「てのひらの音符」 藤岡陽子
40歳以上の人が読むと、より感動できるような気がする。
というより、39歳以下の子どもにはわからんだろう。
そういう大人の物語である。
服飾の仕事をしてきた主人公
45歳にして、企業の業務縮小で、無職に。。。
45歳と言えば、バブルの端っこも生きていて
売り場に洋服を置けば売れた時代も知っている。
コストを極限まで下げる洋服は
デザイナーのこだわりなどあろうはずもない。
日本製にこだわり続けて、業務縮小というのも
時代の流れか・・・
でも、今、また、日本製って
こだわってみたい時代だなぁ。
子ども時代の辛い経験も、
楽しい経験も すべてが今の自分につながる。
ラストで、とてもよかった。
そして、たった一人の心のある教師に出会うことが
人生を大きく左右する。
みんな、きちんとやりたいことを遠回りしても貫て、
生きていて 水樹達を尊敬するな。
私なんて・・情けなくなっちゃうよ。
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手のひらの音符 |
藤岡陽子 | |
新潮社 |