Verdure 4F

茶道25年、ブログ19年! 家業を継いで14年。息子は10才。子育て、茶道、季節行事、料理、日記、読書の記録など。

茶入展

2013年07月04日 | 茶道
半年前、入院直前に駆け込みで拝見に入伺った老舗道具商さんの展示会へ、今回も。

今回は茶入展でした。


すばらしい茶入、すばらしい伝来、すばらしい揃い物のお茶入ればかり。

良し悪しが分かるような眼は当方にはないとして、というか、偉大な先人のお墨附きがあるすばらしいものばかりなわけなので、個人的な好みとして。逆に自分が好みをあとから振り返ると、その時点の自分のレベルが分かったりするわけですけどね☆


いちばん気に入ったのは「松かね」。
松かね? 松金?松兼? ??? と思いながら拝見したのですが、じーっとお茶入を見ているうち、あ、松の幹かも。根元。松が根! という気がしてきました。
釉薬の色むらが、松の厚い皮が割れているように力強く見えます。

主眼の茶入ではないけど、お店で添えられたというお盆。細かい青貝螺鈿、それもものすごくすばらしいけれど、綺麗なまま保管され続けてきているのもすばらしい。古くなるととかく漆が痩せて貝が剥がれてしまいがちなのに・・・。

一双の挽留、挽留は形がシンプルなだけに、釉薬が一筋みごとに垂れた景色がすてきでした。

唐物の大きな大きな肩衝。この大きさは初花や新田の大きさに近い。
初花などはガラスケースの中なので、想像して持つ手を作ってみるだけでしたが、これは実際に手にとらせていただけます。
やはり大きい。茶入の周囲ちょうど半分くらいしか指がまわりません。これで傾けながらお茶を汲み出したら、指が滑って落としそうで不安になると思う。
それでいて軽い。薄造りなのですね。すばらしい。

渋紙手の茶入も味わいがあってよかったです。こういうのもアリなんだなぁと。

下半分に箆目のあるものがありました。これも珍しい。初めて見ました。こういうのも面白い。

火襷茶入。あまり綺麗なので新しそうに見えたら、金森宗和箱。そのころから火襷ってあったのかぁ、と無知を自覚。

鮟鱇についていた仕覆が益田間道とのこと。鈍翁の弟が東南アジアから持ち帰ったと最近本で読んだもの。きれいな赤とかわいらしい花柄ににんまりしました。


うーん。やはりいいものをたくさん数みさせていただいて自分の眼を養わなければ☆ 次回は伺えないかなぁ。

半夏生などを入れた船形の釣花入を置いていただいているお床の前で、よしはしさんのお菓子とお茶をいただき、よい時間を惜しみながら帰ってまいりました。

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