口は災いの"素"

音楽テクニカルライター布施雄一郎のポジティブなネガティブ語録/独り言編

吉野金次の復帰を願う緊急コンサート 公開リハーサル

2006-08-28 02:21:16 | YMO &more

22時30分就寝、1時30分起床。
寝てる場合ではなくなりました。


   *****


とにかく原稿を書きまくって、午後に外出。

打ち合わせの後、最寄のファミリーマートに立ち寄り、
チケットぴあの電子チケットダウンロードサービス(デジポケ)で購入していた
チケットを紙発券して、下北沢へ。

かつて小田急ユーザーだった頃は、ほぼ毎日通っていた街。
もちろん、通過や乗換えだけでなく、よく下北をウロウロしていました。

それが、京浜東北ユーザーになってからは、下北に行く機会は激減。
改めて考えると、下北の街を歩いたのは、数年ぶりかも。

朝から何も食べてなかったので、久しぶりに
下北の『桜吹雪が風に舞う』でラーメンを味わいました。


   *****


今日、下北で、
矢野顕子さんと細野晴臣さんの呼びかけで行われた、


   吉野金次の復帰を願う緊急コンサート 公開リハーサル


を観に行きました。

吉野さんは、矢野さんの『Super Folk Song』や細野さんの『HOSONO HOUSE』など、
数々の名盤を生み出したエンジニアです(詳細は、こちらの記事で)。

その吉野さんが、今春、脳出血で倒れました。

今回のコンサートは、そんな吉野さんを救おうと、
矢野さんと細野さんの発案により、ミュージシャンが主体となって行われたものでした。

そのため主催者等を設定せずに、
コンサートの収益を吉野さんの治療費に充てるのだそうです。
会場もそれほど大きくない北沢タウンホールが選ばれました。

チケットは、発売と同時にソールドアウト。

矢野さんと細野さんの共演を観れないのと同時に、
吉野さんの救援イベントに参加できず、とても残念に思っていました。

ところが、同様の声が多かったらしく、
急遽『公開リハーサル』を企画してくれたのです。ありがたいことです。




   *****


どのようにリハーサルが進行するのかと興味津々でしたが、
僕らがライブでよくやるような『それじゃあ、まずドラムさん、キックを下さい』
といったサウンドチェックは、僕らの入場時には既に終わっており、

純粋に出演者が数曲を演奏し、メンバーと打ち合わせをしたり
モニター環境のチェックを行うといった、限りなく本番に近い
『通しリハ(ゲネプロ)』といったような感じでした。

そのため、僕らも純粋に音楽を楽しめましたし、
出演者のMC(と言っていいのかな?^^;)も、非常に肩の力が抜けたもので、

本番のコンサートではなかなか味わえない、ホームパーティーでのライブのような
和やかな雰囲気で進行していきました。

#まあ、そうは言ってもあくまでも本番に向けたリハなので、
#スタッフのみなさんは大変だったでしょうけど。


   『みんな、いないと思ってやるから(細野さん)』


と言いながらも、
面白い話を聞かせてくれたり、
本番では演奏しない曲を聴かせてくれたりと、
いずれの出演者のみなさんも、サービス精神旺盛で、

・細野さんバンド:4曲
 (浜口茂外也、徳武弘文、コシミハル、伊賀航、鈴木惣一朗、高田蓮)
・友部正人さん:2曲
・大貫妙子さん&矢野さん:2曲×2回
・細野さん&矢野さん:2曲×2回
・矢野さん:2曲

と、約2時間、
たっぷりと素晴らしい音楽を楽しませてくれました。

そんな和やかな中にも、
たったひと言の指示でメンバーが即座に反応していく様子や、
この日のために組まれたセッションが、
手探りの状態からひとつの音楽になっていく瞬間を垣間見ることができ、

プロの凄さを実感すると同時に、
音楽が生まれる瞬間に立ち会えた喜びを感じました。


   *****


細野さんと矢野さん。


この二人が同じステージで演奏する様子をテレビで初めて目にしてから26年。

それ以来、僕はすっかり音楽にのめり込み、そして今、
その二人が目の前のステージで、さらに素晴らしさを増した音楽を奏でている。

ふたりが演奏する『終わりの季節』を聴きながら、
ちょっとウルウルしてしまいました。


心に残る、非常に貴重な体験をさせていただきました。
矢野さん、細野さん、ありがとうございました。

そして吉野さん、一日も早いご回復を
心よりお祈りいたします。


   ★追記

   細野さんが、早速自身のブログで
   この日のライブ、そして吉野さんのことについて書いています。





   
会場には、吉野さんからの直筆メッセージが。