Verdure 4F

茶道25年、ブログ19年! 家業を継いで13年。息子は10才。子育て、茶道、季節行事、料理、日記、読書の記録など。

「和様の書」展

2013年08月30日 | art
出光の「書のチカラ」展と同様、光悦のポスターがもちろん気になっていた、平成館の「和様の書」展へ行ってまいりました。
会期終了が近いので、暑いけど我慢して?行ってきました。

しかし、平成館はちょっと広すぎますよね~。
そりゃ、充実した展示を拝見できるのはありがたいのですが・・・。疲れちゃって★
それがもう分かっていたので、興味のあるメボシイものメインで、だいたい見当がついているものは飛ばして観るぞー!と決めて出かけました。が、書のファンは多くないのか一般ウケしないのか。それほど混んでいなかったためもあって、思わず予定外に丁寧に観てしまいました。
それに、「書」は小さめの展示物が多いためか、展示室の壁際だけに展示があって部屋の中央に椅子をたっぷり置いていただいていました。
おかげさまで度々休みながら、一通り拝見することができました。


事前の調査不足といえばそれまでですが、展示替えが7つに区分された細切れで、光悦の作品もポスターのものは二つとも観ることは出来ませんでした。
ま、以前に拝見したこともある作品なので・・・。

今回観れたのは「赤壁賦」の巻物。
私に不評な広さを活かして、一部だけでなく長く広げて展示していただいていたのはありがたかったです。

光悦はいうまでもなく宗達下絵に肥痩が極端で曲線の強い仮名文字が代表的で美しいのですが、晩年にいくつか、こうした漢詩文の書があります。
今回の解説にはありませんでしたが、晩年に中風を病んだそうで、おそらく手に麻痺か痺れがあったと思われます。それを克服して書くようになったのが、おそらくこの時期の漢詩文なのですね。

そう思って見ると、連綿を避けて1文字づつくっきりと書かれた漢字の、跳ね払いなど、さりげないながらの鋭さがとてもすばらしいと思います。
けっこう好きです。いつの展覧会だったか、木蓮の下絵に漢詩文を書いたものも、忘れられない美しさでした。


さて、改めてじっくり観ると、行成などもほんとうにいい字ですよね~。美しい。。。読みやすいし。。。
それから、私が思っていたより少し早い時期から定家様の傾向のある書があることを発見しました。
行成などと比べると定家の書のなんと読みにくくクセの強い字であることか しかし癖の強いものはリアルタイムでは批判され叩かれ、時間が経ってから評価されてまねする者が出たりするものなんでしょうか。
後世の「定家様の書」は、それはそれできれいですよね。

いずれにしても、筆の書ってやっぱりきれいだなぁ。。。と、しみじみ実感いたしました。

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