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moon

「銀花の蔵」遠田潤子 2020-47

「銀花の蔵」遠田潤子

初読みの作家さんです。
読友さんのレビューで手に取りました。

老舗の醤油蔵を父の跡を継いで続けていく銀花。
充分すぎるくらいに波乱な人生だと思うけれど、
銀花は強い。

へらへらと笑いながら
折れそうで折れないたおやかさを持っているのは
血よりも濃い家族との繋がりからなのだろう。

最後に母親のレシピを作り、
禁断の柿までも食べてしまうところが
とても印象的だった。
座敷童も母親も血のつながらない父も祖母も伯母も
これまでの全てを食らい尽くして
自分の中に納めていくような気がした。

(「BOOK」データベースより)
絵描きの父と料理上手の母と暮らす銀花は、一家で父親の実家へ移り住むことに。
そこは、座敷童が出るという言い伝えの残る、歴史ある醤油蔵だった。
家族を襲う数々の苦難と一族の秘められた過去に対峙しながら、
昭和から平成へ、少女は自分の道を歩き出す。

 

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