米澤さんの作品の中でも古典部シリーズや小市民シリーズのような
高校生モノが好き、なので嬉しかった。
溌剌として明るくて
ハキハキしたという感じでは一切ない高校生男子が二人。
この二人の会話が一定の距離をもっていて、
でも心を許している感じもあっていちいちよかった。
キラキラした女子が仲間にいないのもよかった。
詩門の置かれた境遇はそれを知ることになる次郎にも
ビターというには苦すぎる。
忘れてはいけない、彼らは少年ではないが大人でもない。
また会えるだろうか、会えたらいいな、
会わせてほしい。
米澤氏の特に短編は3割過ぎたあたりから、
いつも先が気になって気になって仕方ない。
このストーリーの組み方と筆力、すごいなぁと
本当にいつも感動します。
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本と鍵の季節 (単行本) |
米澤 穂信 | |
集英社 |