最近ほとんど昆虫写真を撮っていないので、8月の投稿は0だった。
今年前半の写真ですが、以前から書こうと思っていた虫を載せます。
今日の新聞に「絶滅危惧種出品 ヤフオク禁止へ」と言うのがあった。
信じられないくらいの動物、植物が出品されているが、法律で禁止されているものはもちろんだが、絶滅危惧種で法律上は良いものでも自主規制をするという。
この絶滅危惧の分類と言うのが、なかなかわかりにくく、レッドリストのカテゴリに何類とか準絶滅危惧種とかある。
昆虫でも非常に小さなもの、土中や水中にいるもので、まだ名前の付いていないものは、絶滅危惧種にも入っていない希少種も沢山ある。
以前、小松貴著 「絶滅危惧の地味な虫たち 失われる自然を求めて」と言う本を読んで、このブログでも記事にしたことがある。 → クリック
この本には、絶滅危惧種について考えさせられることが様々出て来る。
前回の記事にも書いたのだが、この本に出て来る絶滅危惧の虫で南大沢で見られるものに、シロヘリツチカメムシがいる。
ツチカメムシの仲間は、子育てをするようなので、数年前から毎年この虫を観察していて、何とか子育ての様子を見たいと思っていた。
今年、6月に「ツチカメムシの餌運び?」という記事を書いた。→クリック
ツチカメムシの仲間で今まで見たのは、シロヘリツチカメムシ、ミツボシツチカメムシそしてこのツチカメムシである。
この時初めて餌を運んでいる様子が見られたが、これが子育てに結び付くのかはわからなかった。
シロヘリツチカメムシは、春産卵して、卵や幼虫を守って育てるというのである。
調べると飼育下での情報は出て来るが、自然状態でこれを見るのは、かなりハードルが高い。
以前載せたシロヘリツチカメムシの記事 → クリック
シロヘリツチカメムシは、カナビキソウと言う植物が食草です。
まだ草が出てこない冬のうちから観察を始めたが、なかなかシロヘリツチカメムシも、カナビキソウも見つからない。
3月26日、カナビキソウがまだ見当たらない時に、成虫が地面を歩いているのを今年初めて見つけた。
かなり翅を損傷して痛々しい越冬した成虫です。
もう、産卵は終わったのか、これからなのかわからない。
4月6日にカナビキソウが伸びて、違う成虫がいた。
その後カナビキソウがあちらこちらで見つかるようになったが、いるのは成虫だけ。
5月4日になると突然、カナビキソウの花にしがみつく幼虫がいた。
数mmの花よりも小さいので、2齢幼虫くらいだろうか?
8mm程の成虫と比べてもかなり小さい。
地面に8匹ほど固まっているところを初めて見た。
ここで産まれたのであろうか?
あと何日か前にここを見つければ卵を保護している親が見られたかもしれない。
今日多摩センターへ行ったので、丸善でカメムシ研究の専門書を見たら、四国では4月から5月に産卵とあった。
そうか、やはり成虫が出てきてから、注意深く見れば産卵や孵化が見られるかもしれない。
実際にはかなり難しそうだが、また来年通ってみよう。
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