Verdure 4F

茶道25年、ブログ19年! 家業を継いで13年。息子は10才。子育て、茶道、季節行事、料理、日記、読書の記録など。

再興院展 90回の歩み展

2005年10月30日 | art
日本橋三越本店で今日まで開催の、『再興院展 90回の歩み展』に行ってきました。

横山大観、奥村土牛、安田靫彦、前田青邨、速水御舟…と始まって、現代まで、有名画家&すばらしい絵の連続でした。
写真はポスターを撮影してきたもので、大観の「秋色」です。

現代の絵は、私は不勉強で知らない画家さんがほとんどでしたが、特に私が気に入った絵は以下のものなど。

 川瀬麿士「老梅」
 小谷津雅美「月夜見桜(けやき)」
 松村公嗣「宙(そら)」
 小山大月「苗園」
などなど。


一つ残念だったのは会場が狭かったこと、あるいは、絵が多すぎたこと。
つまり、大きい絵を、奥行きのない空間に向かい合わせに飾っていて、距離をとって観ようとすると、向かい側の絵の正面に立つくらいになってしまう。
これはたぶん、じゅうぶん規模のある美術館なら広い空間に飾る大きさの絵を、百貨店のギャラリーに一度に持ち込んだため。


それから、デパートの展覧会に共通する現象ですが、来ている人の絵を観る態度が悪い。
美術館にわざわざ出かけるというともともと少しは関心がある率もあるわけですが、デパートの場合、デパートの会員権で無料で入れたり招待券の配布の範囲が広かったりするようで、お買い物に来ている人がついでに観ていたりするため、絵を一生懸命観る人の気持ちがわからない人が多いのです。
なので、観ている人の前を平気で横切ったりする人が非常に多い。
びっくりしたのは、大きな絵の前で奥様に「あそこは…」と話し掛けながらステッキを振り上げた年配の男性がいたこと。さすがに、近くにいた警備員がさっと絵の横に移って来ました。
これはもう、マナーと言うか常識がない…。そのまま連れ出されても文句はない行動だと思います。

そして、日本橋のデパート(高島屋・三越)の特徴ですが、服装の良い方が多い。
すてきなスーツに大粒の真珠のネックレスをした年配の女性や、しっかりしたステッキをお持ちの老紳士、和服で懐中に袱紗が覗いている女性連れや、革の高級ブランドのハンドバッグを持ったワンピース姿の若い女性、などなど。そういう方の混じっている比率が高いです。

で、そういう服装の方も観画マナーは今ひとつなので、なんだか苦笑してしまうのが、日本橋高島屋・日本橋三越での美術展でのいつものパターンなのです。
特に今回は、「観画」(前田青頓)という絵があって、若い女性たちがしっとりと絵を観る姿を描いたものがあり、それとの対比でいっそう苦笑いが誘われてしまったのでした。
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