子供の頃、たらこが余り好きじゃなかった。
それでも焼いたたらこが食卓に上がると、食べてみようかなぁ…と言う気になる。
一腹皿に乗せ『がぶり』。
やはり旨味がわからない。
そこで、遊び心から焼きたらこの魚卵を包む薄皮を、破れたり千切れたりしないように『ベリベリ』と剥がした…面白半分で。
小気味良い感覚が楽しくて、取っ替え引っ替えたらこの薄皮をただただ剥がす事に夢中になっていた。
剥がしたあとの卵剥き出しのたらこを親に渡したら、怒られたりした。
しょぼくれながら、小皿に山積みになったたらこの薄皮を少々摘まんで、口の中に入れてみた。
…
…!!
驚いた。
美味しい!
たらこ本体は嫌いなのに、薄皮は大好物リストの一二を争う程の急上昇。
それから暫く焼きたらこが食卓に上がると、薄皮担当と親に謂わしめる程の好物になっていた。
勿論、親は呆れ顔の諦め顔で…。
それから年月が経ち、焼きたらこを美味しく頂ける様になった今は滅多に薄皮だけをむしゃぼる事はしないが、誰も見ていない時には、ほくそ笑みながらそうして食べる事がある。
まぁ、そのあとに残った魚卵も親に委せる事なく、自分で処理しますが…。
…今にち、スルメ、エイヒレ、乾燥貝柱と言った乾き物が好物なのは、、、たらこの薄皮に始まったのかも、、、しれませんなぁ。
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