Your Love 3
彼は何に悩んでいるのか
最近ずっと目の下にくまができている
先月 エレベーターで話しをしていた事で
まだ悩んでるのかもしれない
私が優秀な彼の力になれることなんて何も無いんだろうけど
彼の家にお泊まりした頃から二人きりで会えていない
寂しいな…
でも今の彼に私の個人的なわがままは言えない
会社で顔が見られるのがまだ救い
平日の日中も彼に内線が鳴っては
長時間 席を外すことが多くなった
退勤時間になっても席に戻って来ないまま… とか
休日も外せない用があるとか
でも今夜は久しぶりに
“19時には帰宅できると思う。久しぶりに二人きりで会いたいな!”
と彼から嬉しそうなメールが来た
18時半 ーー
晴樹の部屋を見上げると灯りが点いていた
早く着きすぎたけどもう帰ってた♪
ワクワクしながらチャイムを鳴らすとドアが開いた
「 えっ… 」
あなたは…
ーーー
19時には帰ると彼女には伝えてはあったが
予定より退勤が遅くなり19時帰宅はできそうもなくなった
彼女に電話をかけた
おかしい
出ないな …
自宅前に着き鍵を開けると
部屋に灯りが点いていた
なんで灯りが…
そこにいたのは百合だった
「なっ、なんでお前がここにいるんだ!」
「晴樹がなかなか時間を作ってくれないからよ。ここで待ってたら必ず会えるでしょ?」
なんで勝手に俺の部屋に!!
「もうお前とは何の関係でもないだろう!なんで勝手に入ってんだ!俺の鍵を早く返せ!!」
すると
「もしかして女のことを心配してるの?ならもう帰ったわよ。」
ーー なに!?
「ねぇ(笑) “アレ”があなたの言ってた彼女?
じゃないわよねぇ? だとしたらあり得ないんだけど(笑)」
その言葉に怒りが汲み上げ
百合から強引に俺の鍵を奪い
抵抗する百合を強引に部屋から追い出した
ーーー
百合とは合鍵を返してもらう間もなく別れてしまっていた
俺が部屋の鍵を変えなかったのは
当時の俺は百合にまだ未練が残っていたからだった
でももう彼女でもない百合に
希を追い返えされたことに腹が立った
希に電話をかけても出てくれないし
メールを送っても返事が来ない
俺は不安でそのまま部屋を飛び出した
百合の傲慢な性格を考え、もしかしたらこういう事態が起きるかもしれない、希を傷つけるかもしれない、と恐れ
俺達が交際関係であることは会社では伏せておいて欲しいと希に頼んだのに
それが こんな事になってしまうなんて
先に百合のことを希に伝えておけば良かった
ーーー
百合が突然社内で俺に声をかけてきたあの日 ーー
あいつは“またやり直したい”と言ってきた
きっとあいつは“あのこと”をどこかから聞きつけたからだろう
だからやり直そうなんて言ってきたんだ
百合は“好きな男ができたから”と一方的に別れを告げてきた
当時の俺は混乱した
今の俺にはもう付き合ってる女性がいると話したけれど 百合はひるまなかった
“どんな女か知らないけど、私ほどの良い女はいないでしょう?” と自信ありげに言い切った
あんな女でも付き合い始めは可愛い女だったんだが 百合は次第に変わっていった
いや、若かった俺には気付けなかっただけで
元々そういう女だったのかもしれない
でも今となってはそんなことはどうでもいい
ーーーー
希の部屋に向かう途中
俺は何度も何度も電話をかけ続けた
電車の中からメールも送った
でも 返答が無い
当然だろう
怒っているならまだ良い
恐いのは深く傷つき泣いていること…
百合が希にどう言ったのかは具体的にはわからないが
あの百合の性格を考えると
相当 酷い言葉を希に浴びせたに違いない
そして希が誤解したのも間違いない ーー
電車を降りて全力で走る
30も半ばでこんな学生のように全力疾走をすることなんてなかった
息が上がって苦しい
希の部屋に灯りが点いていて少しだけ安心した
チャイムを押しても返答がない
電話をかけるともう電源は切られていた
ドアの外から話しかけても
なんの言葉も返ってこない
どうしたら誤解が解けるのか ーー
どうすればいいか分からずドアの前で立ち尽くし
俺は
このドアが開くのを祈った
ーーー
彼の部屋から私はどうやって帰ってきたのか
記憶がない ーー
携帯に着信ランプが何度も光って
携帯の電源をオフにした
部屋のチャイムが鳴り
ドアの向こうから声がした
やっぱり彼だった
何度も何度も部屋のチャイムが鳴って
ドアをノックしてくる
「どうか… 頼む 開けてくれ… 」
声が震えてる
胸が痛い ーー
しばらくすると
静かになった
もう諦めて帰ったのかもしれない
胸が張り裂けそうに痛くて苦しいーー
やっぱり彼と付き合うんじゃなかった
わかってた
わかってたはずなのに
私と彼が吊り合わないことなんて始めから…
そもそも私は晴樹の彼女だったのかな
ただの遊び程度としか思われてなかったから
だからからかわれてたのかな
ーー 本当はずっとあの綺麗な彼女と続いていたのかもしれない
最近なかなか会えなかったのは彼女と会っていたのかもしれない
そんなネガティブな考えに囚われ
怒りより 悲しくて 情けなくて
夜通し泣いた
ーーー
翌朝
晴樹からの着信は100件を越えていた
メールも50通近く来ているけど
見たらもっと辛くなりそうで恐くて開けずにいた
彼はまだ彼女と繋がっていた…
だから彼の部屋にいたんだ
あれだけ泣いたのにまた涙が出てくる
どうして涙は枯れないんだろう
まぶたが腫れてるーー
ずっと冷やしてるのに腫れが引かない
こんなひどい顔じゃ会社に行けない
… それに今は晴樹の顔も見たくない
会社には欠勤の連絡を入れた
でも 明日はちゃんと仕事に行かなくちゃ…
ーーー
昨日から希と連絡が取れなくなり
朝 出勤するとやはり希から欠勤連絡が入っていた
退勤後 俺は真っ直ぐ希の部屋に向かった
部屋の灯りは点いていた
ドアの前から電話をかけても
部屋の中からは俺の着信音は聞こえてこない
音を消しているのだろうか
チャイムを押そうとした時
突然部屋のドアが開きお互い目が合って驚いた
偶然 出かける所だったようだ
ーー 目が赤い
「希、誤解を解きたくて来たんだ。話しをさせて欲しい。」
俺とは目を合わそうとせず うつむき少し微笑んだ
「そんな、私 誤解なんてしてないですよ(笑) 」
ーーえ?
「 明日は必ず出勤しますので。今日は帰ってもらえますか、」
「あっ、待っ、」
彼女はまた部屋に入り
ガチャッ ーー
部屋の鍵がかかった
その音で
俺は彼女の心から閉め出されたことを悟った
ーーーー
翌朝 言っていた通り希は出勤してきた
「おはよう、、中野さん… 」
いけない、つい ぎこちない笑顔になってしまった
「おはよう、ございます(笑)」
一瞬 目が合った
でも それだけだった
まるで今までの事がなにもかも無かったかのように俺達の視線が合うことは無くなった
メッセージを書き 彼女が席を外した隙に
そっと彼女の引き出しに忍ばせた
“誤解してる。だからその誤解を解きたい。頼むからちゃんと話をさせて欲しい。”
彼女が退勤し 彼女の引き出しを開くと
そのメッセージのメモはもう無かった
見てくれたんだろうか ーー
それでも彼女からメールは来なかった
会社を出ると 百合が俺を待っていた
なんて奴!! 信じられない!!
「待ってた(笑)」
なんで笑ってられるんだ!
また怒りが汲み上げてきた
俺は百合を無視し駅へと足早で向かった
「ちょっと、晴樹!待ってよ!」
ーーー こいつ!!
「いい加減にしろよ!ついて来るな!お前のせいで、、」
「あの女と別れちゃった?(笑) 」
こいつが男なら確実に殴っていた
「別れてなんかない!お前、勘違いも甚だしいぞ!彼女はお前なんかよりずっと良い女だ!
お前は自分は最高に良い女だと言ってるが 良い女ってのはお前みたいな性悪女のことじゃない!」
百合の表情が歪んだ
「あの女より私が劣ってるとでも言いたいの!? バカにしないでよ!!」
俺は百合に頬を思い切りぶたれ
百合は駅の方向に走って行った
俺の怒りはおさまらないまま携帯を開いた
携帯の中の希の写真ーー
君は今 どこにいるんだ
もう 俺の手の届かないところにいるのか…
早く君に“あのこと”を伝えなければいけないのに…
もう時間が無い
ーーー
俺は彼女に手紙を書いた
俺は 特営からの推薦で
正式に海外勤務の辞令が出ていた
それは誰が聞いても出世コースの栄転だった
俺がまだ20代の頃
出世するために必死で仕事をしていた
海外勤務は俺の夢のひとつでもあったからだ
ニューヨーク支社に移動…
以前の俺ならこんなに嬉しいことはないと喜べたはず
だけど今の俺は日本を離れることが辛い…
この辞令を断ることも考えた
でも長年の夢は捨てきれなかった
最近 ずっと多忙だったのは
海外勤務のための下準備や引き継ぎ業務が立て込んでいたからだ
この事を彼女に理解してもらってから日本を経とうと思っていた
何故なら
向こうに行けば最低5年は帰ってこられないから…
話さければいけないという思いの反面
悲しむ彼女を見たくないというそんな想いもあり 今まで言い出せずにいた
でももう日本を経つのは一週間後と迫ってきている…
百合のことなんて本当にどうでもいい事だし
そんなことは俺と希には関係ない
彼女が俺と百合の仲を誤解しているこの今の状況で日本を経ちたくはない
希の顔を見て 目を見て ちゃんと話したかった
でも それはきっと叶わないだろう…
5年もの長い時間
俺を待っていてくれなんて言えないし
待ってはくれないだろう…
結局 きっぱりと別れた方が彼女のためなのかもしれない
俺のことなんて忘れた方が…
駄目だ…
涙が止まらない
ーーーーーーーーーーーーーーーー
Your Love 2
付き合い始めて2ヶ月
マネージャーの晴樹とのデートは
仕事帰りに食事をしたり
舞台を見に行ったり
TDLにも行った
映画館で映画を見てる時 ソッと手は繋いでくれたけど普段に手を繋ぐことは無い
なんだか “友達” みたいだなぁ…
「あの監督の作品はやっぱり面白かったな(笑) 」
目的地も決めず 何となく足の向くまま歩いた
休日は私と会ってくれてるし
一応… 好かれてはいるようだけど
「希、来週の連休、旅行に行かない?」
えっ!? 旅行!? あ、でも…
「日帰り、だよね(笑)」
「旅行と言えば泊まりだろう?」
お、お泊まり!!♡♡♡
「いきなりそんな… お泊まり旅行だなんて… それはちょっと…♡」
嬉しい!やっと恋人っぽいことができ…
「じゃあ日帰りで行けるところにしようか…」
えっ!!そんな、、嫌とかじゃない、、
「ぶっ!(笑) あははははっ(笑)そのスネた表情も可愛いな(笑)」
あっ、またいつものイジワルだったのね!
「くくくっ(笑)」
この人 …
「ほんとに私のこと好きなのかな。」
晴樹がキョトンとした
つい いつもの独り言の癖が出て慌てて口を抑えた
「もちろん好きだから一緒にいるんだよ。」
真面目な表情で言う彼の
こういう甘い言葉にまだ慣れない
「そう、か… 君は内心俺の気持ちを疑っていたんだな… 」
悲しそうに視線を落とした
「えっ!そんな、疑ってなんか… !」
「くくくっ…(笑) 」
また晴樹が笑いだした
「ちょっと!もう!またからかってるの!? 」
「ごめんごめん(笑) 反応が素直で可愛いからつい、、(笑) 」
「あなたはもっと優しくて誠実な人だと思ってたっ」
からかわれては 爆笑されてばかりで
手すらなかなか繋いでくれないこの関係って
本当に友達みたい
恋人なのにキスだってまだ…
そんなんで恋人同士って言えるのかな
不安になっちゃう…
「俺って優しくなくて不誠実な男なの?」
セクシーな視線で微笑みかけてきたから またドキドキしてくる
「そんな… 」そんな顔するの 卑怯!
「本当に大好きだから 大切にしたいと思ってる。」
「な、なら、イジワルはやめてっ。」
「んー。愛情表現のつもりなんだけど?(笑)」
この人がこんなに豪快に笑い“とてもイジワル” な人だとは会社の人達は誰も知らないだろう
「 愛情表現の方法がおかしい。間違ってる。」
「 困った表情もまた堪らないから見たいんだよ(笑)」
「ドSだよね。」
「さぁどうかな?それは旅行でよくわかるかも?」
旅行しなくても あなたがドSなのは十分わかりますよっ!
上げたり下げたり 私の気持ちを振り回す
気がつけば公園の中を歩いてる ーー
ここを抜けると駅があるから駅に向かってるんだね
今日はもう帰っちゃうってこと… か
もっと一緒にいたかったな…
晴樹が突然足を止め
「希、」
晴樹を見上ると唇が重なった
ーー え?
唇が離れ優しく抱き締められた
「ずっと君とキスしたかった。好きだよ…」
そして またキスをした ーー
ーーーー
とうとう彼とキスをしてしまった♡
しかも今度の連休にはお泊まり旅行♡
突然の急な進展に浮かれっぱなし
ダメダメ!今から仕事なんだから!
会社のロビーでエレベーター待ちの晴樹が見えた
あれ? 遅い…
いつもならもうとっくに出社してる時間のはず…
眠そうにあくびをしてる
可愛いな(笑)
今朝は寝坊したのかな
私みたいに昨日のことを思い出して
眠れなかったとか♡
女性社員に声をかけられ挨拶をしてる
私も同じように挨拶をすると
他の人と同じように挨拶をしてきた
エレベーターの中で晴樹を意識してしまう
昨日のことで まるで付き合い始めた直後のようなドキドキ感
「随分と眠そうですね(笑)」
ドキッとした
彼は男性社員に話しかけられていた
「 あぁ。昨夜 色々考えてたら眠れなくてね。」
やっぱり晴樹も昨日の夜のことを思い出して眠れなかったんだ♡
「もしかして例の企画が通るかどうか考えてたんですか? 」
違う違う(笑)
「まぁ、それもあるね。」
吹き出しそうになるのを堪えた
「じゃあ、田辺マネージャーから来た例の件ですか?」
田辺…? あぁ、特営(特別営業部)の…
「んー、それね。 (はぁ…) 」
今の、ため息?
ため息なんて今までついたことないのに…
後ろにいる彼の顔を振り返って見ることはできない
「気乗りしないんですか?僕は良い話だと思いますけど(笑)」
なんの話??
「私にはそうでもないんだよ… 」
「僕がマネージャーなら是非!って所ですけどね(笑)」
「じゃあ君が代わってくれ(苦笑)」
エレベーターが着いてうちの課の人達と一斉に降りた
「僕は残念ながら代わりたくても代われません(笑)マネージャーじゃないですし、結婚もしてて子供もいる身ですよ?(笑)」
え? それって…
二人の表情をチラッと見ると彼は苦い表情をしていた
なんだか 嫌な予感がした
ベタなドラマだと…
“藤川くん!君、見合いしないか!”
なんて上からプレッシャーをかけられ御令嬢とお見合いをするはめになった
なんて展開が起きてるような会話じゃない?
ーー 不安だな
彼は悩みや考えを話さない人だからわからないし…
ーーーーー
業務中も朝の二人の会話が気になって彼の方をつい見てしまう
タイミング良く目が合うと微笑んでくれて少しはホッとするけど…
聞いてもいいかな…
今夜話がしたいとメールを送ったら
今夜は予定があるから明日にしようと返ってきた
翌日の夜 一緒に食事に行くことになった
なんとなく触れてはいけない話のように思えて聞きにくいまま食事は終わってしまった
「旅行なんだけど、どうしても外せない社用で行けなくなったんだ。本当にごめん。また違う連休にしてくれないか。」
その時 何故か理由もなく
二度と彼と一緒に旅行に行くことはないような
そんな胸騒ぎがした
「そっか… わかった。残念だけどまた次の機会にしよ(笑)」
「楽しみにしてくれてたんだろう。本当にごめん。」
ーーーーー
本来なら一緒に行くはずだったその連休がやってきた
彼は社用としか言わなかったけれど何なんだろう
まさか本当にお見合いが入った、とかだったら!?
「ははは… まさかね(笑)」
私は部屋の掃除や洗濯をしながら
今頃どうしてるんだろうとぼんやり彼のことを考えていた
今日を含めて休みは3日もある
3日間 全て社用なのかな…
少しの時間も会えないのかな
それぐらい聞いておけば良かった
買い物から帰宅し
今晩の晩御飯の支度を始めようとした時
晴樹からメールが入った
“明日の夜、会えない?”
ウキウキしながら会うと返事を送った
連休2日目の夜
私は彼の部屋に初めて招かれた
緊張気味の私を部屋に通してくれた
シンプルな部屋で物があまりない…
こともないわ!!
異常に本が多い!!
えーっ…
これ何の本なの
手に取って開くと英語で書かれた本だった
何コレ!!
他のを見ても洋書、洋書、洋書、、
…英語が堪能だったんだ
生粋の日本人ではない容姿だなとは以前から思ってたけど
やっぱりそうなのかな…
「 本当なら今頃旅行先だったよね。予定が変わってごめんよ。」
鍋を温めながら 冷蔵庫を開いた
「ビールでいい?」
お酒!?
「お酒はいらない(笑)」
勧め上手な晴樹に飲まされたら帰れなくなるもの
あ、もしかして帰らなくてもいいとか♡
「いらない? じゃあ俺もやめておこうかな。」
なんだ…
やっぱりそういうつもりで言ったんじゃないんだ
勘違いが恥ずかしい(笑)
「私はお茶でいい(笑) 飲んだら帰れなくなりそうだし(笑) 」
「お茶でも今夜は帰らなくてもいいよ。」
え?
「 というか。今夜は帰さないつもりなんだけど。」
それってつまり
今夜は泊まって行けってことーー ?
晴樹が吹き出した
「ぶっ(笑)やっぱり可愛いなぁ~(笑)」
もう!また!
どこまで本気で言ってるのかわかんない!
「ということで、はい(笑)」
ビールとグラスを持ってきてグラスを手渡された
グラスにビールを注ぎ
自分のグラスにもビールを注いだ
「旅行にはいけなかったけど その分今夜ぐらい一緒に過ごしたいから(笑)」
グラスを合わせ 嬉しそうにビールを飲んだ
「これで確実にお泊まり決定だよ(笑)」
ニヤッと笑った
いつもより やけにテンションが高く浮かれてるように見える
あじの南蛮漬けに筑前煮
だし巻き卵や鳥の唐揚げ
海鮮サラダに…
これは何?お餅?ポテトのそぼろ餡掛け団子的な?
なんか、、まるで居酒屋!(笑)
「これ、自分で料理したの?」
「はははっ!まさか(笑) 母の店のを分けてもらってきた(笑)」
お母さんは小料理屋を営んでいると話してくれた
「美味しい!」本当に美味しい!
「そっか(笑) 良かった(笑)」
彼は自分が誉められたように照れ笑いをした
「母さんから、なんでそんなに沢山必要なんだって聞かれたよ(笑)」
「なんて答えたの?」
「来客があるからと話したよ(笑)」
客ーー
彼女が来るとは言ってくれなかったんだ
「そうなんだ… あ、このだし巻き卵も美味しい!(笑)」
「俺、一番好きなんだよ(笑)」
そんな朗らかな会話が続いた
連休中に急な仕事と言っていたけど明日は休めるのかな
「希、今夜泊まってくだろ?」
掛け時計を見たら23時前だった
いつも晴樹にやられっぱなしだから今度は私が!
「終電までまだ時間あるからもうそろそろ帰る。」
私の隣りに座り直して私の頬を両手で包み
私の額に額をくっつけてきた
「今夜は傍にいて欲しい… 頼む 」
まるで祈るように弱々しいその声に
私は彼の傍から離れられなくなった
ーーー
朝 目が覚めると 隣には晴樹がまだ眠っていて
私は晴樹の腕にガッチリとホールドされていた
おっ… 重っ!
腕を退けようとしたら
寝ぼけて脚も乗せてきから逃げられない体制になってしまった
重いよっ!!
早く早く服を着なくちゃ!
晴樹が完全に目が覚めたら恥ずかしい!!
起こさないよう必死に腕を退けようとしても全く動かない
「なーに逃げようとしてる?」
「なっ!」起きてたの!?
「起きてるなら放して、よっ!」
腕が全く動かない
「嫌だ。もっとくっついていたい 」
余計に強く抱き締めてきた
まるで子供が母親に甘えているよう…
じゃない!!
胸を揉んできた
「あ、ここ(乳首)勃ってきた… 」
「ねぇ、ほんとに放して(笑) 」
仰向けにされ 手首を掴まれ
舌先で乳首を転がしながら私を見上げた
「ダメ。(乳首が)こんなになってるのに放って置けないだろ?」
「アッ… 待っ、、」
「こんな姿を見たら朝でも我慢できない」
切なそうな表情をして微笑んだ
「本当に君は美しいな… 」
朝からまた
晴樹に抱かれた
ーーーーーーーーーーーーー
新しいJINZさんのCMをSNSで見つけました
クール&コミカルなキャラクターのJINSさんに和ませていただきました(笑)
(ちなみに前のJINSさんとキャラが全く違う!(笑))
大河ドラマ『麒麟がくる』にも主演されている長谷川博己さん
こちらのお写真は
長谷川博己さん演じる
青年 明智十兵衛(のちの明智光秀)
若きこの十兵衛は 血気盛んな青年
RPGのようにミッションが与えられ
クエストが始まり、なんとかかんとかクリアをしていく様は
見ていてハラハラドキドキさせてくれた
時々和むシーンもちりばめられていて
最終話に向かう流れで
今の十兵衛時代が恋しくなりそう…
(この菊丸(岡村隆史さん)は本当にキュートでした(笑))
今回の大河は44話で終了する予定
過去最短話で終了することになっています