちている

うつ伏せた顔の下にある邪魔な
異物を退けようと左手で
つかむと不気味な弾力

急いで枕の向こうへ放り出す
意識を持たない
投げ出されたそれ
は私のみぎ・て・・・

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