やりました。
今年は70冊。完読。記録を付け始めて以来の最高記録を達成しました。
会社を辞めたから時間ができたというのは逆で、家にいるとあれこれと忙しく落ち着いて本を読む時間はほとんどありません。毎日きまった時間ほぼ確実に読書できた通勤は貴重!!
冊数がはかどったのは、入院してベッドでの時間、通院の移動時間と待合室で過ごす長い時間、それからやはり勤続中の通勤時間だったといえます。
『食に歴史あり ~洋食・和食事始め~』 産経新聞編集局
『「脳の栄養不足」が老化を早める!』 溝口 徹
『オイルは若さと健康のクスリ―油はこわくない!』 菅原 明子
『食に歴史あり』は書店で見て、偉人伝的観点から、日本で洋食のメニュー化あるいは日本にしかない「日本の洋食」を生み出してきた探索や改良の試みの歴史に興味を感じて購入。
『脳の栄養不足…』『オイル…』は、食事と健康に関する関心が深まってきている昨年からの継続で。特にオイルの本は、いままでいろいろな情報で気になりつつ混乱していた、各種脂肪酸の特徴や関係を整理して理解することができました。
これをうけてさらに『食べ物栄養事典』を購入。これは“読書”する本でなく、ちょっとした時間につまみ読みです。
『移りゆく「教養」』 苅部 直
もう4~5年前に読んで印象深かった本に『経営戦略を問いなおす』(三品 和広)があります。企業戦略とは日々の経営判断そのものであり経営者の「人」に宿る、「素養」を養えと・・・。以来、「素養」とか「教養」とかのイメージが変わり、気になるキーワードになりました。ネット掲載の講演録『にじみ出る素養~「品格」を問う~』で知って購入。
自分の知識の外にもっと大きな世界が広がっているという余裕を持ち、現在の複雑な状況に知識を適用できるかどうか評価しながら判断していくことができる・・・ そういう力を養う「教養」が、よい経営者の要素になるというのが、つながった気がしました。
『小惑星探査機 はやぶさの大冒険』 山根 一眞
これも会社の仕事の関係から。技術に関する部署はみんなで読んだらいいという話があったと聞いて購入。
アポロ13号の生還を思いださせる、いやはやぶさには人は乗っていないので緊迫感が違うのかもしれませんが、チームの熱意とあきらめない粘り強さ、できることはなんでもという既成概念にとらわれずに考える姿勢などが、不可能と思われるようなことを可能にするのだという、「技術」というより「人」の話として読みました。
『マットとジェイスンの幸せな結婚に出会う1万2千マイルの旅』 M・ボッグズ,J・ミラー
『「大切な人」の心を離さない本』 近藤 裕
『結婚生活を成功させる七つの原則』 J・M・ゴットマン, N・シルバー
『ベスト・パートナーになるために―男は火星から、女は金星からやってきた』 ジョン・グレイ
『小さいことにくよくよするな!愛情編』 R・カールソン,K・カールソン
『不倫は別れる理由にならない―カップル再生の処方箋』 J・スプリング,M・スプリング
共通して、基本的に必要なのは「強い友情」の存在である。では「強い友情」とは?
結局いきついたのは以下のような生き方に関する本でした。
『「原因」と「結果」の法則 』 J・アレン
『スマイルズの世界的名著 自助論』 S・スマイルズ
『幸福論』 アラン
『エンデュアランス号漂流記』 A・シャクルトン
『生き残る判断 生き残れない行動』 A・リプリー
『サバイバーズ・クラブ』 B・シャーウッド
『砂漠 この神の土地』 曽野 綾子
『どちらを選べば幸せか。』 秋元 康
ビジネス書の紹介や、書店で見た関連の本からたどってきたとか、かねてから好きな傾向の本とか、きっかけは別々でしたが、ビジネス書であれ自己啓発書であれ哲学書であれ事故・災害の調査であれ、これら、そして2008年に読んだもう1つの9・11の本『9・11生死を分けた102分』も、思い切って一言で言ってしまえば、同じことを言っていました。5~6年前にベストセラーになった『Good Luck』。あれは、同じことを法則の側の視点から寓話化したものでした。
そして、15年くらい前、伊豆だったか?へ旅行の折に駅の売店で買って初めて読んだこの手の本『奇跡はこうして起こった―あの事件・事故で生死を分けた』に紹介されていた多くの事例も、振り返ってみれば同じ原則を裏付けています。
『自助論』の一節、「天は自ら助くるものを助く。」
自分が望むことは、それを真実、本心から望むことから、手に入る。あるいは、人生は、自分の思いや考え方の結果である。
生と死でさえも、避けがたい不運もあることはあるが、それに遭遇する確率よりも、準備をしていなかったり、選択や行動をしなかったことで命を落とすことになる確率のほうが高い。何よりもまず、自分を救わなければならないことを心に留めて、率先して行うことが肝要で、心がけしだいである。人間は自分が思っているよりも強く、運は思っている以上にコントロールできるものである。
災害時の生死の分かれ目だけでなく、境遇しかり、幸福になることしかり、成功することしかり。
抽象的哲学的に法則だけを分かりやすく書かれた本は分かった気になるが、極限から生還した数々の具体的な事例から導いた本には、実際に行動まで変えようと思わせる力があります。
『大江戸曲者列伝―太平の巻』『大江戸曲者列伝―幕末の巻』 野口 武彦
『楽毅』1~4 宮城谷 昌光
『管仲』上下 宮城谷 昌光
『天空の舟』上下 宮城谷 昌光
『孟嘗君』1~5 宮城谷 昌光
『華栄の丘』 宮城谷 昌光
『信長の棺』上下 加藤 廣
『さらば深川』『さんだらぼっち』『黒く塗れ』『君を乗せる船』『雨を見たか』―髪結い伊三次捕物余話 宇江佐 真理
『玄冶店の女』『おぅねぇすてぃ』『ひょうたん』 宇江佐 真理
『想い雲』『今朝の春』―みをつくし料理帖 高田 郁
『銀二貫』『出世花』 高田 郁
『ふたり―時代小説夫婦情話』 細谷 正充
『まんまごと』 畠中 恵
『廃墟に乞う』 佐々木 譲
『ハッピー・リタイアメント』 浅田 次郎
ことしも歴史小説、時代小説はけっこういろいろ読みました。
宮城谷作品は、教訓臭といえばいえるけれども司馬作品よりは私には鼻につかないし、なるほどとうなづかされる系の教訓なので、ここ2~3年でずいぶん読みました。それでもどうもまじめ一途な主人公よりは『孟嘗君』、それも白圭パパが面白い。
大学時代、その作品評が好きだった野口武彦先生。ご退官後はこんな歴史エッセイ?を書かれているらしい。新聞書評か何かで初めて知って何冊か購入しました。
『茶花の話』 西堀 一三
『ひよっこ茶人の玉手箱―インターネットでお茶を愉しむ』 松村 栄子
『松風の家』(上下) 宮尾 登美子
『晋平の矢立』 山本 一力
『文福茶釜』 黒川 博行
『骨董巷談』 池田 瓢阿
『陰翳礼讃』 谷崎 潤一郎
『俵屋宗達 琳派の祖の真実』 古田 亮
『秘境アジア骨董仕入れ旅』 島津 法樹
お茶、美術史、古美術に関する本は、小説、エッセイ、学術、冒険譚、各種とりまぜて相変わらず。
『今日から本気で始める大人のおしゃれ』 西山 栄子
『理論派スタイリストが伝授 おしゃれの手抜き』 大草 直子
『いくつになっても美しくいられる秘訣』 大内 順子
『こういう女ならすべて失ってもいい』 池田 満寿夫,佐藤 陽子
このへんも毎年かならず1~数冊入っています。
『発達障害に気づかない大人たち』 星野 仁彦
『財界のミセスたち』 上坂 冬子
去年の引き摺りで読んだ本と、来年読みたいと思っている分野からの引きで読んだ本。
もっともいつも、「来年(今年)はこおあたりの分野の本を読もう」と思ってたのと違う分野にスライドしてしまうのが通例です。
ことしは昨年末の記述どおり波乱の年でした。
昨年からの流れでいえば、一昨年の「礼」から続いて、自分を見つめなおすこと、いろいろ拡散してきたことを整理すること、それからお茶のお稽古からの気付きもあって、結局、昔から言われる型を崩して楽にするよりも型どおり、このときこうするとよいとされることは意味があり、長い目でそうするほうがよい結果があるのかもしれない、というようなイメージを持ちつつの読書だったように思います。
天は自ら助くる者を助く
幸福であることは他人に対する義務である
さぁ、来年はどうなりますやら。
でも、きっといい年
ことしもblogにお付き合いありがとうございました。
来年もよろしくお願いいたします。
よいお年をお迎えください
2009年の42冊はこちら
2008年の51冊はこちら
今年は70冊。完読。記録を付け始めて以来の最高記録を達成しました。
会社を辞めたから時間ができたというのは逆で、家にいるとあれこれと忙しく落ち着いて本を読む時間はほとんどありません。毎日きまった時間ほぼ確実に読書できた通勤は貴重!!
冊数がはかどったのは、入院してベッドでの時間、通院の移動時間と待合室で過ごす長い時間、それからやはり勤続中の通勤時間だったといえます。
『食に歴史あり ~洋食・和食事始め~』 産経新聞編集局
『「脳の栄養不足」が老化を早める!』 溝口 徹
『オイルは若さと健康のクスリ―油はこわくない!』 菅原 明子
『食に歴史あり』は書店で見て、偉人伝的観点から、日本で洋食のメニュー化あるいは日本にしかない「日本の洋食」を生み出してきた探索や改良の試みの歴史に興味を感じて購入。
『脳の栄養不足…』『オイル…』は、食事と健康に関する関心が深まってきている昨年からの継続で。特にオイルの本は、いままでいろいろな情報で気になりつつ混乱していた、各種脂肪酸の特徴や関係を整理して理解することができました。
これをうけてさらに『食べ物栄養事典』を購入。これは“読書”する本でなく、ちょっとした時間につまみ読みです。
『移りゆく「教養」』 苅部 直
もう4~5年前に読んで印象深かった本に『経営戦略を問いなおす』(三品 和広)があります。企業戦略とは日々の経営判断そのものであり経営者の「人」に宿る、「素養」を養えと・・・。以来、「素養」とか「教養」とかのイメージが変わり、気になるキーワードになりました。ネット掲載の講演録『にじみ出る素養~「品格」を問う~』で知って購入。
自分の知識の外にもっと大きな世界が広がっているという余裕を持ち、現在の複雑な状況に知識を適用できるかどうか評価しながら判断していくことができる・・・ そういう力を養う「教養」が、よい経営者の要素になるというのが、つながった気がしました。
『小惑星探査機 はやぶさの大冒険』 山根 一眞
これも会社の仕事の関係から。技術に関する部署はみんなで読んだらいいという話があったと聞いて購入。
アポロ13号の生還を思いださせる、いやはやぶさには人は乗っていないので緊迫感が違うのかもしれませんが、チームの熱意とあきらめない粘り強さ、できることはなんでもという既成概念にとらわれずに考える姿勢などが、不可能と思われるようなことを可能にするのだという、「技術」というより「人」の話として読みました。
『マットとジェイスンの幸せな結婚に出会う1万2千マイルの旅』 M・ボッグズ,J・ミラー
『「大切な人」の心を離さない本』 近藤 裕
『結婚生活を成功させる七つの原則』 J・M・ゴットマン, N・シルバー
『ベスト・パートナーになるために―男は火星から、女は金星からやってきた』 ジョン・グレイ
『小さいことにくよくよするな!愛情編』 R・カールソン,K・カールソン
『不倫は別れる理由にならない―カップル再生の処方箋』 J・スプリング,M・スプリング
共通して、基本的に必要なのは「強い友情」の存在である。では「強い友情」とは?
結局いきついたのは以下のような生き方に関する本でした。
『「原因」と「結果」の法則 』 J・アレン
『スマイルズの世界的名著 自助論』 S・スマイルズ
『幸福論』 アラン
『エンデュアランス号漂流記』 A・シャクルトン
『生き残る判断 生き残れない行動』 A・リプリー
『サバイバーズ・クラブ』 B・シャーウッド
『砂漠 この神の土地』 曽野 綾子
『どちらを選べば幸せか。』 秋元 康
ビジネス書の紹介や、書店で見た関連の本からたどってきたとか、かねてから好きな傾向の本とか、きっかけは別々でしたが、ビジネス書であれ自己啓発書であれ哲学書であれ事故・災害の調査であれ、これら、そして2008年に読んだもう1つの9・11の本『9・11生死を分けた102分』も、思い切って一言で言ってしまえば、同じことを言っていました。5~6年前にベストセラーになった『Good Luck』。あれは、同じことを法則の側の視点から寓話化したものでした。
そして、15年くらい前、伊豆だったか?へ旅行の折に駅の売店で買って初めて読んだこの手の本『奇跡はこうして起こった―あの事件・事故で生死を分けた』に紹介されていた多くの事例も、振り返ってみれば同じ原則を裏付けています。
『自助論』の一節、「天は自ら助くるものを助く。」
自分が望むことは、それを真実、本心から望むことから、手に入る。あるいは、人生は、自分の思いや考え方の結果である。
生と死でさえも、避けがたい不運もあることはあるが、それに遭遇する確率よりも、準備をしていなかったり、選択や行動をしなかったことで命を落とすことになる確率のほうが高い。何よりもまず、自分を救わなければならないことを心に留めて、率先して行うことが肝要で、心がけしだいである。人間は自分が思っているよりも強く、運は思っている以上にコントロールできるものである。
災害時の生死の分かれ目だけでなく、境遇しかり、幸福になることしかり、成功することしかり。
抽象的哲学的に法則だけを分かりやすく書かれた本は分かった気になるが、極限から生還した数々の具体的な事例から導いた本には、実際に行動まで変えようと思わせる力があります。
『大江戸曲者列伝―太平の巻』『大江戸曲者列伝―幕末の巻』 野口 武彦
『楽毅』1~4 宮城谷 昌光
『管仲』上下 宮城谷 昌光
『天空の舟』上下 宮城谷 昌光
『孟嘗君』1~5 宮城谷 昌光
『華栄の丘』 宮城谷 昌光
『信長の棺』上下 加藤 廣
『さらば深川』『さんだらぼっち』『黒く塗れ』『君を乗せる船』『雨を見たか』―髪結い伊三次捕物余話 宇江佐 真理
『玄冶店の女』『おぅねぇすてぃ』『ひょうたん』 宇江佐 真理
『想い雲』『今朝の春』―みをつくし料理帖 高田 郁
『銀二貫』『出世花』 高田 郁
『ふたり―時代小説夫婦情話』 細谷 正充
『まんまごと』 畠中 恵
『廃墟に乞う』 佐々木 譲
『ハッピー・リタイアメント』 浅田 次郎
ことしも歴史小説、時代小説はけっこういろいろ読みました。
宮城谷作品は、教訓臭といえばいえるけれども司馬作品よりは私には鼻につかないし、なるほどとうなづかされる系の教訓なので、ここ2~3年でずいぶん読みました。それでもどうもまじめ一途な主人公よりは『孟嘗君』、それも白圭パパが面白い。
大学時代、その作品評が好きだった野口武彦先生。ご退官後はこんな歴史エッセイ?を書かれているらしい。新聞書評か何かで初めて知って何冊か購入しました。
『茶花の話』 西堀 一三
『ひよっこ茶人の玉手箱―インターネットでお茶を愉しむ』 松村 栄子
『松風の家』(上下) 宮尾 登美子
『晋平の矢立』 山本 一力
『文福茶釜』 黒川 博行
『骨董巷談』 池田 瓢阿
『陰翳礼讃』 谷崎 潤一郎
『俵屋宗達 琳派の祖の真実』 古田 亮
『秘境アジア骨董仕入れ旅』 島津 法樹
お茶、美術史、古美術に関する本は、小説、エッセイ、学術、冒険譚、各種とりまぜて相変わらず。
『今日から本気で始める大人のおしゃれ』 西山 栄子
『理論派スタイリストが伝授 おしゃれの手抜き』 大草 直子
『いくつになっても美しくいられる秘訣』 大内 順子
『こういう女ならすべて失ってもいい』 池田 満寿夫,佐藤 陽子
このへんも毎年かならず1~数冊入っています。
『発達障害に気づかない大人たち』 星野 仁彦
『財界のミセスたち』 上坂 冬子
去年の引き摺りで読んだ本と、来年読みたいと思っている分野からの引きで読んだ本。
もっともいつも、「来年(今年)はこおあたりの分野の本を読もう」と思ってたのと違う分野にスライドしてしまうのが通例です。
ことしは昨年末の記述どおり波乱の年でした。
昨年からの流れでいえば、一昨年の「礼」から続いて、自分を見つめなおすこと、いろいろ拡散してきたことを整理すること、それからお茶のお稽古からの気付きもあって、結局、昔から言われる型を崩して楽にするよりも型どおり、このときこうするとよいとされることは意味があり、長い目でそうするほうがよい結果があるのかもしれない、というようなイメージを持ちつつの読書だったように思います。
天は自ら助くる者を助く
幸福であることは他人に対する義務である
さぁ、来年はどうなりますやら。
でも、きっといい年
ことしもblogにお付き合いありがとうございました。
来年もよろしくお願いいたします。
よいお年をお迎えください
2009年の42冊はこちら
2008年の51冊はこちら
うさぎも読む方ですが一冊も被っていないのが不思議です。うさぎがこの中で読むとしたら秋本康「どちらを選べば幸せか」かな。どちらかというとミーハー的なものが多いです。頭の中を空っぽに出来るから。還暦を迎えたら嗜好が変わるか、そのままか?今から楽しみです。
へーって視野を広くしてくれたり、小説の物語に夢中になって読み終わると頭がリフレッシュしたり、そういう本に出会えると嬉しくなります。
さいきんは軽い本ではそういう満足感が薄く、比較的古典に回帰しているのがここ数年の傾向です。