未来を手放して
わたしはいまとわたしにどっぷりと浸り込んだ
するとわたしは
わたしを離れていった
細い隅っこのねじれたカーテンに
濃密であろうと脇目も振らず
この街のどこか
スタンドをつけて
ひっそりとノートを開き
スタンプを押している
インクの染み方
ゴムのなじみ方
文字の離れ方
夜との重なり方
一個一個、耳と指を使って確かめていく
左手を右肩において
ゆっくり首をまわす
体を労っても
心は放っておいてもいい
そう思うと楽だった
たんたん
とんとんと
語りかけるように
だれのためにも
なにのためにもならない仕事を続け
月のように満ちていくと
こぼれそうになった
指折り数えていく
わたしを一番強くしたものは
わたしを一番弱くした
あれから何年
バラというバラは枯れた
乾いた土に水を遣る
行為が感覚となる
包丁で大根の皮を剥き
密かに気に入っているペンで返事を書く
毎日会社に行く
たわむわ
そして
ほころびの奥に種を植え付ける
わたしはいまとわたしにどっぷりと浸り込んだ
するとわたしは
わたしを離れていった
細い隅っこのねじれたカーテンに
濃密であろうと脇目も振らず
この街のどこか
スタンドをつけて
ひっそりとノートを開き
スタンプを押している
インクの染み方
ゴムのなじみ方
文字の離れ方
夜との重なり方
一個一個、耳と指を使って確かめていく
左手を右肩において
ゆっくり首をまわす
体を労っても
心は放っておいてもいい
そう思うと楽だった
たんたん
とんとんと
語りかけるように
だれのためにも
なにのためにもならない仕事を続け
月のように満ちていくと
こぼれそうになった
指折り数えていく
わたしを一番強くしたものは
わたしを一番弱くした
あれから何年
バラというバラは枯れた
乾いた土に水を遣る
行為が感覚となる
包丁で大根の皮を剥き
密かに気に入っているペンで返事を書く
毎日会社に行く
たわむわ
そして
ほころびの奥に種を植え付ける
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