ぬいぐるみのうさちゃんのセーター完成 ～初めての編みもの

リビングダイニングが工事中で、まだまだオモチャの積みあがる仏間に食卓と電話機その他を運び込んで、ゴチャゴチャで身動きもしにくい部屋で和気あいあいの、週末の夕方

「（お気に入りのぬいぐるみの）うさちゃんに、セーターを編んであげるってのはどう？」
「えっ！？　やるやる！」
編み物、やってみたかったのだそうです。
学校の図工で毛糸が要ると、前の週に毛糸の在庫から選んだばっかり。母（おばあちゃん）が若い頃やったらしいですが、私はやらないし、我が家の毛糸は数十年来デッドストックです。

まず、毛糸を選ぶ。
うさちゃんがピンク系なので、ピンクにしたかったそうですが、なかったので、紫を選びました。

毛糸の持ち方、かぎ針の持ち方を教えて持たせて、まずうさちゃんの胴回りの長さだけ鎖編みです。
鎖編みは、どうにか、編む。。。
つぎ１段、こま編み。
「ママどこに入れるの？」「次はどこ？」
針と毛糸を持つので精一杯なので、編んだ鎖を持つとか、手が回りません。持たせてもねじれて裏返っていってしまう
鎖を支えてやって、編み目をのぞき込んで、「ココだよ」と目を広げてやって。。。
本人もたいへんでしょうがこちらもたいへん。
面倒なこと始めてしまったかな～～～？

なにからなにまで初めてなので、こま編みからと思ったけれど、それでなくても時間がかかるのに、成果が増えていかないので、モチベーションが下がりがちです。
こま編みまで１周できたところで、つないで輪にしてうさちゃんの胴に通してみることにしました。

「ちょうどいいね！　うさちゃん、待っててね、編んであげるからね」

次の段からは、ちょっと難易度があがるけれど目に見えてはかどるように長編みにさせてみました。
「もう一段難しくなるよ。１回毛糸をからめて、それから下の目に通す」
「えっもっと難しいの！？　えっ？　ええーっ？」
たいへんたいへん。毛糸の繰り出しの勝手がわからないので、緩すぎて目がブカブカになって、そのまま編んでいくとキツキツに詰んでしまって、まとめて繰り出すのでまた緩すぎて…。
「難しい～。ママー少しやってー」
「いやいや、そこはこうちゃんが編んでくれるからうさちゃんが喜ぶんでしょう～」

しかし、大きな戦いは実は別なところに。
若い頃はレース編みをたくさんやったというおばあちゃん。
「鎖編みもちゃんと均等にできないのにこま編みはムリだよ。まず鎖編みをしばらく練習してからでないと」
「ちゃんと持つのもできないのに」
「こうちゃんにはまだ無理だよ」
以前から、おばあちゃんに「まだ無理」と言われたことはその後何年もやろうとしなくなる傾向が…
いや、学校の保護者会でも「もうたいがいのことはやればできますから」と聞いています。
「大丈夫、自分のじゃちょっと学校には着て行けないかもしれないけど、うさちゃんのだから！　うさちゃん、待ってるよって。」

２目３目編んでは休憩、テレビを見たり、お菓子を食べたり。それでも、お風呂の前にもう２目、寝る前にもう２目。次の日も習い事に行く前にもう少し…。
習い事に行っている間に、持ち方の見本を見せるために平行して編んでいたママの分が、仕上がる！

いえ、ママだって編み物なんて高校卒業以来！？　試しにやってみないことには、教えるに教えられず

「わあー！！　よしっ。待っててね、うさちゃん！」

長編みが１周回ったら、また着せてみて、そでぐりを開ける目数を数え、別色の毛糸を結んで目印にしました。
まず、片方そでぐりを作って腕を通しちゃおう！
ママの完成を見て、自分の分も腕が通るのを見て、完成イメージと道程が見えてきたか！？
「よーし。がんばる～」

長編みにも慣れてきました。
「楽しくなってきたよ～」

もう、一人で全体を持って両手を動かしながら毛糸をからめては抜いて次へ次へ編んでいけるようになりました。
おばあちゃんまで「いつの間にか編めるようになっちゃったじゃないの」

「あれ？　ママ、いつのまにか印のところまで来たよ～？」
おおっ、そりゃ、ほぼ完成です。
そでぐりの上をつないで、なんとその上の襟ぐりのこま編み１周まで、やりきりました。

図工で作ったというポンポンも作って、完成

嬉しくて嬉しくて、買い物にも抱いて出る。

「完成１日目の、一緒に寝る時間」
と言って、並んでふとんに入りました