「abさんご」黒田夏子
昨年の芥川賞作品で
ひらがなの多様と横書き、固有名詞がないという、
そして作者が75歳ということで、
この作品はととも話題になった。
読む前から
きっとわたしには 難しく
多分私は好きでない作品の部類だろうと考えていた。
本はとても美しい姿だった。
横書きの作品と縦書きの作品があり
その作品がちょうど終わって出会うところにところに
作者のなかがきなるものがあった。
横書きの表題作は
確かに意味を理解するのに時間がかかった。
慣れると、そう難しいことが書いてあるわけでもないのだけれど。
何度も読み返しながら読み進めたけれど
ただ読むというだけなら
ものすごく気持ちのいい作品だった。
ひらがなと漢字の配分と
ことばの流れ方が
するすると気持ちがよくて
読みやすい古文みたいだった。
でも、お話は、ちょっと退屈。
アイデアの勝利、というかプロヂュースが上手い。
というのは言い過ぎかなぁ。
縦書きの作品のほうが面白かったかな。。
しかし、お腹いっぱい。
大衆文学に戻ろう
abさんご | |
黒田夏子 | |
文藝春秋 |