球形ダイスの目

90%の空想と10%の事実

5/23 森と湖の国

2019-05-23 | 趣味(旅行・娯楽・読書・食)
歩数:21,042歩
上った階数:28階(今回の旅行では最多)

1.今日のざっくり予定
 ・今日の予定はヌークシオ国立公園でゆっくり自然と佇むこと。
  森と湖に囲まれて昼食を取る。
 ・帰った後サウナに行けるなら行く。
 ・夕食は事前に調べた良さげなところで適当に。

2.公園へ ~エスポーに着くまで~
ホテル近くのpicnicというファーストフードで、サンドイッチを購入した。こっちで言うサンドイッチとは、固く長いパンを割って葉野菜やハム等を挟んだもののことである。ふわふわした耳のない食パンにツナや卵などを挟むアレとはすこし違う。これとカップヌードルが今日の昼食の予定。
野外で食べるご飯の開放感を期待している。
お店で持ち帰りしたいときは otan mukaan, 良く分からなければ "ムカーン"と言っていればテイクアウトにしてもらえるようだ。




2-1.行き方のメモ
公園への行き方だが、ヘルシンキ駅から北西方向にエスポーまで行き、さらに北西にあるヌークシオまでローカルのバスで行く必要がある。エスポーは観光雑誌に目立つように書かれるようなメジャーな場所とは言い難い。観光資源のあるトゥルク、タンペレあたりが先に観光雑誌に載る。
今回ヌークシオに行くことになったのは、水のあるところで自然と戯れるのを旅の至上の喜びとしている僕の習性をくみ取って、家族が提案してくれたためである。
※過去の旅行の中でも、結局海辺でたそがれているのが一番幸せと言ってきた。

2-2.乗り継ぎ時間がないということ
エスポーに向かうEライン(電車の一路線のこと。日本で言えば、中央線をCライン、山手線をYラインと呼ぶ感じで路線を呼び分けている。)の中で、エスポー駅に着いてから公園に行くまでのバスの乗り換え時間を確認。バスまでの時間が3分しかなく、逃すと1時間待ちという状況。3分でバスの停留所まで迷わず行けるかが重要になってくる。こういうのを初見の観光先でやるのは緊張モノである。

2-3.交通手段はアプリに任せ
HSLというヘルシンキ交通局から出しているアプリがあり、デイチケット含めた乗車券のオンライン購入から乗換案内までこなしてくれる優秀さ。観光客でも"live abroad"枠で簡単にユーザ登録が出来、クレジットカードを登録してデイチケットが購入できる。言葉が不安でも、オンライン購入なら最低限英語が読めれば何とか対応可能というところまでハードルを下げてくれるので、とても良いシステムである。

下の画像は
 ・5/25の13:38まで有効
 ・有効区間はA-C
という条件でデイチケットが有効であることを表している。
バスも電車もトラムもこの画面一つでOK。







3.トラブル ~アプリ士、アプリに溺れ~
結局、バス停は駅の目の前で、1分もせずに到着。なのにバスが来ない。
上記アプリの案内によれば、ヌークシオ行きのバスは31番線停留所の245番線。
日本と違って時間に多少ルーズなのだろうと思って余り気にせず、31番線でしばらく待っていたところ、何故か少し遠くにある32番線に所望のバスが到着したらしいことに気付く。32番線は大学生らしき集団が大量に乗り込んでいたので、31番線の最前列で並んでいた我々が一転最後尾になってしまった。何とかバスに乗ろうとしたが、もう人がいっぱいだから、次のバスに乗ってくれと、事実上の乗車拒否されてしまう。
日本人に言わせれば全然いっぱいには見えなかったが、こっちではいっぱいなのだろう。

次のバスとは1時間後のバスのことを言っているのであれば嫌なんですけど、という願いもむなしく降ろされてしまった。大切な旅行の時間をこんなことで1時間スライドしてしまったことに暫くイライラが止まらない。

…後でわかったことだが、HSLのアプリではバスの停留所の細かい変更にはタイムリーに追従しきれていないことがあるらしい。駅にある電光掲示板では、ちゃんと32番線に停まると掲示されていた。アプリを過信しすぎたな、と悔やむ僕。

左の上から3番目が所望のバス。


腹いせに駅前観光とカフェでの食事をすることに。
一応、駅中に商業施設があって食事、服飾等通り一遍の買い物はできたようだ。
平日のためか、10時になるのにとても人が少なく、経営的にこれはOKなのか、と心配になってしまう。一応、東京で言うと三鷹くらいのポジションの駅だと思うが。あまり良い写真は残っていない。

・左を向いてバスを待つということ
バスを待つとき、車が左側通行の日本では常に右を向く。車が右側通行のフィンランドでは、常に左を向く。バスを待つときに、いつもの習慣で右を向いて間違いに気が付く。左を向いてバスを待つが、左手で箸を持つような違和感があり、あまり心地よい時間ではなかった。

4.ヌークシオ国立公園
公園とは言うが、噴水や遊具があって子供が遊ぶという施設のことではなく、公的に都市開発がされずに自然が保護されているスペースという感じで、日本で言う公園とはだいぶ違う。整備されているのは足元くらいで、それ以外はあまり手が入っていない。自然の中に溶け込みましょうという姿勢である。

今日のルート。赤線の色がくすんでいて見にくいが、
Nuukusionpaaで降りて、Högbackaから南下、インフォメーションセンター(赤、青、緑、黄色の点線の交わっている点)へ。そこから黄色線で描かれている7.2kmコースを半分くらい進んだ後に、南にコースアウトしてSiikaniemi停留所からespooに帰る。


Högbackaに到着すると南側に見える案内板。右に矢印が出ているのがインフォメーションセンターで、最初の目的地。左の3つの説明は省くが、それぞれがキャンプのできる場所と思っていただければよい。


4.1 入り口からinformation centerに着くまで
天気が曇りなこともあって薄暗く、もののけ姫の木霊でも出そうな森。他に観光客は居ない。代わりに大きめの蚊が出迎えてくれるため、ムヒの防虫剤を服に振り込み、お近づきをご遠慮願った。

木の板で足元が確保されている。日本でも尾瀬や白馬などで見る光景で、
湿地帯が所々にある。


自分たちの足音と鳥の鳴き声、風が森を通り抜けるざわめきだけが耳に響く。
森を通り抜ける風はこんなに大きい音だったのか、なんて思う。
目を閉じて耳を澄ますと、それらの音を呼吸しているかのようだ。

やがて誰もいないベンチにたどり着く。

この広大なスペースで、鳥の声を背景にパンを食べた。
森の貸し切り、贅沢な時間だったなぁと思う。

4.2 インフォメーションセンターで一休み後、さらにウォーキングコースへ

インフォメーションセンター自体はトイレ休憩しただけなので省略。
キャンプファイアーができる場所があり、そこで座ってカップヌードルを食べたい。(火を付けるものを持っていないため、そこで火を起こすことは考えていない。座るだけ。お湯はホテルで沸かしたお湯を水筒に入れてきた。)
ウォーキングコースを15分ほど歩き、到着。

画像右下の部分で薪に火をつけて簡単な調理ができる。


時間が過ぎたため水筒の湯の温度はさほど高くなく、カップヌードルもお湯を入れて3分経った直後にガツガツ食べれる程度には温いものになってしまった。
しかし陽の光を反射しながらユラユラする湖面を眺めつつ食べるカップヌードルは爽快の一言。

昼を過ぎたあたりから少しずつ太陽が雲から顔を出すようになり、15:00を過ぎた頃には空は全体的に晴れ渡り、湖面は空を反射し眩しく映った。
先程とは異なり、今度は湖を呼吸しているような心地よさを肺いっぱいに味わった。
このように、音や光を呼吸している感覚は、いつも僕をリラックスさせてくれる。旅行の醍醐味の一つは、呼吸の豊かさを取り戻すことである。




結構たくさん写真は撮っているのだが、コースの写真自体が面白いものではないため省略。どれくらいの時間を歩いたのか記憶が定かでないが、
前日長い時間寝ているので、体力的には余裕を残した状態でコースアウト。

4.3 帰り道
バスで帰路につく。店もまばらで、野原にポツンと一軒家といった佇まい。野は一面、タンポポが咲いている。日本で見るタンポポと比べ、綿毛の数が尋常ではないのが特徴と思う。

綿毛の先が開いていない。


野原一面のタンポポ。これだけあるとタンポポ花粉症とか出ないのかな?


4.4 今回のルート選択について
過去に同じルートを旅された方の体験談を参考にさせて頂いて、我々は正規の入り口らしい所は通らないまま帰った。前半の木霊ゾーンは正規のウォーキングコースとは趣が異なっていたのと他に観光客がいなかったことがいい方向に作用し、個人的には今日のコース選択は正解だったと思う。
ただ、道に迷いたくなく、誰かと一緒に行動した方が安心と考える方は、無理せずに正規の入り口(バスをHaukkalammentiで降りて西へ)から入るのが良いだろう。

5.夕食
ネットで評判の良い Konstan Möljä というところに行った。
https://www.konstanmolja.fi/
ホテルから徒歩10分程度とアクセスが良いこともここを選んだ一因。
カンピセンターからの距離感で言えば、南西に15分ほど歩く感じかな?



こっちのビールを頂く。キャベツのスープ、鰊、スモークサーモンなどのビュッフェ。ネットの評判に対して、随分と普通の味だという感想が自分と妻の両方から出た。まぁ、ビールと雰囲気を楽しめたと思う。もともと酒に強くないため、ビール一杯だけで酩酊の内に二日目は終了した。
ここの店員さんは日本語が堪能なようだが、店が混雑しており個人的にお話しする時間が取れなかったのは残念である。

おまけ
サウナは時間がなく、夕飯と両立できず。
ヌークシオで思った以上に時間を費やしてしまったため。くそう。



コメント
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